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「負けトレード分析」から見えてきた、勝つためのヒント[為替鬼]

私は毎日、膨大な数の超短期トレードを行っています。多い日には百回以上のトレードをこなしますが、最初の数年間は負ける日が続くことも少なくなく、安定的に利益を積み上げることができませんでした。あるとき、どういう場合に負けているかを徹底的に分析して、負けトレードに共通するいくつかの点に気がつきました。

今回の記事では、私の「負けトレード分析」から見えてきた、勝つためのヒントをご紹介いたします。

トレンドには逆らうな!

最初にも述べましたが、私は百回前後の超短期トレードを毎日していますが、そのトレードの半分以上は、逆張りスキャルピング手法です。

平均勝率は80%前後で、トレードに要する時間は、数分以内で完結する場合がほとんどです。 残りの20%前後が負けトレードになるわけですが、これら負けトレードの分析を定期的に行うことは、私にとって大切な日課となっています。

自分の負けトレードにもっとも顕著な特徴は、負けトレードの過半がトレンドの生じやすい日本時間午後9時~12時の間の、流れに逆らった逆張りトレードということです。

私はこの3時間を「魔の3時間」と呼んでいますが、数多くの米国関連の経済指標が発表されるなど、欧米勢が為替市場で大暴れする時間帯です。 とくに、1時間足チャート上の、支持線(サポートライン)を下抜けた場合の買エントリーや、抵抗線(レジスタンスライン)を上抜けた場合の売エントリーは、かなりの高確率で負けることがデーターからわかってきました。

午後9時~12時までの3時間は、相場に一方向のトレンドが生じやすく、安易な逆張りエントリーは禁物です。 この時間帯の逆張り手法では、勝ちトレードがわずか数pipsの利食いに対して、負けトレードが損切りのミスにより数十pipsの損失になる可能性があり、割に合わないトレードといえます。

この時間帯にトレードをする場合には、できるだけ相場の流れに乗ったトレードをするよう、心がけるべきだと思います。

ブレイクアウト狙いは止めたほうがよい!

私の負けトレードのパターンとして少なくないのが、いわゆる「ブレイクアウト」狙いのトレードです。たとえば、5分足や1分足などの短い時間足チャート上の、「サポートライン」を下抜けた場合、その瞬間に売エントリーすると、なんとなく勝てそうな気がします。

確かに「サポートライン」を下抜けると、数pips程度は下がるケースが多いのですが、そこからの戻し、つまり、上昇スピードや上昇値幅が強烈です。

また、ブレイクアウト手法が致命的なのは、エントリーポイントが悪すぎるということです。 たとえば、上記のケースだと、売エントリーしたポイントが、サポートライン付近という直近の底値に近いところになります。ほんの一瞬の利食いのチャンスを失うと、猛烈な勢いでどんどん上にもっていかれる可能性があります。

もちろん、勝てるトレードもありますが、戻すときの上昇スピードへの恐怖心のため、利食いを引き延ばすことは至難の業です。 したがって、ブレイクアウトの勝ちトレードで得られるわずか数pipsの利食いに対して、負けトレードがその数倍の損失になる可能性が高く、損大利小の割に合わないトレードというのが実情です。

結論として、経験から強く実感していることですが、安易に「ブレイクアウト」を狙わないほうがよいと思います。

損切り幅の固定はやめる!

「負けトレード分析」をして一番悩ましいのが、損切りの問題です。

損切りポイントのミスにより、本来は勝ちトレードであったものが、簡単に負けトレードになってしまいます。損切り幅は、狭すぎれば相場のノイズでポジションを切らされることになり、いわゆる損切り貧乏に陥ります。逆に、損切り幅を広げ過ぎると、勝率は当然高くなりますが、一回の負けですべてを失う可能性すらあります。

私はスキャルピングを始めたばかりの頃に、損切りを5pips以内というルールを徹底して実践していました。確かに数pipsの逆行で損切りをすることは、損小利大の原則に合致するので、一見すると素晴らしい戦略に思えます。

しかしながら、市場のノイズに心をかき乱されて、結局、うまくいきませんでした。 私の超短期トレードの平均的な勝率は80%ですが、残りの20%の負けトレードでは、積極的に損切りをしています。 具体的には、5pips以内にロスカットすることもありますが、場合によっては20pips以上逆行した時点で、損切りすることもあります。

