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FX力を鍛える有名人コラム

システムトレードで資産運用!第6回 実戦前のポイント[ゆきママ]

前月、前々月と連続発注機能を使った自動売買(シストレ)について連載を重ねてきましたので、読者の皆さまの理解も深まってきたことと思います。中には、そろそろ実際にトレードしてみようと考えている方もいることでしょう。そこで今回は、実戦に移る前に絶対知っておくべきポイントについて解説させていただきます。

※この記事は、FX攻略.com2017年4月号の記事を転載・再編集したものです

ゆきママ プロフィール

ゆきママ。普通の主婦で1児の母。2008年からFXをはじめ、失敗を繰り返しながらも着実に利益を上げて、合計1500万円以上稼いでいます。裁量トレード信奉でしたが、最近は子育ての忙しさからシストレ(自動売買)も積極的に取り組み始めました。ブログでは日々の相場状況や経済イベントなどについて解説している他、収支についてもまとめています。

ブログ|普通の主婦がFXで10万円を300万円にした

コツコツ貯金のつもりで超ディフェンシブに!

まず、連続発注機能のコンセプトは、トレンドを追いかけるのではなく、相場が上下に動くことを利用してコツコツ利益を積み上げて逃げ切るということに尽きます。ですから、長期的な目線でのトレードになるということを意識して始めましょう。

思っていたより収益が伸びないからといって仕掛けを増やすなど、全体のポジションサイズを大きくすると、相場が逆行したときには想定以上に大きな含み損を抱えてしまうことになります。ありがちな失敗ですが、最悪でロスカットという事態に発展しかねませんので注意が必要です。

やはり長期間運用することで利益が積み重なる可能性も高まるわけですから、とにかく生き残り続けることが大事です。含み損を抱えやすいといった特性なども理解した上で、貯金のつもりで超ディフェンシブにやっていきたいですね。

勝つために最も必要なことはリスクコントロール

というわけで、ディフェンシブにトレードするために必要な知識や、連続発注機能を使って勝つために必要なことは何か、という核心部分をまとめていきましょう。

実は、ゆきママはこれまでに何度か連続発注機能を提供するFX会社を取材しているのですが、そこで勝てているユーザーの特徴があるかを尋ねると、ほぼ必ず「リスクコントロールができる人が勝てています」といった回答をいただいています。

ここでいうリスクコントロールとは、証拠金に対するポジションサイズ、つまりレバレッジです。FXをやっている方で知らない方はいないと思いますが、レバレッジは自分がFX会社に預けているお金の何倍のトレードをしているのかを意味します。

そして、何とレバレッジさえ分かっていれば、どれぐらいの相場変動に耐えられるかも分かります。したがって、これだけで損切りされずに利益を重ね続けるという目的を達成するための重要なポイントを押さえ、“勝てる人の特徴”を学ぶことができますから、ほんの少し面倒かもしれませんが理解できるまでお読みいただければと思います。

レバレッジの簡単な計算式

連続発注機能を使うと、なぜかこのレバレッジが見えにくくなるようですが、単純な式で導けますのでぜひ覚えましょう。

レバレッジ=平均発注レート×注文数量÷口座残高

例:平均発注レート1ドル=110円、注文数量1本1000通貨×10、口座残高30万円の場合

110(円)×1万(通貨)÷30(万円)=3.67(倍)

平均発注レートとは、全ての注文を平均した際のレートになります。数十本単位で仕掛けるのであれば、全てを足して平均を求めるのが面倒なので、(注文レンジの上限+注文レンジの下限)÷2で大まかに求めてしまいましょう。

注文数量は、注文した際の合計ポジション量。口座残高については、当たり前ですが余剰金です。既に他にトレードを手がけている場合はその分を差し引くことを忘れずに。

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ロスカットされない変動率

また、レバレッジからロスカット(強制損切り)されない変動率も割り出すことが可能です。ただし、これは注文を仕掛ける位置(レンジ帯)や各社のロスカット基準などによって若干異なってくるため、実際に注文を発注する際には用意されているシミュレーターなどで再確認するようにしましょう。

ロスカットされない変動幅=100÷レバレッジ−4

例:ロスカット基準が証拠金維持率100%未満、レバレッジ3倍の場合

100÷3−4=29.3(%)

レバレッジが3倍の場合は、仮に逆行したとしてもおおむね29.3%以内であればロスカットはされないことになります。ちなみに、「米ドル/円」の1年あたりの変動率は過去20年間で8~29%(平均17%)となっていますので、「米ドル/円」で3倍程度の運用をしていればロスカットという事態には陥りにくいといえるでしょう。

FXにおいてリスクコントロールが重要なことは周知の通りで、とりわけ長期で運用するシストレでは成否の大きなウェイトを占めます。特別に難しいということはありませんから、トレードする前に立ち止まってレバレッジなどを計算する癖をつけていきましょう。

ワンポイントアドバイス

注文をどのぐらいの間隔で仕掛けるのか、利食い幅はいくらにするのかという設定を気にする方が多いと思いますが、これらはあくまでトレード効率を左右する数字でしかないため、レバレッジなどに比べればささいな問題です。また、通貨ペアやその年の値動きによっても異なるので、なかなか最適解というのはなく、都度バックテストをしながら少しずつ調整をするしかありません。

とはいえ、各社の取引データを紐解くと、仕掛ける幅は50銭~1円、利食い幅は30銭~80銭程度といった設定が一つの目安となりそうですので、バックテストをする際の参考にしていただければと思います。

トレンドを追う短期売買にも使える?

