井口喜雄

  • 詳細へ
    2016年8月17日
    ドル円は視界不良!当面は売り好機となるか[井口喜雄]
    トレイダーズ証券の井口喜雄による【Dealer’sEYE】をお届けします。 特別な円高材料があったわけでないにも関わらず、投機筋の果敢な下攻めが功を奏した格好となって米ドル/円は100円の大台を割れて99.53円まで下値を拡大しました。ダドリーNY連銀総裁が「9月の利上げはあり得る」と発言したほか、複数の連銀総裁がタカ派的な発言をしたことで何とか100円台には回復しているものの、当面の間、下値警戒姿勢は強めておくべきでしょう。 米ドル/円は100円を割れたことで円売り介入が意識される水準になっており、政府関係からも「投機的な動きには対処する」といった発言が聞こえるようになってきました。しかし、直近の値動きを投機的ととらえるには無理があるほか、国際的に今の米ドル/円の水準が円高とは見られておらず、実弾介入するには相当ハードルが高いでしょう。おそらく介入警戒レベルはもう少し下にあり、現水準では口先介入にとどまり、米ドル/円は介入に対する催促相場が続くと考えられ、引き続き弱気バイアスをもって臨むのがよさそうです。 ただし、一点注意しなければならないのがAI(人工知能)の動向です。…
  • 詳細へ
    2016年8月10日
    良好な米雇用統計も円高トレンドは不変か!?[井口喜雄]
    トレイダーズ証券の井口喜雄による【Dealer’sEYE】をお届けします。  先週の米雇用統計では雇用者数変化、平均時給と共に市場予想を上回り申し分ない数値となりました。ただ、2か月連続でここまで文句のない数値が出た割には米ドル/円の上値が重い印象があり、ここで103円レベルに定着できないようでは、やはり米ドル/円上昇のシナリオは描けません。事実米長期金利も上げきれず、最新の米利上げ観測も9月で18%、12月でも42%と米雇用統計発表後から微増したにとどまっています。 なかなか上がってこない米利上げ観測については、8月26日にジャクソンホールで予定されているイエレン米連邦準備理事会議長の発言が分岐点となりそうです。世界的な景気減速や、米大統領選を考慮すれば、米利上げのハードルは高くなりますが、米経済だけをみればインフレ懸念もあり、そろそろ利上げに関し何かしらヒントを出すのではないかと考えています。 ただ逆に言えば、明確な米利上げのシグナルが出ない限り、日銀金融政策の限界、米利上げペース鈍化、トランプリスク、欧州や中国リスクと円高材料には事欠かない状況下であります。…
  • 詳細へ
    2016年8月3日
    ドル円は新たなステージへ!円高時代の到来![井口喜雄]
    トレイダーズ証券の井口喜雄による【Dealer’sEYE】をお届けします。  先週の日銀政策決定会合を終えて、米ドル/円は新しいステージに突入したように思います。日銀の結果はETF増額のみと、マイナス金利拡大や量の拡大を見送りました。マイナス金利は副作用が大きく、国債買い入れ額も限界に近いと判断したのであれば、もう日銀に出せるカードはありません。 現実的に考えて金融市場を崩壊させるヘリコプターマネーのような政策を行うはずはなく、仮に今後マイナス金利の深堀や、国債買い入れ額を増やしても効果は一時的で、黒田バズーカと言われる2013年のような円安トレンドになることはないでしょう。短期的には100円割れを阻止するため、政府日銀による介入のほか、何らかの円高対策が発動する可能性はありますが、長続きするものにはならないはずです。 一方ドルも、米4-6月期GDPは予想を大幅に下回っているほか、米ISM製造業景況指数も悪化しており、年内の利上げの可能性に暗雲が立ち込めてきました。加えて、今週の金曜日には米7月雇用統計の発表を控えていますが、非農業部門雇用者数の増加予想は18万人…
  • 詳細へ
    2016年7月27日
    利上げがマーケットにおよぼす影響は?[井口喜雄]
