2011年3月11日の東日本大震災を境にして、「相場の動きの予想が立て難くなりました」というコメントがたくさんブログに寄せられています。私はそれらの質問に、
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- 今後注目されるであろう各ニュースのとらえ方:えつこ
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2011年3月11日の東日本大震災を境にして、「相場の動きの予想が立て難くなりました」というコメントがたくさんブログに寄せられています。私はそれらの質問に、「一番に勢いに注目し、短い時間でトレードを終わらせるように注意してください」とアドバイスさせていただいています。やはり、勢いがあるトレンドは一番安全な動きですので、その勢いをつかんだトレード方法を意識していただきたいと思います。
しかし、ファンダメンタルは絶対に切り離せないトレードの大きな戦略ですので、今後、大きく注目されるであろう事柄を、いくつか説明させていただきたいと思います。■ファンダメンタルでこれから注意すること
東日本大震災後の、企業や機関投資家の必要資金の確保のためのパニック的なポジション決済の下落も一段落し、今度は日本の経済的ダメージがあまりにも大きいために、日本円を売る動きになりつつあるように思えます。
しかし、市場はほとんどの資金が、大手企業や機関投資家が運用していますので、何か大きなニュースや事件が起こった場合は、まず、自分自身の価値感で判断するのではなく、「大手企業や機関投資家はどう判断するだろうか」というように、大きな資金を動かしている媒体の動向を予想しながら、ファンダメンタル的な判断をすることをお勧めします。■アメリカの国債格付けの対応
2011年4月19日、この日は、私の息子の誕生日なのですが、アメリカの格付け機関のスタンダード&プアーズ(S&P)が、アメリカ国債の長期格付けの見通しを、従来の「安定的」から「ネガティブ」に引き下げました。
1941年に現行の格付け制度が始まって以来、アメリカ国債の格付け見通しを引き下げたのは初めてとなります。この「ネガティブ」になるということは、「AAA」から「AA+」に引き下げられる可能性があると評価したということです。
長期格付けが「AAA」は最高の信頼の証ですので、「AAA」を格付けされた国や企業は資金を調達する際に、無担保(低金利等)に近い状態で調達ができますが、最高の信頼が得られない場合は、信用を獲得するために、担保になるもの(高金利がつく等)が必要になります。
これは、アメリカの住宅ローンの金利の上昇を招き、企業が資金を準備調達する際にも、必要経費(コスト)が今までよりもかかってしまうので、経済に与える影響は大変大きなものになります。その可能性があると評価されてしまったことは、アイルランドやポルトガルと同様に、大変ネガティブな材料となります。
また、アメリカの国債は発行限度額上限に達しつつあるといわれています。2008年、ブッシュ大統領により、10兆6000億ドルに国債発行限度額が引き上げられましたが、現在、国債発行限度額上限までどれぐらいの余裕があるのか、数字はわかりません。
7月までに限度額が引き上げられなければ、アメリカは債務不履行(デフォルト)の可能性が出てくるとのことです。この懸念材料は、恐らく大きなドル資金を保有する大企業や機関投資家にとっては、大変大きな関心事であり、脅威ですので、実際に国債の格付け引き下げとデフォルトが現実味を帯びれば、大きなパニック売りも予想の範囲内であることは否めません。
ですが、単純に「米国債の格付けが下がるから下降トレンドだ」と判断して、そのままスイングトレード気分で長く保有していると、スイスフランの政府介入のように、とんでもない真逆の動きをされてしまったら、大変なことになります。
今まで絶対的な存在だったドルですので、アメリカ政府がどのように市場に介入してくるのかも用心しておかないといけないと思います。単純に「ドルが売られる」と判断して、長時間、ドル売り保有でトレードするのではなく、まず、市場がどのように反応したかを必ず観察するようにしたほうが無難です。
では、何を観察することが重要か?それはもちろん、トレンドに勢いがついたかどうかを確認することが最重要です。そして、合成通貨や通貨の相関性の動きが当てはまる通貨であれば、関連通貨をいくつか観察し、決済のタイミングを計ることは大変重要です。細心の注意を払って、相場に挑んで欲しいと思います。■ユーロの信用不安の対応
ユーロ圏での信用不安では、今までにギリシャ、スペイン、ポルトガル、アイルランド、オーストリアと名前が挙げられていますが、今一番注目するべきはギリシャ、スペイン、ポルトガルのさらなる財政難です。
連日のようにFX業者の提供するニュースで見かけますが、欧州通貨は財政難や格下げのニュースには非常に敏感で、トレードする側からすると、大変わかり易い指標であることは間違いないと思います。
これから5月、6月、7月と、格下げ、財政難のニュースが続くと思いますが、欧州通貨でトレードするのであれば、動きが単純ですので、やはり、ユーロの動きは目が離せないと思います。■ポンドの利上げ憶測
ポンドについては、今後、財政難から、政策金利の利上げの憶測が大変高まっています。しかし、市場の期待とはウラハラに、なかなか利上げは行われません。この、利上げ憶測からくる、「政策金利据え置き」の結果のニュースは、利上げが行われるまでは、ポンド売りの材料になると思います。
イギリスの財政難は、日本の消費税にあたる付加価値税が17.5%から20%に引き上げられたことからも、大変な状況なのだと読み取れますので、ポンドで取引をする際は、ひとつの材料として意識されて下さい。■何の通貨に注目すればいいのか
私は2011年2月19日に、パンローリング出版社の投資戦略フェアで、通貨の相関性について講演させていただきました。そのなかでも説明致しましたが、「ドル/円」以外のクロス円はすべて直接の取引がない合成通貨です。「ユーロ/円」「ポンド/円」だけでなく、「オーストラリアドル/円」「ニュージーランドドル/円」なども合成通貨です。

なので、「オーストラリアドル/円」は、「オーストラリアドル/ドル」と「ドル/円」を観察することで、通貨の相関性による、安全なトレードの判断ができます。
クロス円でトレードするのであれば、まず、その通貨がどの2他通貨と成り立っているかに注目することをお勧めします。クロス円でなくても、「ポンド/ドル」で主に取引をしているのであれば、「ポンド/円」は利益率が高いので取引量が多いですから、合成通貨の考え方から、「ポンド/円」と「ドル/円」の動きを観察することをお勧めします。「ユーロ/ドル」も同じように考えます。
このように、通貨の繋がりを意識して、いくつかの通貨を観察すると、全体の動きが把握できますので、ひとつの通貨だけを観察するよりも、動きの予想が立て易くなります。■リスク管理はトレードだけに生かすのではない
私は、FXのトレードをするうえでテクニカルは、勢いをつかむエントリー方法と、合成通貨と通貨の相関性を使っての決済方法をお伝えしました。そして、今回の記事では、今後、注目されるであろうファンダメンタル的な要素を説明させていただきました。テクニカルの技術も、ファンダメンタル的知識も、すべてリスク管理の一環だと思います。
しかし、トレードの世界だけではなく、実際の生活のなかでも、リスク管理は必要だと思います。2011年3月11日に東日本大震災が起こり、福島第一原子力発電所が爆発してからは、日本の平和一色の生活は終わりを告げたと思っています。「ある程度大丈夫であろう」という曖昧な安心感は、リスクを軽減できません。
「常に最悪の場合を予想してリスク管理をする」「常に最悪の場合を予想して備えておく」という考え方を、トレードの世界から、実際の生活のなかにも派生させて、生かしていただきたいと思います。
リスク管理が、トレードで資金を守るだけでなく、皆さまの生活のうえでも命を守る手段となっていただけましたら、私としましても大変嬉しいことです。






