三角保合いも大詰め 来年は激しく動く年になる?[雨夜恒一郎]

FX攻略.com ズバリ!今週の為替相場動向 2017年12月25日号

先週のドル円相場

先週のドル円相場は、112円台前半から113.64円まで小幅上昇。米税制改革法案が議会を通過し、米国株高・米債利回り上昇・ドル高の展開となった。ただクリスマス直前とあって参加者は少なく、週末にかけては次第に動意が途絶えていった。前回の当コラムでは、FOMCの利上げをもってドル買い材料が出尽くしとなり、ドルの下値が脆弱となると予想したが、幸い(?)ドルを売り込む動きは見られなかった。

今週は現状の112-113円に収束か

今週は本日25日がクリスマスで日本以外ほとんどの市場が休場、明日26日もボクシングデーで欧州市場の大半やカナダ・オセアニア市場などが休場となる。四半期末であり、今年の最終週でもある。重要な景気指標の発表やイベントもなく、何事もなければこのまま現状の112-113円に収束していく可能性が高い。半面、市場参加者が少なく、流動性が乏しいため、何か不測の事態が起こった場合には無秩序な動きとなる恐れもある。こういう時間帯は無理にトレードしようとせず、ゆったりと来年の相場に思いをはせるのも一計だろう。

今年のドル円相場を振り返る

今年のドル円相場は、高値が118円台、安値が107円台で、値幅が10円強とわずかな値動きにとどまった。年初を別とすれば、ほとんどの期間は108-114円のボックス圏を往復していただけの印象だ。ドル円の1か月物のボラティリティー(予想変動率)は6%台、1年物でも8%台と空前の低水準となっている。これらを見ていると、来年もこのまま低ボラティリティー、レンジ取引が続いていくように思えてくる。

しかし相場がいつまでも同じ水準で均衡を続けていくということは本来あり得ない。経済やファンダメンタルズは絶えずダイナミックに動いており、市場参加者の予想や思惑も千差万別だ。一日に数兆ドルもの資金が飛び交い、無数の参加者が存在する市場全体でみて、売りと買いが同じだけいてバランスが取れているはずがない。相場は一見均衡しているように見えるが、動かなかったのは「たまたま」なのである。一年も膠着が続けば、本来の変動エネルギーがマグマのように蓄積されていく。レンジが狭かった年の翌年は比較的大きく動くことが多いのはこのためだ。

長期のチャートを眺めてみると、2011年のボトム75円から2015年の125円まで上昇トレンド、2016年には反動で99円まで下落して約半値押し、その後トレンドがなくなって現在まで三角保合いを形成していることがわかる。3年にわたる巨大な三角形もそろそろ完成に近い。来年は三角保合いをどちらかに抜け出し、大きなトレンドが出る年になるのではないだろうか。

ドル円週足 出所:NetDania

なお来週1月1日と再来週1月8日は当コラムはお休みとなります。次回掲載は1月15日となりますので何卒よろしくお願いいたします。

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雨夜恒一郎(あまや・こういちろう)

20年以上にわたって、スイス銀行、JPモルガン、BNPパリバなど、大手外銀の外国為替業務要職を歴任。金融専門誌「ユーロマネー」における東京外国為替市場人気ディーラーランキングに上位ランクインの経歴をもつ。2006年にフリーランスの金融アナリストに転身し、独自の鋭い視点で為替相場の情報をFX会社やポータルサイトに提供中。

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