    トレイダーズ証券の井口喜雄による【Dealer’sEYE】をお届けします。 今週は27日にFOMC、29日に日銀政策決定会合と2つのビックイベントが行われます。 今夜のFOMC予測 まず、今夜のFOMCですが金利は据え置きがコンセンサスです。イエレン議長の発言も予定されていないため、声明文の内容から9月もしくは11月、12月に利上げがあるかどうかが読み取れるかが焦点になります。現時点でFedWatchの利上げ予想をみると9月が22%、11月が23%、12月が45%となっており、年内の利上げ確率は五分五分と言ったところです。 声明文では、Brexitによる世界経済の減速を織り込みつつも、雇用指標を筆頭とした堅調な米経済指標を背景に、ややタカ派よりの内容になることを予測しております。値動きは限定的かもしれませんが、年内に1回の利上げすら織り込んでいない向きもあり、前向きな姿勢が示されればドルは底堅く推移すると予想します。また、日欧英豪のほか、主要国が利下げ方向のなか、アメリカは唯一利上げ方向に動いており、長期的にみてドルに優位性があるのは確かです。 とはいえ、実際の利上げに関し…
  • 詳細へ
    2016年7月20日
    月末のビックイベント控えてレンジ相場入りか[井口喜雄]
    トレイダーズ証券の井口喜雄による【Dealer’sEYE】をお届けします。 米ドル/円は7月29日に開催される日銀金融政策決定会合待ちの展開です。ヘリコプターマネーに対する期待感が下値を支えており、短期的なモメンタムはリスクオンに変化しています。 しかし、ここから上抜けるには材料出尽くし感が否めないほか、日経平均は6日続伸、ダウが史上最高値を更新するなど、株価にはやや行き過ぎ感もあり、このままリスクオン一辺倒にはならないと見ています。 とはいえ、明確な下げ材料も見当たらず、米ドル/円は来週のビックイベントまで106円を中心にレンジ相場になりそうなイメージです。積極的に売買する雰囲気でもないので、ボックス内で慎重に逆張りするか、もしくは売買せず静観し抜けた方向に付いて行っても良いのだと思います。 今週から来週にかけて一目雲を上抜けるか? テクニカル面でも、方向性を示す一目均衡表の基準線は横ばいとなっており、米ドル/円が底入れして上昇トレンドに変わったと考えるのは時期尚早だと思います。 買い方としては今週から来週にかけては右肩下がりの形状となっている一目雲を上抜けられるかどうか…
  • 詳細へ
    2016年7月13日
    この上昇トレンドは本物か!?[井口喜雄]
    トレイダーズ証券の井口喜雄による【Dealer’sEYE】をお届けします。  日本の大規模金融政策への期待やNYダウが史上最高値を更新するなど世界的な株高を背景に円安が進んでいます。また、昨日はヘリコプターマネーの代表的な支持者であるバーナンキ元FRB議長が来日して安倍総理と会談、「対応可能な金融政策はまだある」などと発言したこともあり、マーケットの緩和期待は相当高まっています。  このように金融政策期待で短期的なモメンタムが大きく変化したため、今月末(7月29日)に開催される日銀金融政策決定会合までは底堅い値動きが予想できます。米ドル/円はBrexit前の高値106円が見えてきますし、ポンド/円も底入れしたと想定すると、140円レベルまでは簡単に戻してくる可能性があります。  しかし、Brexitの時もそうでしたが、マーケットが金融緩和を前提に動いている事は危険なイメージが浮かびます。仮に上記の決定会合で期待以下の政策であれば、おもいっきりハシゴを外されることになり、米ドル/円は金融政策期待前の100円レベルに戻るでしょう。加えて、日銀は限界…
  • 詳細へ
    2016年7月6日
    ポンド、ユーロは引続きネガティブか[井口喜雄]
    トレイダーズ証券の井口喜雄による【Dealer’sEYE】をお届けします。 Brexit後の展望がマーケットのテーマとなるなか、ポンドやユーロは引き続きネガティブな地合いが予想されます。  英国はEU離脱決定後の政治的混乱が嫌気されるなか、キャメロン首相、ボリスジョンソン前ロンドン市長に続き、英国独立党のファラージ党首も、事前の公約の虚偽を攻撃されて辞任するなど情勢はさらに混沌としてきています。また、英不動産ファンドが解約停止、世界の金融センターとしての立場失墜、スコットランド独立などネガティブな材料が散見しており、不透明感が拭えません。英中銀もポンド安を歓迎すると見ており、ポンドはもう一段下があるとみておいたほうがいいかもしれません。  一方欧州も、イタリア発の銀行危機が新たな混乱の火種として警戒されています。イタリアは銀行の不良債権比率が17%と圧倒的に高く、多額の不良債権をめぐる懸念からイタリアの銀行株が急落しており、イタリア経済の金融基盤が揺らぎ、EU加盟国に混乱が波及する可能性は否定できません。 マーケットの注目は米金融政策へ とはいえ、Bre…
