TradingView(トレーディングビュー)を始めよう|第1回 3つのココがすごい![佐々木徹]

チャート分析に、トレーディングビュー(TradingView)を使用するプロトレーダーが増加しています。急成長を遂げる同サービスには、どんな魅力があるのでしょうか? ここでは国内の第一人者とも呼べる佐々木徹さんに、基本的な情報をまとめてもらいます。

※この記事は、FX攻略.com2016年8月号の記事を転載・再編集したものです

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トレーダーの要望を叶える無料チャート

「インストールの手間が要らず、最新インジケーターが一発で使え、外出先ではスマホで設定を引き継ぐことができる無料チャートはありますか?」

2014年の夏も終わりかけたころに、受講生から受け取った質問です。当時(今でも?)の主流はMT4で、ビルドが変わるたびに使っていたインジケーターが表示されなくなるバグが頻発するなど、不満を持っていたユーザーも多かったころ。

時を同じくして突如現れた「トレーディングビュー」は、英語圏を中心に口コミでユーザー数が増えてきたころで、誰でもブラウザさえあれば使える便利さを、ブログで少しだけ紹介をしていたことがあります。

今では日本語化も完了し、利用に抵抗を感じる方も減ったことから当地でも人気が上昇してきているようなので、何回かの記事に分けて簡単な使い方やコツなどを紹介してみたいと思います。

TradingViewのココがすごい①

スマホでもパソコンでもウェブ上で同期し設定が引き継げる

ユーザーアカウントさえ作ってしまえば、自分で設定したチャートやインジケーターなどは、いつでも、どの端末からでも同じように読み出すことができます。

下の横長のチャート画像はパソコン上で表示した事例、そして表示画面をアカウントに保存してiPhoneで読み出したのが縦長の画像です。

自分で設定したパラメーターや画面表示設定などを、面倒な設定なしでブラウザさえあれば取り出せる便利さを味わってしまうと、元には戻れなくなるほどの強烈さがあります。

TradingViewによるUSDJPYチャート

TradingViewによるUSDJPYチャート

上のチャートはパソコン画面。下はiPhoneで読み出した画面。(画像はTrading View社から許可を得て掲載)

TradingViewのココがすごい②

タブレットでもチャートが表示できる

今では一般的になりましたが、このサイトは当時からHTML5という言語で書かれており、Flashなどに依存していないため、iPadやiPhoneでもブラウザから直接読み込めるという先進的な取り組みをしていました。

今でも少し古めのウェブサイトをiPhoneから訪問すると、「Flashが必要なため表示できません」などというメッセージにブロックされた経験を持つ方もいらっしゃると思います。HTML5を使えば、そうした不具合が一切ないので、極めてスマホフレンドリーだといえるでしょう。

今でこそフィンテックなどという言葉がはやっていますが、実はITから取り残されがちな金融の業界にあって、最先端の取り組みを当時からしていたというのは、今後も同社が進歩の歩みを緩めない可能性が高いことを感じさせます。

TradingViewのココがすごい③

他の人のアイデアを見ることができる

自分でチャートを分析しているうちに、その考え方を世の中とシェアしたくなる人も少なからずいます。そうした人たちが簡単にアイデアを公開できる場所が準備されているので、訪問者は無料でそれらを閲覧することができます。

この投稿サイトは読者寄りにできていて、投稿者は後からアイデアを削除することができません(追加のコメントは記入できます)。

アイデアを大量に投稿して結果が良かったものだけ残すということができないため、投稿者の過去ポストを見れば、大体の腕を知ることができます。もちろん見る側に判断する力が必要ではあるものの、たまに良いアイデアと出会うと嬉しくなります。

投稿のビフォーアフターを見る

トレーディングビューに行けばトップページにアイデアが投稿されているので、気になる図柄をクリックして開いてみます。

TradingViewによるUSDJPYチャート

例えば過去に私が投稿した事例を基に説明してみると、チャートの右端に▷アイコンがあることが分かります(上画像)。それをクリックすると、アイデアが投稿された後の現実の値動きが表示されるのです。

緑色のシャドウが掛かっている場所が「アフター」ですね(下画像)。相手はマーケットなので想定が外れることはしょっちゅうですが、気に入った人がいれば投稿をタイムラインで見ていくことができるので、何となく考え方の傾向をつかむことができ興味深いです。

英語コミュのアイデアを見てみる

トレーディングビューは三つの言語で提供されています。英語、ロシア語、そして日本語です。

日本語が入ったのは、おそらく個人ベースのFX取引では日本が世界でトップの取扱量を持っているからでしょう。中国語よりも先というのが、大変に興味深いですね。

言語の変更は簡単で、トップのナビゲーションに出ている日の丸をクリックして表示されるドロップダウンから、他の言語をクリックするだけです。

もともと英語圏から発信されたものなので、そちらで投稿されているアイデアの数が圧倒的です。言葉は分からなくてもイラストだけ見れば大抵のことは分かりますので、眺めてみてヒントを得ることも良い刺激につながると思います。

最近では、ゴールド(XAUUSD)、「米ドル/円」(USDJPY)、原油(USOIL)、「豪ドル/米ドル」(AUDUSD)などが多いですね。

使われているシンボル(「米ドル/円」ならUSDJPYなど)は日本語も共通ですし、チャートのグラフィックも同じなので、文字情報がなくても入ってくるものはあります。百聞は一見にしかずですね!

結論

オンライン技術の進化はめざましく、10年も前にFXをするなら、チャートを出すにも取引するブローカーが提供する描画システムを使うしか方法がありませんでした。

ところが最近ではトレーディングビューをはじめ、MT4でも無料でクオートを出すブローカーを選ぶには困らない時代となりました。つまり取引のスタイル次第では、注文と分析とを異なるシステムで行える状況が手に入るようになったわけです。

事実、私の受講生にアンケートを取ったときに得た回答では、半数よりはるかに多くの方がチャートと取引執行のプラットフォームを分けて使っているという結果が出ていました。

自分のトレードライフを作る上で使用するツールボックスの一つにトレーディングビューを入れておくのは、一つの選択肢かもしれませんね。

※トレーディングビューは、頻繁に仕様やデザインが更新されるため、ここで紹介する内容とは異なる場合もございます。あらかじめご了承ください。

※この記事は、FX攻略.com2016年8月号の記事を転載・再編集したものです

佐々木徹の写真

佐々木徹(ささきとおる)

欧米式のトレード方法を紹介する「ココスタ」運営責任者であり、現役トレーダー、起業家、マーケティング・ストラテジストでもある。米国テクニカルアナリスト協会公認資格CMT検定1級を保持。2100名を超える受講生をもち、2014年にはユーデミー(ベネッセ社運営)で日本人初のトップ15講師入り。株式会社ファム代表取締役。

公式サイト:ココスタ

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