FXオプション取引 基本と戦略|第4回 プレミアムの変動状況を計る指標[大西洋平]

取引価格の変動状況を計る六つの指標

オプションとはあらかじめ定められた期日(もしくは期日内)に、同じくあらかじめ定められた「権利行使価格」で買うという権利(コール)、あるいは売るという権利(プット)を取引するものです。そして、その取引価格を「プレミアム」と呼んでいること、それは日々変動していることについても、既にこれまでの当連載で説明しました。

今回は、プレミアムの変動状況を計る指標について触れておきたいと思います。「ギリシャ指標」と呼ばれるもので、

① デルタ
② ガンマ
③ ベガ
④ セータ
⑤ ロー
⑥ アルファ—

という六つの種類があります。もっとも、⑤や⑥までこまめにチェックしているトレーダーはかなり少数派でしょう。したがって、ここでは①〜④について説明を進めることにします。

① デルタ

まず、①の「デルタ」は原資産となっている通貨ペアの値動きに応じて、プレミアムがどの程度の変化を示しているのかを数値化したものです。デルタが0なら全く変動しておらず、1なら全く同じ変動となっていることを意味しています。

② ガンマ

これに対し、原資産となっている通貨ペアの値動きに対するデルタの変動率を示しているのが②の「ガンマ」です。六つの指標の中でも特にデルタを注視する必要があるので、その特性を把握するのに役立つのがガンマの役割だといえるでしょう。

③ ベガ

③の「ベガ」は、インプライド・ボラティリティ(予想変動率)の変化に対するプレミアムの感応度です。アット・ザ・マネー(ATM:権利行使価格=通貨ペアの市場価格)の状態になると、ベガは最も高い数値を示します。そして、イン・ザ・マネー(ITM)やアウトオブ・ザ・マネー(OTM)に近づくにつれて低くなります。

ITMとは、コールの場合が権利行使価格<通貨ペアの市場価格、プットの場合が権利行使価格>通貨ペアの市場価格である状態です。OTMとは、コールの場合が権利行使価格>通貨ペアの市場価格、プットの場合が権利行使価格<通貨ペアの市場価格である状態のことです。

④ セータ

④の「セータ」とは、時間の経過(残存期間の減少)に対するプレミアムの変動率を表してします。時間と共に減っていくので常にマイナスの数値になっており、1日当たりプレミアムがいくら減少するのかを意味しています。

デルタを活用した攻略法を解説

以上、駆け足で解説してきましたが、四つの中でも特にデルタが重要なのは、トレードに活用しやすいからです。この数値が高いオプションは、対象通貨ペアの値動きに対してプレミアムが大きく変動していることを意味しています。逆にこの数値が低いオプションは、対象通貨ペアが変動してもプレミアムの変化は小幅です。

こうした特性に着目して、「ロング・ストラドル」という手法で相場を攻略するのも一考です。これは、上下のどちらの方向かは定かでないものの、為替相場が大きく動きそうな場面で有効な投資戦略となります。具体的には、ATMの状態、もしくはそれに近い状態のコールとプットを同時に買うというものです(図①)。

ここで肝心なのは、コールとプットのデルタの合計値が0に近づくように買い付ける数量を調整してポジションを建てることです。それによって、対象通貨ペアがどちらの方向に動いても、コールとプットの変動幅が同じなら、利益が発生します。

デルタという指標を用いて相場に対して中立的なトレードを仕掛けられるため、オプション取引ではこうしたポジションのことを「デルタ・ニュートラル」と呼んでいます。FXオプションなら、米国雇用統計直前などにこの手法が重宝しそうです。事前予測を大幅に上回ることもあれば、逆にかなり期待外れに終わることもあり、とにかくどちらかに為替相場が反応しやすいからです。

ロング・ストラドルとは真逆で、ATMの状態、もしくはそれに近い状態のコールとプットを同時に売ることで、デルタ・ニュートラルのポジションを建てるという手法もあります。「ショート・ストラングル」という戦略で、やはり相場の動きに対して中立的となりますが、こちらは少々注意が必要です(図②)。

なぜなら、ロング・ストラドルは相場が上下のいずれかに大きく動きそうな場面で有効ですが、ショート・ストラングルはそのようなケースだと損失が拡大するので、ボラティリティが低い(相場の変動が穏やか)場面で用いるべき手法だからです。つまり、相場のボラティリティも踏まえてこれらの手法を使い分けるのが賢明だということです。

※この記事は、FX攻略.com2018年4月号の記事を転載・再編集したものです

【FXオプション取引 基本と戦略[大西洋平]】
第1回 オプション取引とは?
第2回 オプション取引で重要な三つの用語
第3回 オプション取引の種別

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※ここに記載されている情報は原稿執筆時のものであり、現在のものとは異なる場合があります

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大西洋平(おおにし・ようへい)

金融ジャーナリスト。出版社勤務を経て95年に独立し、マネー誌やビジネス誌、週刊誌などに金融経済分野を中心とした記事を寄稿。市場の最前線で活躍中のアナリストやストラテジスト、さらに上場企業トップの取材も多数手掛ける。FXをはじめ、金融取引全般に精通。