  • 詳細へ
    2016年6月29日
    Brexitで混乱のマーケット、その展望は如何に![井口喜雄]
    トレイダーズ証券の井口喜雄による【Dealer’sEYE】をお届けします。 Brexitではリーマンショックを超える変動率となりました。今回イギリスのEU離脱をきっかけにリーマンショックのような世界的な金融危機に至るようなことはあるのでしょうか。Brexit後の展望を考えていきたいと思います。 欧州以外の国に与える影響は限定的か Brexit後の展望については多くの見解が出ています。欧州に限定されたものであり、世界全体を巻き込むことはないとの考えから、リーマンショックのような世界的恐慌の始まりであるとの声も聞こえてきます。私自身現段階では、欧州以外の国に与える影響は限定的とみています。しかし、スコットランドの独立や、EUの離脱ドミノが発生して今以上の混乱が出てこないとは言えません。EU離脱ショックの影響を見極めるにはもう少し時間がかかりそうです。 そうした中、わかっていることといえば、イギリスのEUの離脱をうけ、各国が緩和政策を進めていくということです。まず、FRBでは7月の利上げを見送るでしょう。その後も米大統領選が本格化するなか、利上げを実地できるかには大きな疑問が残り…
  • 詳細へ
    2016年6月22日
    EU残留がメインシナリオか[井口喜雄]
    トレイダーズ証券の井口喜雄による【Dealer’sEYE】をお届けします。 BREXIT(EU離脱)は、今週に入りジョー・コックス議員の悲劇的な死から残留派が離脱派を僅かに上回っていましたが、最新の世論調査では離脱派が盛り返しており、依然として予断を許さない状況に変わりはありません。市場にこれ以上ない緊張感が漂うなか、明日の国民投票に向けてしっかりと準備しておきましょう。 今回の国民投票は出口調査が行われません。これは数百ある投票所の結果が残留か離脱のどちらかに大きく偏っているためで、最終結果を予測できないからです。一部の企業は独自に出口調査を行うほか、インターネットで集計した投票結果が速報として報道される可能性は高く、開票前の乱高下にも警戒が必要です。 さて、実際の開票ですが、382の地区で行われ、日本時間では金曜日の朝から地区ごとに集計を行います。順々に結果を公表していきますので当日のスケジュールを把握しておきましょう。 英国国民投票、当日のスケジュール 日本時間 6月24日(金) 6:00 現地時間の22時に投票所のドアは全てクローズされ、開票が開始されます。 8:0…
  • 詳細へ
    2016年6月15日
    今年最大のFXイベントを控え、マーケットの行方は?[井口喜雄]
    トレイダーズ証券の井口喜雄による【Dealer’sEYE】をお届けします。 今年最大のイベントを来週に控えてマーケットはBrexit一色になっています。また、今夜はFOMC、明日は日銀政策金利発表と今週もイベントが多く、マーケットから目が離せない日が続きます。 イエレン議長は米雇用統計の結果をどのように表現するか まず、今夜のFOMCですが、政策金利の変更は九分九厘ないと思っています。したがってイエレンFRB議長の声明文に大幅悪化した米雇用統計の結果についてどう表現するかが焦点となります。 ここ最近のイエレン議長や、その他FOMCメンバーの発言を聞いていると、米大統領選が本格化する秋口を前に何としても利上げしておきたいとの思惑が感じられます。 そのため、声明文では「今後の指標の数字次第」「世界経済のリスクを鑑みて」としながらも7月利上げの可能性は残す内容となるでしょう。ただし、余程7月の利上げが意識される内容でない限りは今回のFOMCはあまり動かないのかもしれません。 サプライズ好きの黒田総裁はどう動く?  一方、日銀金融政策決定会合はどうでしょうか。 基本的には…