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達人が教えてくれる簡単ではないけれど身に付けば一生モノのスキャルピング技術|最終回 スキャル上達の秘訣[為替鬼]

スキャルピングのスペシャリストである為替鬼さんに、その基本から応用までをレクチャーいただいている当企画。これまでにスキャルの基本から実践的テクニックを解説してきた集大成として、トレーダーが成長するために必要なことを教えてもらいます。

※この記事は、FX攻略.com2017年1月号の記事を転載・再編集したものです

【達人が教えてくれる簡単ではないけれど身に付けば一生モノのスキャルピング技術 連載記事】
達人が教えてくれる簡単ではないけれど身に付けば一生モノのスキャルピング技術 第1回[為替鬼]
第2回 スキャルの上手な始め方[為替鬼]
第3回 スキャルの基本的な戦略[為替鬼]
第4回 逆張りのスキャル手法[為替鬼]
第5回 スキャルの実践的テクニック[為替鬼]

スキャルピング上達の秘訣

過去5回にわたり、短期トレードを始めてみようという方を対象に、私が日々実践しているスキャルピング手法について、一からご説明してきました。

前回はスキャルピングの実践テクニックである、引き付けたエントリーや、エントリーを見送るケースを解説しました。加えて、値動きの癖を利用したプライスアクション・トレードや、値動きに対する直観的なトレードについても述べました。

今回の記事では、私がスキャルピング上達のために行っている秘訣を、ご紹介していきたいと思います。

<今回解説する内容>

・トレーダーの成長過程
・トレードの検証と反省日誌
・スキャル上達の秘訣

FXトレーダーの成長過程とは

私はFXを始めて、もうすぐ15年になりますが、その間どうしたらスキャルピングがうまくなるのか、ずっと試行錯誤しながら成長してきたように感じます。

私の印象では、トレード技術は右肩上がりに一直線にうまくなるというよりも、ある一定期間の鍛錬を経て、階段状にスキルアップするイメージです。スキャルパーとしての成長は、個人差はもちろんありますが、多くの場合は次のような過程を経験します。

最初は何も分からないので、直感に基づいて適当にスキャルピングして、負け続ける。これではいつまで経っても勝てないと気付き、テクニカル分析を学ぶために、投資書籍や情報商材を買いあさり、片っ端から試してみるが、勝てない状態が続く。エントリーや決済ポイントだけでなく、ナンピンや分割決済などのポジション管理の重要性に気が付き始める。自分なりの売買ルールが決まってきて、手ごたえを感じるようになるが、時々売買ルールを破って大負けし、そのたびに悔しい思いをして反省を繰り返す。

結局、ルールを守れない自分の弱さとメンタルの重要性を痛感し、大きく負けることが減ってくる。そのうち、一回一回のトレードに対するこだわりが消え、淡々とルール通りにトレードすれば、トータルで勝てるようになってくる。その頃から、トレード自体に強い興味がわくようになり、検証を通してさまざまな気付きがあり、値動きの癖に少しずつ対応できるようになってくる。最終的には、売買ルール通りにやりながらも、所々で直観的なエントリーもするようになり、安定してプラスを出せるようになってくる。

興味深いことですが、実際に口座資金が増えてくるのは、トレーダーの成長の終盤であり、それまでは一生懸命にやっているつもりでも、負けることがほとんどです。したがって、短期的な利益を追いすぎず、長期的な視点で取り組むことが大切ではないでしょうか。

スキャルピングの検証について

私のスキャルピングの大半は、急騰、急落時などのプライスの行き過ぎた場面で、その戻りを狙って逆張りでエントリーする手法ですが、今の形に落ち着くまで、さまざまな検証をしてきました。

例えばエントリーに関しては、エンベロープ(現在のプライスが移動平均線からどれだけ離れているかを数値化したテクニカル指標)のパラメーターの検証を徹底的に行ってきました。

具体的には、値動きが小さいときに、エンベロープのパラメーターが大きすぎると、エントリー基準に届かず、トレードチャンスが少なすぎます。逆に、値動きが荒れているときに、エンベロープのパラメーターが小さすぎると、ほとんどのトレードで負ける結果となります。したがって、どの程度のボラティリティ(値動きの荒さ加減)のときに、どれくらいのパラメーターに設定するのかを、多面的に検証したのです。

加えて、前記事でも述べたように、トレンドが出やすい時間帯には値動きがエンベロープを外側へ抜けてもすぐには内側には戻らず、そのライン上をズルズルとバンドウォークすることがよくあります。私は値動きが反転するまでに、エンベロープを何回外側に抜けるか、時間帯別にデーターを取って検証してきました。

その結果分かったことは、トレンドが出ている時間帯に最初のエントリー基準で仕掛けると、その大半が苦戦するということです。ですから、トレンドが出やすい時間帯には、引き付けてエントリーした方が良いということが、検証によって明らかになりました。

