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いよいよ動き始めたドル円相場 下落余地広がる[雨夜恒一郎]

FX攻略.com ズバリ!今週の為替相場動向 2019年5月13日号

先週までのドル円相場は

4月22日以来3週間ぶり、元号が令和に変わって初めてのコメントである。前回は連休を控えて112円前後で膠着色が強まり、ボラティリティーが空前の低水準まで売られていた。そして筆者はボラティリティーの極端な低下の後にはしばしば急変動が起こると警告した。果たしてドル円相場は、10連休中にじりじりと売りに押され、連休明けの先週は、一時109.46円まで下落し、連休前からおよそ2円50銭のドル安・円高となった。1月のようなフラッシュクラッシュまではいかなかったが、確かに大きな変動が起こったといえるだろう。

米中貿易摩擦懸念が再燃

ドル円下落のきっかけとなったのは、トランプ大統領が5月6日に「中国製品2000億ドルに対する関税を10日から25%に引き上げる」とツイッターで表明したことだ。ワシントンで開かれていた米中閣僚級協議は10日、合意に至らないまま終了し、予告通り関税率は25%に引き上げられた。米国側は今回の追加関税の対象外とされた3250億ドル相当の中国製品に対しても25%の関税を課す準備に入った。

協議は決裂したわけではなく、今後も継続は可能だが、次回協議の予定は立っていない模様だ。中国が知的財産権侵害や米企業に対する技術移転の強制などの争点で譲歩し、米中首脳会談に持ち込むことができれば交渉合意の期待も出てくるが、中国は習近平国家主席が交渉担当者に対して安易に譲歩しないよう指示しているとされ、その可能性は低いと見られる。米国は対中関税引き上げで失うものは少ないと認識していることから、一歩も引かない構えだ。双方が譲歩せず、また中国側が報復措置で対抗すれば交渉決裂となり、市場はさらなる不透明感に覆われることになるだろう。

リスク回避ムード

NYダウは昨年10月のピークに結局届かず5月に入って1000ドル超下落した。恐怖指数VIXは先週一時23ポイントと連休前の倍近くまで急騰。現在市場は明らかにリスク回避ムードにあり、株安・円高の負の連鎖が進みやすい地合いにある。一時4%台まで低下していた円のボラティリティーインデックスも8%台まで上昇した。この状況では円売りの戦略は取りづらい。

ポジションはなお円ショート

シカゴ通貨先物市場の取り組みを見ると、投機的な円ショートポジションが4月30日に10万枚と年初来最大に膨らんだ後、翌週5月7日には9.2万枚に減少したことがわかる。日本の大型連休中動きなしと見て増やした円キャリートレードが損失となり、一部が巻き戻され始めたと読める。まだ多くの円ショートポジションが損失を抱えていると見られ、ドル円の上値を重くするとともに、下値を脆弱にさせるだろう。

 

シカゴ投機筋のポジションとドル円 出所:https://www.quick.co.jp/page/fx_position.html

FF金利先物は今年9月までの利下げを約3割、12月までの利下げを6割近く織り込んでいる。連休中に発表された米国4月の雇用統計は強い結果だったが、市場の利下げ期待を覆すことはなかった。米国10年債利回りは2.4%台と1か月半ぶりの水準に低下。金利面からもドルを買いづらい局面が続く。またチャート上も、3月の安値109.70円を下回ってきており、下落余地が108.50円付近まで広がってきた。今週もドル売り目線で臨みたい。

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