一目均衡表入門|第10回 準備構成の「型」と9週足[監修:細田哲生(三世一目山人)]

※この記事は、FX攻略.com2017年2月号の記事を転載・再編集したものです(文=蛯沢路彦・編集部)

【一目均衡表入門 連載記事】
第1回 一目均衡表の原点[監修:細田哲生(三世一目山人)]
第2回 三波動と時間関係①[監修:細田哲生(三世一目山人)]
第3回 三波動と時間関係②[監修:細田哲生(三世一目山人)]
第4回 三波動と時間関係、値段関係から分かること[監修:細田哲生(三世一目山人)]
第5回 転換線と基準線①[監修:細田哲生(三世一目山人)]
第6回 転換線と基準線②[監修:細田哲生(三世一目山人)]
第7回 転換線と基準線③[監修:細田哲生(三世一目山人)]
第8回 先行スパンと遅行スパン①[監修:細田哲生(三世一目山人)]
第9回 先行スパンと遅行スパン②[監修:細田哲生(三世一目山人)]
第10回 準備構成の「型」と9週足[監修:細田哲生(三世一目山人)]
第11回 9週足と9か月足[監修:細田哲生(三世一目山人)]
第12回 週間実線のB、Yと仲値線[監修:細田哲生(三世一目山人)]
第13回 B、Yの活用方法[監修:細田哲生(三世一目山人)]
第14回 『一目均衡表』原著の内容[監修:細田哲生(三世一目山人)]

一目均衡表の著作権は株式会社経済変動総研が有し、原著の出版販売をしています。原著のご購入については一目均衡表公式ホームページをご覧ください。

サービス|一目均衡表公式ホームページ|株式会社 経済変動総研

「準備構成」は二番底の証明

前回は、先行スパンと遅行スパンの概要と、その働きを解説しました。基本数値「26」という時間を未来に先見、同時に過去と比較することは、「現在性」を中心に、26日を経過していかに変化しているか、ということを見極めようとする考えです。

このスパンと、既に解説している均衡表、三波動の考え方、これらをもって一目均衡表の基礎が揃いました。これにより取引の入口とすべき「準備構成」を解説する土台が整ったわけです。

準備構成とは、「基本数値による底値固め」です。それを経て、均衡表が好転したところで、初めて買って良いと考えます。

例えば、下げの三波動が終わり、もみ合いを経て、上に放れていく流れを定型とするならば、そのもみ合いにおいて二番底(三波動の安値から反発上昇した流れが、再下落するも、前回安値を割らない)の形成を確認することが重要となります。そのことについて、時間、値幅の関係から証明を得ようというのが、準備構成の考え方です。

一目均衡表を理解する「型」


【準備構成の定型「鐘化」日足】大局では、大きな上げに対して、その半値水準まで戻した流れ。その昭和44年12月4日から45年1月8日までの25日間の準備構成(底値固め)を経て、それから(2日後に均衡表が好転し)8日後に相場実線が均衡表を上抜いて上げていく過程が分かります。

上に「鐘化」(現カネカ)の昭和44年以降の日足を示しました。これは『一目均衡表完結編』で取り上げられたグラフで、三波動の考え方や基本数値、均衡表好転が適切に機能している例として解説されたものです。昭和44年2月から5か月で142円上げ、同6月から7か月で78円下げ(先の上げに対しての半値水準)、それからの準備構成が分かります。

なお、これは覚えるべき定型ですが、必ずこのような基本数値の働きがあると、あたかも決定的な法則のように受け止めてはいけません。前提として「型」があり、それからの逸脱によって考えを修正していく。日々の1本の値動きに対して、常に思考を続けることが求められるのです。

時間を簡単に把握する9週足

一目均衡表が主軸とする「時間」関係を確認するためには、日々グラフ上で基本数値を追いかける作業が必須となります。しかしそれには相応の労力を要し、そこで挫折してしまう人も多いのが事実です。

そこで、その作業を簡略化する「9週足」が生み出されました。9週足とは、基本数値「9」週の値動きをまとめて1本で表すもので、当週の終値と、(当週を含め)9週前の始値で作成します。これは現在と過去を比較し、上位にあるか下位にあるかを端的に見て取ろうとするものであり、言うなれば、「9」の遅行スパンと同じ意味になります。

これを作図することにより、陽線(好転状態)と陰線(逆転状態)の期間が容易に分かるようになり、すなわち時間を追いかける作業が簡略化するのです。


任意の起点から対等数値(a、b、c…)を数える、基本数値(9、17、26…)を数えることで、三波動の在り方を調べます。

9週足の作り方

上図では、ローソク足に9週足の作成方法を書き入れました。図に示したように、9週前の始値を当週までずらし、陽線・陰線を作るだけ。完成したのが下図になります。なお、その作り方から分かるように9週足の始値は先見でき、「いくらなら陽線(陰線)になるか」ということを、前もって認識できます。

9週足の陽連・陰連が示唆する相場の転機

「9」という基本数値で作った9週足は、基本数値の陽連・陰連を境に、転換するという性質があります。それゆえ、基本数値を念頭に置きながら陽連・陰連を数えることで、転機の見当を付けることが可能になります。なお基本数値とは絶対値ではなく、例えば「9」なら7〜11を、「17」なら13〜21をといったように、前後の幅も含んで考えます。

「米ドル/円」月足は基本数値で転換する流れが続く

月足でも適切に機能11月陽転に注目!

9週足の考え方は、月足にも応用できます。月足では、26陰連、28陰連、42陽連、9陰連と、基本数値で転換しているのが分かります。2016年11月に陽転したわけですが、それが上げと判断できるかどうかは、週足や日足の三波動を確認し、総合的に考えます。

一目均衡表 豆知識

原著の概要

『一目均衡表』(通称、第一巻)は一目均衡表の転換線、基準線、先行スパン、遅行スパンについて、『〜完結編』は三波動の考え方について、『〜週間編』は9週足の考え方について、記しています。

均衡表の並び順

I波動が上昇し続けると仮定した場合、遅行スパン>相場実線>転換線>基準線>先行スパン上限>先行スパン下限の順。逆に下降し続ける場合は、遅行スパン<相場実線<転換線<基準線<先行スパン下限<先行スパン上限という順の位置関係になります。

基本数値

「9」「26」を”絶対数”とし、その組み合わせから得られる数値が「基本数値」。転換線と基準線の算出、先行スパンと遅行スパンのずらしにこれらの数値が用いられています。9,17,26,33,42,51,65,76,83,97,101,129,(100+基本数値)…など。

※この記事は、FX攻略.com2017年2月号の記事を転載・再編集したものです(文=蛯沢路彦・編集部)

【次を読む】
一目均衡表入門|第11回 9週足と9か月足[監修:細田哲生(三世一目山人)]

細田哲生の写真

細田哲生(ほそだてっせい)

株式会社経済変動総研。三世一目山人。一目山人の遺志を引き継ぎ、正しい一目均衡表の使い方を普及することに従事。経済変動総研主催の「一目均衡表倶楽部」にて、一目均衡表による相場解説、罫線講座を執筆。毎週月曜日ラジオNIKKEIマーケットプレスにて「日経平均一目均衡表から見たテクニカル分析」を放送。

公式サイト:一目均衡表公式ホームページ|株式会社 経済変動総研

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