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FX力を鍛える有名人コラム

鳥居万友美のこの人と語り明かそう[ゲスト:トモラニさん]

FXの負けトレードは宝の山

ロンドン市場が開く夕方にエントリー

鳥居 トモラニさんは、1日のうちでトレードをする時間はどのくらいですか。

トモラニ 基本的には、ロンドン市場が開く夕方くらいにエントリーして、夜の8時か9時くらいには、すべてのポジションを閉じてしまいます。ポジションを閉じてから会社を出ますから、家に戻ってからチャートを見たりはしません。以前は常に為替のことを考えていましたが、外国為替市場は24時間動いているので、休むときがなくなってしまいます。今は意識的に気持ちを切り替えるようにしています。

鳥居 チャートは、何種類くらいの通貨ペアをチェックしていますか。

トモラニ 私の場合は、まずは土日に16種類ほどの通貨ペアを見て、翌週のトレードの計画を立てるのです。そして、月曜日からは週末に選んだ通貨ペア4、5種類をチェックして、その日のトレードプランを決めます。

ちょっとした工夫と休むところは休むのが大事

鳥居 なかなか安定的に利益が出せなくて悩んでいる人が多いと思うのですが、そんな人はどうすればいいでしょうか。

トモラニ 相場環境というのは常に変わります。いつも青信号であれば勝ちやすいのですが、黄色の信号のときもあれば、赤信号のときもあります。それによってトレードの方法も少し変えなければいけません。それは、順張りを逆張りに変えるような大きなものではなく、損切りのレベルを少し深くするとか、エントリーのタイミングを少し保守的に考えるとか、ちょっとした工夫です。

それができるかどうかが安定的に利益を出せるかどうかにつながりますね。または、時間軸を変えてみるという方法もあります。

鳥居 売買ルールを変えるのではなく、環境に応じて判断のポイントに柔軟性をもたせるということですね。

トモラニ 100点を取れるルールはありませんから、欠点もあります。利益が出せないときは、ルールの欠点が表にでているということですから、休むというのも大事ですね。安定的に利益を出している人は、休むところでは休んでいますね。

ルールが通用するかどうかを見極める

鳥居 休むときを見極める目はどう養ったらいいですか。

トモラニ 自分の見ている時間軸のチャートばかりに目がいってしまう人が少なくありませんが、そうなると視野が狭くなってしまいます。自分がトレードをするときに使っているチャートが15分足であれば、4時間足や日足を見て、大局的なレートのレベルを見るといいと思います。

それに、自分のルールが通用しなくなると、すぐに別の手法に手を出す人がたくさんいますが、それでは勝てるようになりません。自分のルールをとことん突き詰めて、どんなときに通用するのか、通用しないのかを見極めていくことが必要です。

検証のときに重要視するのはドローダウンと負け回数

鳥居 最初は自分のルールに自信がもてないケースも多いと思いますが、自分のルールが通用するかどうかは、どう見極めればいいですか。

トモラニ 私はルールを決めるとき、過去のレートで、まずは、100回程度の検証を行います。それで使えそうだとわかると、さらに、過去のレートにさかのぼって検証します。少なくても5年分、回数では1000回は検証します。5年間にはさまざまな相場の局面がありますから、自分の決めたルールがどんな局面で通用するか、しないかがわかってきます。

検証の際にとくに重視するのはドローダウンです。どんな利益が出ていても、一度大きなドローダウンにあうと、精神的に厳しくなってしまいます。連続の負け回数も重要です。3回、4回の連続負けならなんとか耐えられるかもしれませんが、5回、6回になると、厳しいですね。

鳥居 私も3回負けたら、いったんトレードを休んで、戦略を見直すようにしていますね。ところで、これまで教えた生徒さんで劇的に上達した人はいますか。

些細なことがきっかけでFXで勝てるように

トモラニ チャートの色を変えただけで勝てるようになった人はいますね(笑)。メタトレーダーの画面は通常、黒地に緑色のチャートが表示されていますが、それを白地にして、白と黒のローソクにしただけで急に利益が出始めたのです。

鳥居 それはビックリですね。どうしてなんでしょう。

トモラニ 書籍やテキストは、チャートが白黒で印刷されているケースが多いですよね。それで理解していても、実際のチャートを見ると色が違うので、活用できなかったようですね。「同じ色にしたら、見えてくるものが同じになった」と本人はいっていましたね。

あとはメタトレーダーのジグザグというツールを使うようになったら、勝てるようになったという人もいますね。

鳥居 ほんのちょっとしたことがきっかけになり勝てるようになるんですね。

トモラニ きっかけは人によって違いますが、多くの人に有効なのは、チャートの時間軸を変えることでしょうね。初心者ほど、短い時間軸でトレードをしたがりますが、短いほうが難しいのです。15分足でトレードして負け続けていた人が、4時間足に変えたら勝てるようになった人もいます。

EMAの並びに注目!

