楽天MT4新規口座開設
+α実戦FXチャート術

200日移動平均線+一目均衡表+MACD|外為オンライン 佐藤正和の+α実戦FXチャート術

2016年の為替相場に勝つためにはまず大局観をやしない、未来を展望し、素早く売買判断をくだす必要があります。今回は、そんな実戦トレードで非常に威力を発揮するテクニカル指標を紹介しましょう。大局観をやしなうのに最適なのは「200日移動平均線」。未来展望に役立つのは「一目均衡表の雲」。素早く的確な売買判断に欠かせないのが「MACD」です。

※この記事は、FX攻略.com2016年3月号の記事を転載・再編集したものです

世界中の投資家が中長期トレンドの判断に使う「200日移動平均線」

今回からは2016年の始まりということもあり、実戦的なテクニカル指標の使い方を紹介します。

FX取引で相場に勝つためには、まず大局観をやしなう必要があります。次に、その大局観に基づいて未来を展望します。展望した未来をもとに売買の方向性を決めたら、初めて実際の取引を行います。為替レートの値動きをよく観察して、もっとも確率が高いと思われるところでエントリーします。

予想が当たったら、いかに利益を伸ばすかを考えます。反対に予想が外れたら、勇気をもって損切りします。その後は自らの大局観や未来展望を修正して、再度、チャンスを狙います。

「大局観→未来展望→売買ポイント探し→取引→判断の修正」という手順を踏むためには、さまざまなテクニカル指標の助けが必要です。大局観を得るために私がもっとも信頼しているのは「200日移動平均」です。

200日移動平均線は世界中の投資家が中長期トレンド判断の基準として注目している最重要の移動平均線です。多くの投資家に注目されるほど、そのテクニカル指標は“当たりやすく”なります。 

200日移動平均線は中長期のトレンドを示した線なので、為替レートが急激に動くと大きく離れてしまうこともあります。そのため、より短い120日移動平均線も同時に表示しましょう。

図1は「米ドル/円」、「ユーロ/円」、「ユーロ/米ドル」という3大通貨ペアのここ2年間の日足チャートに120日、200日移動平均線を表示させたものです。

まず図1―①の「米ドル/円」はここ2年間、明確な上昇トレンドがつづいてきました。2015年8月の急落以降は200日線が上昇をはばむ上値の壁として立ちはだかり、しばらく横ばいで推移しました。しかし、120日線、200日線が右肩下がりになる前に、ふたたび2本の移動平均線を突き抜けて上昇。今後は120日線、200日線を支持帯に、さらに上昇できるかが焦点になっています。

図1―②の「ユーロ/円」は2014年7月初旬に200日線を下回り、その後は120日線、200日線が右肩下がりに転じていることから、下降トレンドと判断するのが妥当です。ただし、画面中央で大きく上昇に転じるなど、何度か120日線、200日線を越えて上昇しているため、トレンドは不安定です。現状はふたたび200日線を下回って推移しており、今後は200日線が上値をはばむ壁になるかどうかに注目です。

それに比べると、図1―③の「ユーロ/米ドル」は見事なまでの下降トレンドがつづいています。2015年の後半に入り、急激な下落が一時、小休止していましたが、ふたたび200日線を下回って急落。200日線が一貫して右肩下がりであることからも、依然として強い下降トレンドがつづいています。

↓↓ 公式サイトで外為オンラインの魅力と口座開設方法【無料】をチェック ↓↓

未来の領域にまで張り出した稀有な指標「一目均衡表の雲」を使って未来予想 

このように為替レートの現状を把握し、大局観をやしなった後は未来を展望する作業に入ります。

その際、私が重きを置いているのが日本生まれのテクニカル指標「一目均衡表」。なかでも「雲」と呼ばれる抵抗帯/支持帯です。

一目均衡表は「転換線」「基準線」「雲」「遅行線」という4つの要素で成り立っています。

「転換線」は過去9日間の高値と安値の中間値、「基準線」は過去26日間の中間値です。一目均衡表が非常にユニークなのは、こうした中間値を結んだ線を未来や過去にスライドさせ、チャート上に「時間の概念」を示している点にあります。

具体的には「基準線と転換線を足して2で割ったもの」(先行スパン1)と「過去52日間の高値と安値の中間値」(先行スパン2)を未来の方向に26日分スライドさせ、両者で囲まれた領域を「雲」と表現しています。逆に現在レートの値動き(「日々線」)を単純に過去の方向へ26日スライドさせたものが「遅行線」となります。

一目均衡表がチャート上に「時間の概念」を取り入れた理由は、為替相場の「未来」がこれまで取引した投資家の保有ポジションやその利益確定・損切りという「過去」に支配されているからです。

一目均衡表の雲が示している領域は、過去に激しい売買が行われた中心的なレート帯で、その領域は未来の値動きの支持帯や抵抗帯として機能します。

また、一目の雲は現在レートの少し先の未来の領域にまで張り出しています。そのため、「今後、為替レートはどう動くか?」という未来展望を立てる際の、貴重な“ガイド役”になるのです。

