北朝鮮情勢に疑心暗鬼!リスクオフ再燃[井口喜雄]

 トレイダーズ証券の井口喜雄による【Dealer’sEYE】をお届けします。

週明けは北朝鮮の核実験を受けて大きく下窓を開けてオープンしました。オープン後は一時買い戻しの動きもみられましたが、リスクオフ地合いは変わらず、じりじりと下値を更新する展開になっております。今週の9日(土)は北朝鮮の建国記念日になり、ここまでの強硬姿勢を見ていると何かあると警戒せざるを得ず緊張感が高まります。また、7日(木)にはECB理事会があり、ドラギ総裁記者会見も予定されています。質疑応答でテーパリングを示唆するかでユーロは分岐点となりそうです。 

108円ブレイクも想定しておきたい

ドル円は上がるも下がるも北朝鮮次第といった状況です。

北朝鮮が核実験をしたことでリスク警戒レベルはもう一段上がっており、9日(土)の北朝鮮建国記念日に向けてICBMの移動を開始したとの報道もあり、マーケットは北朝鮮のヘッドラインに過度な反応をせざるを得ません。実際戦争に発展する可能性は低いので下がったところは押し目買いするというアナリストの意見もありますが、このモメンタムでドル円の安値を拾っていこうという気にはなりません。今の冷戦状態でも十分下値拡大の展開だと思っています。

確かにテクニカル面では108円の壁は高く、今年に入り5.6回跳ね返されている強固なサポートではありますが、機関投資家のドル買いがいつまでも支えてくれるとは思えません。軸足はダウンサイドにおいています。108円を下方ブレイクした場合、主だったサポートがないだけに心理的な節目となる105円台も頭の中に入れておくべきかもしれません。

ハト派寄りのFRBもドルの足かせに

もう一つドルのネガティブ要因となるのが米インフレ率です。

イエレンFRB議長が利上げはインフレ動向次第という姿勢をとるなか、先週の米雇用統計は予想を下回り、注目された平均時給も0.1%と物価は一向に上昇してきません。12月の利上げも厳しい状況に追い込まれており、現在のCMEのFedWatchで12月利上げ確率を見ると36%と低迷しています。北朝鮮の地政学的リスクもある状況下で利上げに踏み切るとは思えません。また、昨日もブレイナードFRB理事は「物価上昇率が目標の2%を達成するまで利上げは慎重になるべきだ」との認識を示しておりFRBの基本スタンスに変わりがないことがうかがえます。バランスシート縮小や年内利上げに黄色信号が灯るなか、やはりドルロングには抵抗があります。

ドラギ総裁のユーロ高牽制もあるか

今週のイベントでは、7日(木)のECB理事会とドラギ総裁の記者会見に注目が集まります。焦点はテーパリングの話が出てくるかどうかです。前回ECB理事会で、「秋に政策変更について議論する」と発言しており、明日の理事会ではテーパリングの議論があるのではないかと予想されています。実際ユーロのファンダメンタルも申し分なく、GDPは拡大し続けておりPMIも高水準であることを考えるとメインシナリオはテーパリングに向けて政策変更となります。

とはいえ、ユーロ高を嫌うドラギ総裁ですから、現在のユーロ高水準へ懸念を表明する可能性も十分にありそうです。

慎重に行くのであればポジションはスクエアに。いずれにせよ、今回のECBでテーパリングの話がなかったとしても欧州の大きな方向性は変わらないでしょうから仮に下がったところがあれば拾っていくのも悪くはないと思っています。

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井口喜雄の写真

井口喜雄(いぐち・よしお)

トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、主に貴金属や石油製品のコモディティー市場を中心としたカバーディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズから見た為替分析に精通しているほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。FX攻略.com公式サイトでもコラムを連載。

公式サイト:トレイダーズ証券

twitter:https://twitter.com/yoshi_igu

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