一見矛盾するようですが、中級者から上級者向けの応用テクニックとして、実はトレンドを追いかけて利益を狙うといった使い方もできるので紹介しておきます。

昨年11月から12月にかけてトランプ新大統領誕生による期待感から米ドルが上昇し続けましたが、上手な方はこういった短期的な動きを利用しているんですね。

やはり単純に裁量トレードでワンポジションを保有し続けるだけでは、値幅の上下しか得ることができませんが、連続発注機能で仕掛ける間隔と利食い幅を狭くしてトレードすれば、細かな上下もしっかりと捉えて利益を重ねることも有効です。

こういった短期トレンドを追いかける場合、レバレッジが10倍以上という高めの設定で運用されている方も多いようです。レバレッジは低ければ低いほどリスクは避けられますが、短期と長期では想定する変動幅も異なりますし、トレンドを追いかける場合は、さほど逆行しないと見込んでトレードすることになりますからね。

もちろん、レバレッジを高くすることでリスクは高まりますし、本来ありえないはずの損切り設定というのも必要になってきますから、初心者の方にはお勧めできません。しかしながら、トレンドでも使えれば鬼に金棒なので、極めたい方はデモトレードなどで練習しながら身につけると良いかもしれません。

スワップポイントはあくまでオマケ感覚で!

FXでは長期保有の場合に、スワップポイントが目を引くことになります。これは2国間の金利差によって得られる利益であり、日本円に代表されるような低金利通貨を売り、トルコリラのような高金利通貨を買うことで、この日本とトルコの政策金利の差による利息分の差額を毎日受け取れます。

今でこそスワップポイント狙いのトレードは下火になりつつありますが、10年ぐらい前には豪ドルなどを買うと1万通貨あたり1日200円近くもらえたので、円を売って外貨を買うという、いわゆる円キャリー取引に飛びつくトレーダーは非常にたくさんいました。その後の超円高という値動きを見れば結果はいうまでもないですが……。

そして、連続発注機能を使ったトレードというのは、含み損を抱える場面が長くなることも多いので、確かに日々少しずつもらえるスワップポイントがあることがちょっとした癒しとなり、ポジションを塩漬けにしている苦痛を軽減することにもつながるでしょう。

けれども、一度ロスカットという事態になってしまえば、注文1回あたりの利益の数十倍、下手をすると百倍近くの損失を出す可能性がありますから、いくら損切りされないことが大前提のレンジでトレードするにせよ、わずかな利益のために相場の方向性を無視してリスクを高めるのは愚の骨頂です。

リスクとリターンを十分に勘案した上で、スワップポイントを狙うということでもない限り、あくまでも最後に与えられるちょっとしたご褒美という感覚で、トレードの判断基準に含めない方が好結果を期待できるのではないかと考えています。

そもそも、ここ最近のスワップポイントというのは、かなり減ってしまいましたからね。むしろ、高金利通貨を売って低金利通貨を買う際の逆スワップと呼ばれるマイナスのスワップポイントが地味に痛くなっていて、双子の赤字を抱えるパターンになりがちで、完全に無視することは難しいと思いますが、やはりトレード戦略を練る際には材料にしない方が良いでしょう。

2017年を皆さまのシストレ元年に!

連続発注型の自動売買に関する集中連載は今回で3回目ということで、トレードできるだけの知識は一通りお伝えできたと思います。これまでのFXは裁量が中心で損をする人が多いといわれてきましたが、ここ最近は初心者の方でも自動売買を手軽に利用できるようになり、FXに対するネガティブなイメージも変わりつつあるように感じています。

選択型にせよ連続発注型にせよ、上位トレーダーの取引の再現性が非常に高く、これまで裁量でうまくいかなかった、あるいはこれからFXを始めるという方にも有用かと思いますので、ぜひ2017年をシストレを始める年にしていただければ嬉しいです。

また、まだまだお伝えしきれていない魅力やトレードテクニックなどはたくさんありますので、今後の連載もどうぞお楽しみに!

※この記事は、FX攻略.com2017年4月号の記事を転載・再編集したものです

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スプレッドFX取引における取引コスト。狭いほうが望ましい。
約定力狙った価格で注文が通りやすいかどうか。
スワップポイント高水準かどうか。高金利通貨の取り扱いの数。
取引単位少額取引ができるかどうか。運用資金が少ないなら要チェック。
取引ツール提供されるPC・スマホ取引ツールの使いやすさ。MT4ができるかどうか。オリジナルの分析ツールの有無。
シストレ・自動売買裁量取引とは別に自動売買のサービスがあるかどうか。
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