図2は「米ドル/円」、「ユーロ/円」の週足チャートに一目均衡表と、24週・40週移動平均線を表示したものです。200日移動平均線は1週間を5営業日と考えると、「200÷5=40」で、おおまかにいうと週足チャート上では40週移動平均線に相当します。同じく120日移動平均線は24週移動平均線に相当します。

図2―①の「米ドル/円」の場合、40週移動平均線や一目の雲に支持されるかたちできれいな上昇トレンドがつづいています。

この先、「どんな値動きをしそうか?」と考えたとき、未来に広がった雲を見ることでさまざまなケースを想定できます。

もし、このまま横ばいで推移したら、「米ドル/円」は一目の雲のなかに飲み込まれてしまいます。そこから逆算すると、「米ドル/円」が上昇トレンドを継続するには、少なくとも雲の上限にそって、「雲入り」せずに上昇をつづけないといけません。目の前の雲はじわりと切り上がり、122円半ばあたりで途切れていますが、もし「米ドル/円」がこの雲を越えられず雲入りした場合、上昇トレンドの勢いが失速したと考え、様子見の判断をくだすのが妥当になります。

図2―②の「ユーロ/円」は、画面中央で上昇トレンドが失速して、為替レートが24週、40週移動平均線を割り込んで雲入り。下降トレンドに転換しています。その後、急上昇に転じましたが、Aの地点で大陰線が登場し、40週移動平均線を下回ると同時に雲の上限から下限へと一直線に落下しています。Aの地点は下降トレンド加速を狙った追随売りを仕掛ける絶好のタイミングでした。

こちらも未来の雲を参考にすると、今後、雲の下限が位置する134~136円台を上回らない限り、下降トレンド継続と判断し、雲の下限まで上昇したら戻り売りで勝負するのが正解でしょう。

このように一目の雲は、「未来の領域の雲に対して、為替レートがこういう動きをしそうだ」といった未来展望に使える点が他の指標にはない魅力なのです。

無論、実戦トレードにおける最終的な売買判断は、単独指標ではなく、複数の指標を組み合わせて、ダブルチェック、トリプルチェックしたうえで判断すべきです。

↓↓ 公式サイトで外為オンラインの魅力と口座開設方法【無料】をチェック ↓↓

「MACD」ならトレンドの勢いの加速/失速を素早く察知して売買できる

そうした実戦取引の最終的な判断や利益確定/損切りのタイミング探しに役立つのが「MACD」です。日本語にすると「移動平均収束拡散法」というむずかしいネーミングになりますが、実は非常に単純な指標で、短期と長期の指数平滑移動平均線(EMA)の値幅(差)を数値化しただけです。

「移動平均線同士の間隔=MACD」ですから、MACDが0(ゼロ)のときは、長・短移動平均線が重なったとき、すなわちゴールデンクロスやデッドクロスが発生した瞬間になります。

MACDが0ラインより上のときは上昇トレンド、0ラインより下なら下降トレンドと判断します。

さらに、為替レートの上昇が加速すると、短期線と長期線の間隔が勢いよく広がり、MACDはプラス圏をどんどん上昇していきます。逆に上昇の勢いが失速すると、短期線と長期線の間隔も狭まるので、MACDは下落します。

このように、MACDは「0ラインより上か下か?」でトレンド判断できるだけでなく、その上昇や下降で、トレンドの勢いの加速/失速を素早く判断でき、的確な取引に使えるのが長所なのです。

MACDの売買判断は、

●MACDが0ラインより上でシグナル(MACDの移動平均線)とゴールデンクロスしたら買い。デッドクロスしたら利益確定。

●MACDが0ラインより下でシグナルとデッドクロスしたら売り。ゴールデンクロスで利益確定。

となります。

たとえば図3は、ここ1年の「英ポンド/円」の日足チャートに120日、200日移動平均線とMACDを描画したものです。

「英ポンド/円」はこの1年、「米ドル/円」以上にきれいな上昇トレンドをつづけてきましたが、その上昇に乗って、

●為替レートが再上昇に転じて、120日線・200日線を上回ったところで押し目買い。

●MACDがシグナルとデッドクロスしたら利益確定。 

というルールで売買した場合、図のA~Eの地点が押し目買いのポイントなり、Eをのぞいておおむね大成功となりました。

為替レートが120日線、200日線を突き抜けたポイントでは、Eの地点をのぞいて、MACDも勢いよく0ラインを越えて上昇トレンド入りのシグナルを発しています。ふたつのシグナルがそろったことで、より精度の高い取引ができたことになります。

さらに、MACDは新規取引以上に的確な利益確定のポイントも教えてくれます。

たとえば、図3のAの地点で買ってaの地点で利益確定した場合、チャートを見てもわかるように、「英ポンド/円」の上昇が頂点に達した直後に利益確定できたことになるので、最大限、利益を伸ばすことに成功しました。それはb~dも同じです。

