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FX力を鍛える有名人コラム

バックテストのやり方[Sarah]

まめこさんからの相談

私は裁量をいっさい入れないトレードを行っています。口座残高は少しづつ増えている状態です。2005年から2012年の前半までの検証を行った結果、2006年がマイナスになります。2006年がマイナスになったとしても、続けていればプラスになるのでいいか!という気持ちでトレードをしているんですが、裁量をいっさい入れないトレードというものには、やはり、限界があるのでは?と最近思うのです。

勝ち続けているトレーダーさんは、やはり、裁量を入れているのでは? そんなことを思い、あれやこれやと考えだすと、ルールがあやふやになって、結局、無駄なトレードをしてしまう、という結果になります。悪循環です。裁量を身につけることができれば、ベストだとはわかっているんですが、なかなかうまくいきません。ブログを見ていても、『最終的には裁量を身につけないと勝てない』というような記事もありました。裁量を入れずに勝ち続けるというのは、無理なことなのでしょうか?

トレード回数で優位性を判断

まめこさんは、約7年半の検証を踏まえて、ただいま実践中、ということです。時間軸にもよりますが、7年半のなかで1年しかマイナスにならない、という手法であれば、かなり優秀だと思います。Sarahの場合、4時間足以下であれば、1000回以上のトレード回数で、その優位性を判断します。つまり、日足以上だったら、もしかしたら7年という年月はちょっと短いかも。デイトレードベースだったらかなり優秀。そのような判断をします。

ドローダウンを重視

裁量をいれずに勝ち続けられるかどうか、という点ですが、徹底検証をしたという自信があるのであれば、まず、徹底してルールどおりトレードすることを心がけたほうがいいと思います。

システムトレードを手動で実践するうえで、一番ネックになるのがドローダウン。検証の過程でも、パフォーマンスをみる際、どれくらい勝てるのかよりも、ドローダウンがどれくらい小さいか。これを重視したほうが、実践しやすいです。たとえば、年間2000pips以上勝てる手法でも、その過程で、10連敗以上、500pips以上負ける期間があるのであれば、注意が必要です、等々。

さらに、そのドローダウン期間とは、どういった相場のときか、などがわかれば、さらに対策のヒントになります。トレードをしていると不安になる、というのは、そのドローダウンがどれくらい続くのかわからない、もしかして、もう通用しなくなっているのではないか、などという懸念が生じてくるからではないでしょうか。その結果、思うとおりに相場が動いてくれないから不安になり、裁量を入れて、わけのわからないところで仕切ったりしてしまって、大きな相場を取りこぼす。などという本末転倒な行動をしてしまうのです。

検証する過程において、その部分もある程度把握しているのであれば、ある程度の連敗、ドローダウンも想定の範囲内ですからね。もし、検証で得られたドローダウンの記録を更新してしまった場合、そのとき初めて、まず、いったん手を休めて、手法の見直しをする、という作業が必要になってくるかもしれません。

再度、過去の相場をチェック

ところで、さきほど、“7年半の検証で1年だけマイナスっていうのは、かなり優秀”と書きましたが、落とし穴がいくつかあります。まず、2006年だけがマイナス、とのことですが、2005~2012年のなかで、2006年の相場で特徴的だったのが、Sarahの記憶では、円安相場だということ。クロス円での検証結果だとしたら、ひょっとしたら円安に弱い手法なのかな?という疑問が残りました。もしくは、レンジでもなく、はっきりしたトレンドでもなく、ジリ上げ、ジリ下げ相場に弱いのではないかと推測できます。

ご自身で検証したということですので、その辺の性質は承知のうえだと思いますが、さらに、過去を遡って似たようなチャートのかたちをしている相場でも、同様の検証結果になってしまうのかどうか、調べてみてもよいかもしれません。あとは、どの程度のマイナスなのか。たった1年で、数年分のマイナスを食らってしまうようなものでしたら、ちょっとバランス的に問題があるという懸念も出てきますよね。

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バックテストの性質を理解する

また、バックテストとフォワードテストで明らかに誤差が生じるようなものかどうかも、注意が必要です。簡単なところでいうと、たとえば、MACDなどのゴールデンクロス・デッドクロスでタイミングを図る際、バックテストで得られるタイミングは、ほとんど後だしじゃんけんのようになってしまいます。過去チャートをみると、クロスでエントリーできるのに、実際のクロスでエントリーしようとすると、だましで、実際にはクロスしそうでしなかったり、微妙な判断となってしまう場合もあるので、バックテストは意味のないものになったりする可能性もあります。

要するに、バックテストには、再現性が高いものとそうでないものがある、ってことを理解していないと、大変なことになってしまうのです。

手法の良し悪しの決め方

最後に。裁量を入れるべきかどうか、という話に戻りますが、あるトレーダーは、年間トントンくらいのパフォーマンスであれば、自分の裁量次第でプラスにできるから、ドローダウンが低ければ自分なら採用する、とおっしゃっていました。それは次のステップだと思いますが、スキルの高い人は、それくらいの感覚で、手法の良し悪しを決める方もいらっしゃるようです。(月刊FX攻略.com 2013年3月号掲載) 

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