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2017年の為替戦略は如何に[井口喜雄]

新年明けましておめでとうございます。トレイダーズ証券の井口喜雄です。本年も皆様におかれましては、より良いトレードの年で有りますようにお祈り申し上げます。今年もどうぞ【Dealer’sEYE】をよろしくお願い致します。

2017年の戦略が決まる重要発言に注目

本日はトランプ次期大統領の記者会見、明日はイエレンFRB議長の講演、20日には大統領就任演説が予定されており、今年のマーケットを占う意味で非常に重要な意味を持ちます。発言内容をしっかり吟味したうえで2017年の戦略を考えるべきでしょう。マーケットでは強気と弱気が混在するなか、トランプ政権が掲げる巨額のインフラ投資や減税など具体的政策のほか、ドル高に対して保守的な一面をアピールしてくるかがポイントとなりそうです。
 
仮にトランプ政権の掲げているインフラ投資1兆ドル、減税総額10年間で4.4兆ドル、さらに強いドルが意識され事実上ドル高容認でポジティブな内容となれば当然ドルは上昇していきます。米ドル/円であれば118円から年初来高値118.60円が視野に入ってくるでしょう。とはいえ、ここまでのマーケットは、トランプ政権への期待感から買われてきた経緯を鑑みれば、いわゆるセルザファクトとなり上値は限定的になる可能性も否めません。118円レベルまで跳ねるようなら1回は売れると思っています。

米ドル/円は巻き戻しの動きに警戒か

一方、下値に関してはトランプラリーが100円付近から始まったことを考えれば、谷はかなり深いと考えておくべきでしょう。

巨額のインフラ投資や減税は選挙用であり、現実路線に軌道修正する可能性や、自らを低金利人間と呼ぶ金融緩和派トランプ氏がドル高を容認するとはやはり思えません。直近トランプ氏のツイートを見ているとその可能性は高いように思いますし、通貨安戦争に参戦するようだと米ドル/円は一気に巻き戻されます。
 
また、今年のFRBのスタンスは利上げ回数を3回程度としているため、日米金利差拡大見通しが根底にあり、大崩れはしないシナリオも描けますが、本当にそうでしょうか。金融緩和派のトランプ氏がFRBも政策へ介入してくる可能性や、ハト派のイエレン議長の事を考えれば年内2回の利上げがやっとではないでしょうか。NYダウのチャートを見ても、高値が切り下がる形となっており、ややピークアウトを感じさせます。
 
さらにトランプ氏のTwitterは厄介です。ここまでのツイートを見てみると保護主義的な内容が多く、大半がリスクオフで反応しております。これはいままでになかった新しいリスクで、24時間いつ発信されるか分からないツイートを気にしなければならなくなりました。私もTwitterで同氏をフォローしていますが、人間がいつ来るかわからないツイートに反応して先回りすることは不可能です。スピードで言えば一定のワードを基に取引を行うアルゴリズムやAIを駆使する超高速取引(HFT)に大きなアドバンテージがあり、人間は事後対応しかできません。このように局地戦でもリスクマーケットになりやすく米ドル/円を積極的に買い進むにはネガティブな材料です。
 
記者会見や講演の内容次第で状況は一変しますが、メインシナリオは弱気バイアスをもって臨むつもりでいます。

今年のマーケットはユーロを売りで間違いないのか?

為替市場の参加者が2017年に最も選好しそうな取引の一つがユーロ/米ドルの売りだと言われています。最近、英紙FTが実施したサーベイでは67%のエコノミストがパリティ(EUR/USD=1.00)に到達すると回答しているように今年の大きな節目となるのではないでしょうか。私も多くのエコノミストと同様に基本のスタンスはユーロ売りです。
 
その理由として、月足チャートによると、ユーロ/米ドルが15年ぶりに安値を更新(白線)して下方へブレイクしている形は、テクニカルの教科書通りにいけば売りです。またファンダメンタルもオランダ、フランス、ドイツ、イタリアとユーロ主要国の選挙が控えるなか、保守派が勢いを強めており、ユーロ離脱に結びつく懸念も常に気にかけなくてはなりません。テクニカル、ファンダメンタルは共に売りに見えます。

しかし、ユーロに関しては昨年のこの時期にも全く同じような事をいっておりましたが、ユーロ/米ドルパリティは実現しませんでした。多数の参加者が売りに傾いているので下値攻めは容易ではないように思えます。下値攻めに苦戦して1.04~5台で底堅く推移されると所々でショートカバーのカウンターをもらいそうです。本格的なショート攻めは1.03台に入ってからのほうが安全かもしれません。

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