ダマシに終わったEの売買でも、直後のe地点でのMACDとシグナルのデッドクロスで即、損切りすることで、大きな傷を未然に防ぐことができます。

↓↓ 公式サイトで外為オンラインの魅力と口座開設方法【無料】をチェック ↓↓

MACDと一目均衡表の組み合わせ

MACDは一目均衡表と組み合わせて使っても効果絶大です。

図4は「豪ドル/円」の日足チャートに、一目均衡表とMACDを表示したものです。

図4のAの地点では、「豪ドル/円」が大陰線をともなって雲の下限を割り込み、下降トレンドが加速。その際、MACDも0ラインを下回っており、ふたつの売りシグナルが同時発生しています。

図4のBの地点では、上値の雲にはばまれて上昇できなかった「豪ドル/円」が急落に転じています。この瞬間、現在レートから26日間遅れたところで推移している一目均衡表の「遅行線」に注目すると、勢いよく「日々線」を下に突き抜けています。

一目均衡表の「遅行線」を使った売買判断はとてもシンプルで、

「遅行線が日々線を上に抜けたら買い、下に抜けたら売りで勝負」

となります。

図4のBの地点がまさにその瞬間で、「遅行線の日々線割れ」と同時に、MACDが0ラインより下でシグナルとデッドクロスしており、戻り売りチャンスでした。

図4右端のCの地点では、「豪ドル/円」が久々に雲の上に浮上、MACDも0ライン越えを果たしています。

一目均衡表とMACDの両方で買いシグナルが出ているので、新規買いの取引も視野に入ってきます。しかし、「ここで本当に買って良いのかどうか?」、これまで下降トレンドがつづいてきただけに不安です。そこで、図4のチャートに120日、200日移動平均線を追加してみました(図5)。

すると、「豪ドル/円」は上値に立ちはだかる右肩下がりの120日移動平均線にぶつかって跳ね返されていました。その上には、右肩下がりの200日移動平均線もひかえており、大局的見地からすると、図4のCの地点は打診買いどころか、積極的に戻り売りを狙うべき局面であることがわかります。

少なくとも、120日線、200日線の傾きが右肩下がりから横ばいにならない限り、買いはひかえた方が良かったのです。

相場の大局観は「200日移動平均線」、未来展望は「一目均衡表の雲」、そして売買ポイント探しは「MACD」と役割分担を決めることで、3つの指標の長所をより効果的に引き出すことができます。しかし、機械的に手順を踏むのではなく、最終的な判断に迷いが生じたときは、今一度、大局観や未来展望の段階に戻って、判断を修正することが重要なのです。 

※この記事は、FX攻略.com2016年3月号の記事を転載・再編集したものです

↓↓ 公式サイトで外為オンラインの魅力と口座開設方法【無料】をチェック ↓↓

ABOUT ME
FX攻略.com編集部
日本で唯一の月刊FX情報誌『月刊FX攻略.com』を2008年から10年以上発行してきた編集部です。
トレイダーズ証券 みんなのFX
あなたに最適なFX会社・取引口座を見つけよう!!
【FX会社比較】10年以上FX専門誌を発行してきたFX攻略.com編集部が調査しました

「これからFXを始めよう」と思ったとき、意外と悩んでしまうのがFX会社、取引口座選びではないでしょうか? でも大丈夫。ご安心ください。先輩トレーダー達も最初は初心者。みんなが同じ悩みを通ってきているんです。

10年以上にわたってFX月刊誌を出版してきた老舗FXメディア「FX攻略.com」編集部が、FX用語を知らない人でもわかるようにFX会社、取引口座のポイントを解説しました!

取り上げているFX会社は、金融商品取引業の登録をしている国内FX業者です。口座開設は基本的に無料ですので、まずは気になったところで2〜3つ口座開設してみて、実際に比べてみてはいかがでしょうか

\FX会社によって違うところをチェック/

スプレッドFX取引における取引コスト。狭いほうが望ましい。
約定力狙った価格で注文が通りやすいかどうか。
スワップポイント高水準かどうか。高金利通貨の取り扱いの数。
取引単位少額取引ができるかどうか。運用資金が少ないなら要チェック。
取引ツール提供されるPC・スマホ取引ツールの使いやすさ。MT4ができるかどうか。オリジナルの分析ツールの有無。
シストレ・自動売買裁量取引とは別に自動売買のサービスがあるかどうか。
サポート体制サポート内容や対応可能時間の違いをチェック。
教育コンテンツ配信されるマーケット情報や投資家向けコンテンツの有無。
キャンペーン新規口座開設時や口座利用者向け各種キャンペーンの内容。

FX会社を比較・検討
したい方はこちら >>
FX会社を一社ごとに
見たい方はこちら >>

あわせて読みたい