つまり、場合によって損切り幅を変えることで、80%の勝率を保ちながら、高い利益率を確保しているのです。

損切りの見極めとは

数pipsの逆行で損切る場合と、20pipsでも切らない場合の、違いや見極めはどうしているのでしょうか。

一言でいえば、エントリーした方向と逆方向に動く確率が高くなるまで、じっと我慢して、利食いのチャンスを待ちます。

相場には小さな値動きのゆらぎ、いわゆるノイズが存在しているので、自分のエントリー判断が誤りかどうかを、わずか数pipsの逆行で判断することは、ほとんど不可能ではないかと思います。

一番大切なことは、数pipsで損切りすることではなく、相場の値動きが自分のポジションと反対の方向に進む確率が高くなったと判断したときにこそ、損切りするべきだということです。

長年継続的に、最適な損切り値幅の分析を続けてきましたが、今では損切り幅を次のいくつかの観点から決めています。

まず第一に、自分のエントリーが順張り手法によるものなのか、逆張り手法によるものなのか。トレンド方向に沿った順張りエントリーの場合には、そのトレンド方向が変わったことが確認できるまで、損切りをせずにポジションを持ち続けることにしています。

逆に、トレンド方向に逆らった逆張りエントリーの場合には、数分以内に利食えるケースがほとんどですが、数pips程度の逆行で損切りすることにしています。

次に、チャート上で自分がエントリーした位置がどのレベルかということも、損切りポイントを決めるうえで極めて重要です。チャートで直近の抵抗線と支持線の位置を確認して、自分がその2つのラインのどのあたりでエントリーしたかが、損切り幅を決める要素になるのです。

たとえば、買エントリーしたときに、抵抗線や目立った直近の安値までの距離が15pipsあったとします。そのような場合には、直近の安値を明確に割り込むまでは、ロスカットをしないことにしています。

最後に、ボラティリティ(相場の値動きの荒さ加減)の大きさも、損切り幅を決めるうえで欠かせないポイントになります。 相場の値動きが大きな、たとえば、午後4時~深夜1時くらいの時間帯には、損切り幅が狭すぎると、市場のノイズでポジションを切られまくるでしょう。

私の場合は、ATR(Average True Range)というインディケータを参考にして、そのとき、そのときのボラティリティを算出し、値動きの荒さに合わせて、損切り幅を調整しています。

大切なことは、損切りは一律数pips以内という売買ルールに従うのではなく、相場のトレンドの方向を読み、自分のエントリーした相対的な位置と、相場のボラティリティを考慮しながら、柔軟に損切り幅を可変することです。

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値動きのクセを見抜く

為替相場は月曜日から金曜日まで、毎日24時間開いています。レンジ相場が大半を占めますが、時折強いトレンド相場も襲ってくるなど、予想不可能で、多種多様な値動きをします。 すべての相場で勝つ続けることは不可能ですが、トレーダーは相場の値動きのほんの一部分から、継続的に利益を得る技術をマスターすればよいのです。

チャート分析を欠かさず、実際のトレード経験を積み重ねていくと、チャートのかたちがこのようになった場合には、こちらの方向に動く確率が高いとか、このあたりまで動きそうだとか、ここで方向転換しそうだということが、だんだんとわかってきます。

チャートのかたちを読み解き、値動きのクセを考慮しながら、たとえば、ここで買エントリーして、ここで利食いを入れる、もし予想に反して下がった、ここで損切りするのがよさそうだと、トレードに活用していけばよいのです。

値動きの習性さえ把握できれば、常に冷静にトレードに取り組むことができるので、利食いも損切りも適切にできる段階へと進化します。 つまり、チャートのかたちがどのような状態になれば、自分の勝ちパターンなのかを前もって決めておき、そのパターンが出現すれば迷わずエントリーし、これ以外はトレードしないでチャンスを待つことです。

皆さんの負けトレードには、今後のトレードで成功するヒントがたくさん隠されているはずです。負けたトレードを分析するという作業は、負けた損失を再確認することに他ならず、精神的に嫌なものに違いありません。

しかし、負けトレードを定期的に分析することで、相場の値動きのクセを学び、自分の勝ちトレードのパターンを見つけられるかもしれません。 このような姿勢でトレードを継続していけば、短期間では勝ったり負けたりの繰り返しになるかもしれませんが、長期的には利益が積みあがっていくものと信じます。(月刊FX攻略.com 2012年12月号掲載)

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