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番外編|トランプ大統領実現の影響と為替戦略(月光為替)

FXのプロの記事 月光為替 2016-11-12 11:30

特集:<米大統領選>トランプ氏勝利でこれからのFX相場はどうなる?

月光為替の「だからお前は稼げない」【36/56】

今回は前回の通り、番外編としてトランプ大統領実現の影響と、為替戦略について考えていきたいと思います。

私は政治経済の専門家ではありませんし、ここで私の政治思想を語ってもまったく意味がないので、今回は為替相場に関係のある部分だけピックアップして、私なりの分析を交えてお話ししていきたいと思います。

対象とする通貨ペアは、皆様になじみの深い米ドル/円に絞って考えていきたいと思います。

まず、今回の分析にあたり、以下の4つの点に注意して見ていきたいと思います。

※データはこれを執筆している、トランプ大統領選から一夜明けた11/10時点のものを使用しています。分析に関しても、それ以降のニュースフローなどは取り入れておりませんのでご了承ください。

  1. 金利動向
  2. 財政政策
  3. アノマリー
  4. テクニカル

ちなみに、基本的に私は為替はデイトレーディングを主にやっておりますので、そちらに関してはあまり今回の分析とは関係なく、日々の判断でやっております。

そちらにご興味がおありの方は、有料講座(詳細は本文一番下のバナーからご確認ください)をご参考にしていただければと思います。今回はデイトレではなく中長期の相場観を考えていきますので、細かいデイトレの手法は扱いません。

では、前置きが長くなりましたが、始めていきます。

1. 金利動向 

まずは金利動向。

こちらは、実は11/9に書いたブログの時点では何もヒントなく分からない状態だったのですが、10日に少しヒントが出ました。

基本的に米国の経済指標自体はずっとよかったので、12月にFedが利上げするという見方が大統領戦前まで支配していましたが、トランプ大統領がどの程度イエレンさんの判断に影響を及ぼすのか、正直不透明でした。

なので、トランプ大統領が実現した今、どのように考えるのがリーズナブルなのか難しいところでしたが、11/10にウィリアム総裁が、FRBは政治的に中立という発言をし、そこまで過度に心配をする必要はないのかなという印象を持ちました。

ウィリアム総裁は中間派ですので、特にタカ派の偏った発言でもないことを考えると、やはりマーケットは12月のFOMCでの利上げを再度織り込みに行くのかなと考えます。

下の図にある米国10年債利回りをみても、急速に織り込みに行っているのが見て取れます。

以上を考えると、とりあえずは金利動向に関しては、ドルポジティブとして見て良いのではないでしょうか。

2. 財政政策

次に二つめの財政政策。

こちらは、トランプ大統領実現で、大統領・議会ともに共和党がとったことを考えると、トランプ大統領が元々描いていた政策が通りやすい環境にあると思います。

その上で、注目すべきはやはり減税策と、HIAの復活でしょう。

減税策に関してはシンプルに、基本的にアメリカ国内回帰につながりますので、ドルポジティブ。

また、HIA(Homeland Investment Act)という内国投資促進条項というものが、2005年時限立法としてアメリカで制定されましたが、これを再度トランプ大統領は復活させようと考えています。

こちらは、アメリカの投資促進や雇用増大に向けた減税措置のことで、こちらも大きくアメリカの国内回帰につながり、ドルポジティブです。

まとめると、こちらは非常に高い確率において、ドルポジティブとなると考えられます。

3. アノマリー

そして、3つめのアノマリー。

実は、政権とドルの強さには、90年以降あるアノマリーが存在します。

それは、共和党政権時はドル安になり、民主党政権時にはドル高になるというアノマリーです。

以下にドルインデックス(ドル指数)のチャートを示します。ドルインデックスとは、ドルの相対的な価値を表す指数であり、こちらも金利と同じく、ドルのファンダメンタルズの強弱の指標として見ることができます。

これを見ればお分かりの通り、1992年ジョージH・Wブッシュの共和党政権が終わるまではドル安。

そして、 ビル・クリントンの民主党政権が始まってからドル高。

そして2000年クリントン政権が終わり、ジョージ・W・ブッシュの共和党政権が始まってからドル安。

さらに2008年ブッシュ政権が終わり、バラク・オバマの民主党政権が始まってから再度ドル高になっています。

このアノマリーが続くのであれば、ドナルド・トランプの共和党政権が始まる今年から、大きなドル安への転換点になるのかもしれません。

ここまでファンダメンタルズの観点でみていくと、ドル高、ドル高、ドル安、と2:1でドル高の判断となるでしょうか。

ただ、3つめのアノマリーはかなり中長期的な観点であり、FOMCまでの中期的な側面で考えると、どちらかというとドル高でとらえておいてよいのかもしれません。

4. テクニカル

その上で、最後のテクニカルを見てみましょう。

下が米ドル/円のチャートです。

明らかに今まで大きく米ドル/円は下降トレンドを描いてきましたが、現在サポートラインがレジスタンスと切り替わった106円と、心理的節目である100円のラインをはさんで、大きなボックス圏でのレンジ相場となっていることが見て取れます。

ファンダメンタルズと合わせると、106円をしっかりと抜けてきたところで、1ヶ月程度の上昇トレンドができることを狙って、106円抜けでのブレイクでのエントリー、さらに押し目ごとにポジションを構築していくイメージでしょうか。

若しポジションを構築するのであれば、レンジ圏内の真ん中であり、11/3の安値である102.5円まで戻ればストップアウト。

そして、12月のFOMC前にセルザファクトを考えて決済というイメージになるかと思います。

ただ、ここで考えたいのがリスクリワード。

次の大きな節目である110円までもし伸びたとしても、リワード、つまりリターンの幅がとれて4円。(106円でエントリーしたと簡単に考えて)

もう少し詳しくリターンの幅をみるためにチャートを一つ。

実際に、上が米ドル/円の10年間の月足チャートになります。

ひと月の間に10円以上の幅があった時というのは、2008年10月ただ一度だけであり、リーマンショックが起こった次の月に一度だけ起こったということがこれでわかります。

次回12/15のFOMCまで約1ヶ月であることを考えると、昨日(11/9)の安値である101.2円を起点に考えて111.2円がせいぜいのポテンシャルでしょう。

そうなると、やはりリスクが106円から102.5円の3.5円あると考えると、リスクリワードはとれて3.5:4となり、ほぼ1:1。

これではあまり投資妙味があるとは思えず、個人的にはこの段階で中期ポジションをとるのは、厳しいかなと考えます。

ただ、細かいデイトレードとしては、レンジ圏内では基本上限付近でのショート。106円を抜けたところからは押し目、もしくはブレイクでのロングポジションを構築していくことになると思います。

ということで、結論としてはあまり面白くないものになったかもしれませんが、私の一意見ということで、参考にして頂ければ幸いです。

では、次回からまた通常回へと戻りたいと思います。

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