鳥居 私も5分足はほとんどみませんね。トモラニさんが実際にトレードするときは、どのくらいの時間軸のチャートを利用していますか。

トモラニ チャートベースは、「4時間足、1時間足、15分足、5分足」の4画面を表示したものと、「1時間足のみを8通貨ペア表示したもの」「15分足を8通貨ペア表示したもの」の3つの画面を使っています。

鳥居 ローソク足以外に何を表示させていますか。

トモラニ いくつかセットはありますが、基本は1時間足に20EMAと4時間足と日足の20EMAを疑似的に表示しています。あとはジョン・ボリンジャー氏に教わった独自のRSIを表示しています。

鳥居 そのチャートが具体的にどうなったときにトレードをするのですか。

トモラニ 基本的には、EMAの順番がきれいに並んでいるときはトレンドが発生していると判断して、押し目や戻りを狙ったトレードをしています。

たとえば、押し目を狙うときには、サポートラインを引いて、そのラインまで戻ってくるのを待ちます。次に、どこで下げから上げに転換するのか?を判断しますが、それは20EMAの下にチャートが潜っていたら「20EMAの上で陽線が出たら買う」というような判断をします。

鳥居 大前提としてEMAの並びがきれいになっていることですね。それなら視覚的にもわかりやすくて、初心者でも実践できそうです。利益確定はどうしますか。

利益確定のやり方とは?

トモラニ 損切りは注文を入れておきますが、利益確定は自分で見ながら、手動で行っています。ひとつのターゲットは、以前の高値や安値のラインです。あるいはもっと長い時間軸のチャートを見て、サポートラインやレジスタンスラインを探して目安にしたり、フィボナッチを使うこともあります。また、ダイバージェンスや、移動平均線とのかい離も見ます。

よく使うのは75EMAや20EMAから、どれくらい離れたらスイングの山になっているのかを毎週チェックして、利確に使っています。たとえば、75EMAから50pipsかい離するとスイングの天井になっていたり、スイングの山が3つできたらいったん天井になるパターンが多いことがわかったとします。

そして、いまは2番目の山で75EMAと50pipsかい離していたから、次の山では40pipsぐらいかい離してきたら、いったん天井になるのかなと注意します。

鳥居 かい離数をpips数で見ているんですね! 1日のトレード回数はどのくらいですか。

トモラニ 多いときでも2回か、3回ですね。

トータルでプラスになるようなトレードを実践

鳥居 似ている動きをする通貨ペアだと、ひとつの通貨ペアにチャンスがくると、他の通貨ペアもチャンスになることが多いですが、その場合は、すべての通貨ペアでトレードしますか。

トモラニ その場合は絞りますね。絞れないときは取引数量を少なくして、全部にエントリーして、勢いがなさそうなものはどんどん切っていくということはあります。

ヘッジのために似た動きをする通貨ペアを利用したり、逆の動きをする通貨ペアを組み合わせたりすることもあります。

たとえば、「ユーロ/円」を買ったのに下がってしまったとします。そのときに、たとえば、「ユーロ/米ドル」のチャートを見て下がっているとすると、「ユーロ/米ドル」を売りにするのです。そうすると、2つの通貨ペアの組み合わせで「米ドル/円」のトレードをしているのと同じことになるのです。

今後、「米ドル/円」が上がっていくという相場感をもっていれば、この組み合わせで利益が出るというふうに考え、トレードします。そして、もし「米ドル/円」が下がってきたら、「米ドル/円」のショートポジションを足して、3つの通貨ペアで様子見をし、動いてきたものを足したり引いたりして、トータルでプラスにするようなトレードをします。

鳥居 それは高度な方法ですね。初心者にアドバイスをするとすれば、どんなことがありますか。

チャートの動きをじっと眺める

トモラニ まずは、何もせずにチャートの動きをずっと眺めて欲しいですね。それで1週間ほどたってから、「自分だったらどこでトレードをしたかったのか」を振り返って探してください。位置が決まったら、そこでエントリーするためには、どういうルールにすればよいかを考えます。すると、自分に合ったトレードができるようになります。

誰かが使っているルールを真似すると、それはその人に合ったルールであって、自分に合っているかどうかわかりません。であれば、自分に合ったルールを決めたほうが勝ちやすいのです。それができれば、徐々にステップアップしていくことができます。

自分のトレードを細かく検証する

鳥居 逆から考えていくわけですね! それは今までにない思考かも。では、すでに何年も経験があるのに、なかなか勝てない人はどうすればいいでしょうか。

トモラニ 自分のトレードを細かく検証したほうがいいですね。ルールはきちんとあるのか、きちんと守られているか、どういうところで負けやすくなっているのか。探っていくと何か原因があるものです。それを改善するだけで勝てるようになることは多いものです。負けたトレードこそ宝の山ですから、そこをしっかり検証して、次のトレードに生かすことですね。

私なんて負けると「まだまだのびしろがあるなあ」と思って頑張りますね。ただ、大負けするとそれもできなくなるので、損切りは重要ですけどね。

損切りは投資金額の0.5%~1%

鳥居 1回のトレードでどのくらいの損切りを設定していますか。

トモラニ トレードは負けて終わってしまうと、それまでですから、負けても続けられるようにしておくことが大事です。私の場合は、資産を減らさないことが重要だと考えているので、リスクは大きくしません。投資金額の0.5%から1%を基準にしています。一般的には2%から5%に設定するといいと思います。

FXを長く続けられるトレードを心がける

鳥居 0.5%というのはかなりシビアですね。負け続けても頑張って成功した人はいますか。

トモラニ 最長3年くらい負け続けた人はいますね。そこから急に上達しはじめて、どんどん勝てるようになりました。3年間あきらめなかったことがよかったですね。お金がなくなってしまえば続けられなくなってしまうので、長く続けられるようなトレードを心がけることこそ大事です。そして、ある日何かの気づきで自分のトレードが変化し始めたら、そのあとは自分のルールに従ってトレードできればいいのだと思います。

(対談収録日:2014年10月20日)

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※この記事は、FX攻略.com2015年1月号の記事を再編集したものです

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