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- 今週の見通し(1月31日~2月6日) GCIキャピタル・チーフストラテジスト:山岡和雅

先週は、ドル安の流れが主導した。米FOMC(連邦公開市場委員会)においえ現状の超低金利政策を、従来までの13年半ばまでから14年後半までへと期間を延長したことが大きなニュースとなった。
今後の追加緩和(QE3)の可能性も示唆されており、ドル安の方向性を決定付ける形となった。
ユーロはギリシャ政府と民間債務団との債務スワップ協議が難航したことから週初は不安定な動きとなったが、その後、交渉の進展が伝わり、一時週末には合意に達するのではとの報道もあったことから、週の後半にはユーロドルが1.32台へと高値を伸ばす動きもみられた。
欧州債入札は順調で欧州危機への懸念が次第に落ち着く動きも加わった。世界的に株式市場が底堅く推移したこと受けて、豪ドルなど資源国通貨もドルに対して買われた。
また、この週はドル円相場に活況が戻った点も特筆される。2011年通年の日本の貿易収支が31年ぶりの赤字に転落、この報道を手掛かりに円売りを仕掛ける動きがあり、「ドル/円」は1ヶ月ぶりの78円台乗せとなった。
しかし、米FOMC後には再び76円台へと下げる激しい動きとなった。
週が明けると、一転してユーロ安が優勢となる展開になった。
期待されていたギリシャ政府と民間債務団の交渉に関して、合意が近いとの報道はあれど、結局なかなかまとまらず、市場に失望感が広がった。
また、月曜日に行われたEU首脳会議を前に、ドイツがギリシャに対してEUの予算監督官を派遣することを提案との報道が流れ、首脳会議への期待が後退したことも、ユーロ安を誘った。
実際の首脳会議では、同提案への議論はなかったと報じられたが、ギリシャ対応への進展も見られず、ギリシャ向け第二次支援実施を決定することができなかったことで、ユーロ売りをさらに誘った形となった。
今週この後は、EU首脳会合がすでに終了したこともあり、欧州情勢が不確定要素となるものの、週の後半に向けては金曜日発表の米雇用統計(1月)を中心とした米経済指標が注目されそうだ。
米雇用統計は前回(12月分)、非農業部門雇用者数(NFP)前月比が予想の15.5万人に対して20.0万人と好結果。
それ以上に驚かせたのが失業率で、予想が8.7%にたいして8.5%と更に減少。
8月分の9.1%から4ヶ月連続の減少(改善)となった。
11月の速報値が8.6%(その後8.7%に修正)と強いものであり、事前予想値は反動で少し戻しての8.7%であっただけに、市場ではポジティブサプライズとして捉えられた。
また、同時期に発表されたISM景況感指数など関連重要指標の数字も軒並み好結果となったこともあり、前回の発表後は米景気回復への楽観見通しが台頭。
それまで見られたQE3への予想が一時ほど見られなくなるなど、市場では状況の深刻な欧州と対照的に好調な米国という見方が広がった。
もっとも、先週24日、25日に行われたFOMC(米連邦公開市場委員会)では、現行の異例な低金利政策の期間延長とQE3の示唆を行うなど、当局の緩和寄りの姿勢を示したことで、こうした楽観論が少し抑えられた形になっての今回の発表となる。
予想は、非農業部門雇用者数が15万人増と、前回の20万人増からやや鈍化見込み。
失業率は8.5%維持という見込みになっている。
基調としての雇用回復の流れは変わらずも、前回同様20万人を越える増加になるほどの勢いは無いという見方のようだ。
前回の好結果に関しては、一部で季節要因(通常の季節調整で調整しきれない月ごとのブレ)によるものという指摘もあり、その辺りが今回のやや慎重な見込みにつながっているものと見られる。
もっとも、今月に入って19日に発表された08-14日の週間新規失業保険申請件数が、35.6万件(速報ベースでは35.2万件で、その後修正)と数年ぶりの低水準になるなど、雇用市場の回復ぶりは健在。
今回の雇用統計も予想以上に強めの数字が出る可能性は十分にありそうだ。非農業部門雇用者数が前回並、もしくは失業率が前回よりも改善というような数字が出ると、FOMCで少し水を指された米景気の回復期待が復活し、ドル買い及びクロス円の買いが入ってくる可能性がある。
発表日時は日本時間2月3日午後10時半。1日に発表されるISM製造業景況感指数(1月)とADP雇用者数(1月)も、参考指標として合わせて確認しておきたい。
- [2012年1月31日 11:51]
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