検証をすればするほど分かりますが、新たに思いついた取引上のアイデアは、うまく機能しないことがほとんどです。たとえある日にはうまくいくトレードアイデアでも、その前日や翌日には全く勝てないこともよくあるのです。

ましてや、週単位、月単位でトータルで勝てる売買ルールの改善点を見つけ出すことは、至難の業と言わざるを得ません。しかしだからこそ、チャートには眠った宝物を見つける楽しさがあるのではないでしょうか。

負けトレード分析と反省日誌のすすめ

スキャルピングでなぜ損をしたのか、なぜ利益が出せたのかを知るためには、自分の実際の取引を分析することが不可欠です。なぜならどのような手法にも、機能する相場と機能しない相場が存在するからです。

実際、私は一日のトレードが全て終わった後に、自分のトレードの改善ポイントを洗い出すことを日課としています。その努力の積み重ねが、勝率をほんの少し高くすることにつながり、この数%の勝率の上積みが、トレード手法のエッジ(優位性)を生むのです。

機能しない相場を特定し、負けパターンを修正できれば、スキャルピングのパフォーマンスが向上することは間違いありません。ただし自分のトレードの弱点を意識し、修正していく作業には苦痛がつきもので、そのミスを強く意識し続けるためには、工夫が必要かもしれません。

私の場合、敗因分析の結果を脳に定着させるためにも、スキャルピングの反省日誌を長いこと記録し続けています。具体的には、負けたときのチャート画像にトレードの際に感じたことや、判断ミスなどを文字として書き残しています。さらに、同じようなミスを繰り返した場合には、目に付く場所に付箋で張ったりもしています。

スキャルピングでは、一つ問題を修正しても、またすぐに新たな弱点が浮き彫りになるのが常です。トレーディングに完成形はなく、トレードアイデアの仮説を立て、徹底的に検証を重ね、修正していくというプロセスの繰り返しなのです。

その地道な作業を諦めずにどこまで継続していけるかが、今後のトレーダーとしての成長の試金石ではないでしょうか。

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あなたはどこまでFXが好きですか

「好きこそ物の上手なれ」とは、よくいったもので、誰でも好きなことには自然と一生懸命に打ち込みます。本誌読者の皆さんが、FXが嫌いということはないと思いますが、FXのどんなところが好きですか。

もしFXが好きだという気持ちの本質が、トレードを通じて生み出すお金だけという場合は、ちょっと問題があるかもしれません。FXの知識やスキルの習得はどうでも良いから、とにかくお金さえ稼げれば良いという気持ちが心を支配すると、トレード技術を向上させることに目が向きにくくなるからです。

私は100万通貨前後でエントリーすることが多いのですが、深夜2時頃にトレードを終了して、一日の反省を行います。それが終わると、小額の資金しか入れていない別のFX口座で、気が済むまで小ロットでスキャルピングするのが日課です。

この別口座ではわずか数万通貨しか建てないので、勝っても負けても1トレードわずか数百円の世界ですが、金額的にはほとんど意味のないことをなぜやるのでしょうか。それは、スキャルピングのスキルをアップさせるためには、金銭的な損益を超えた部分で、徹底的に練習を積む必要があると実感しているからです。

大金をかけた勝負では、どうしてもトレードのプロセスは二の次になり、お金を稼ぐことを最優先してしまいます。自分で決めた売買ルール通りにトレードできたか、正しい投資行動をとれたかよりも、結果が全ての世界となりがちです。しかし、ルールを破ろうが勝ちさえすれば良いという姿勢では、長期的な成功は難しいのではないでしょうか。

相場に向き合って日々感じること

スキャルピングで勝てるようになるのは簡単なことではないので、その成長のプロセスで何度も何度も挫折を味わうはずです。しかしFXが好きであれば、負けるたびに何かをつかみ、また立ち上がることができるはずです。

どれだけFXが好きか、そしてFXでどれだけたくさん失敗を経験するか、それがスキャルピングのスキルをアップさせるための、全ての基本になるのではないでしょうか。

私は相場の予想や分析を専門とする評論家やアナリストではなく、トレードを生業とする専業トレーダーにすぎません。ですからトレード技術を少しでも優れたものにするために、職人のように日々、スキルを磨きながら生活しています。

読者の皆さんに、仮に私が求められるものがあるとしたら、それは売買ロジックやメンタル、資金管理手法も含めた、トレード技術そのものではないでしょうか。そのような視点に立ち、今後も一人のFXトレーダーとして、トレード技術の向上に役立つことを、微力ながら発信していきたいと思います。

※この記事は、FX攻略.com2017年1月号の記事を転載・再編集したものです

【達人が教えてくれる簡単ではないけれど身に付けば一生モノのスキャルピング技術 連載記事】
達人が教えてくれる簡単ではないけれど身に付けば一生モノのスキャルピング技術 第1回[為替鬼]
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第5回 スキャルの実践的テクニック[為替鬼]
最終回 スキャル上達の秘訣[為替鬼]

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FXスキャルピングのやり方・コツ・手法・テクニックを伝授!超短期売買のはじめ方

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