10月31日、日銀が「ドル/円」マーケットに介入し、過去最大の7兆円~8兆円のドル買い介入を行いました。当日の「ドル/円」マーケットは、75.50円近辺から79.50円近辺まで4円近い上昇をみせました。
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大変動にいかに敏感に対応するか
10月31日、日銀が「ドル/円」マーケットに介入し、過去最大の7兆円~8兆円のドル買い介入を行いました。当日の「ドル/円」マーケットは、75.50円近辺から79.50円近辺まで4円近い上昇をみせました。
買い方にとっては、待望の上昇でしたが、売り方にとっては驚きの上昇になりました。FXは株式取引等のように、ストップ高やサーキットブレイクがありません。数時間、数分で4円、5円と値段が動くときがあります。このような大きな変化にいかに敏感に対応できるかが、リスクを最小限におさえたり、チャンスを最大限に生かしたりのわかれ目になります。
今回は、マーケットが大きく動くときのメカニズムをご紹介したいと思います。一方向に動くメカニズム【内部要因】
以前本誌で、ご紹介しましたが、マーケットには「買」と「売」の2種類しかありませんが、「買」には3種類、
1.新規の買(新たにポジションをもつ)
2.利確決済の買(売りポジションの決済)
3.損確決済の買(売りポジションの決済)
があり、「売」にも3種類、
4.新規の売(新たにポジションをもつ)
5.利確決済の売(買いポジションの決済)
6.損確決済の売(買いポジションの決済)
と、性格の違う6種類があります。
マーケットはこれらの買と売が結びつき、価格が形成されるのですが、これらの組合せによって、マーケットは大きく変動し、トレンドを形成することがあります。
もっとも個性の強いのは3と6の緊急性高の売り買いです。これは損失になる注文となります。投げ売り(買い方の損決済)とか、踏み上げ(売り方の損決済)とかといわれ、さらなる買い注文をよんだり、売り注文をよんだりします。ここに1と4のような、新たな力と結びつくことで、大きな変動となります。
単純計算になりますが、FXの証拠金は総取引代金の4%ですから、「ドル/円」レートが77円として、1万ドルのトレードで必要証拠金は3万800円となります。
今回の介入時、「ドル/円」の売りポジションをもっていた場合、4円近い逆行ですから4万円前後の損失になります。マージンカットルールがあるので、不足金が発生する可能性は低いと思いますが、売り側3の買いも発動していると考えてよいと思います。ストップロスの設定から考える
内部要因による売り買いの性格で、影響力が強い損決済のタイミングを予測することが、変動のポイントと考えた場合、ストップロスをどのレベルに置くかを想定することにもポイントを見つけるヒントがあると思います。
ストップロスの設定にはいくつかのパターンがあります。
[1]約定価格から値幅で設定
[2]想定損失額での設定
[3]節目の価格に設定
たとえば、[1]の場合だと、75.60円で「ドル/円」を買って、1円逆行した74.60円で設定したり、[2]の場合だと、損失想定額を10万円としたり、[3]の場合だと、直近における安値のレベルで設定する場合や、大台や切りの良い数値、たとえば、70.00円丁度でするとかの場合が多いようです。
実際、自分には起こってほしくない値動きですが、これらの注文が約定することが、マーケットの「売り/買い」のバランスを崩し、大きな変動となる可能性があります。
自分が買いポジションをもった場合、そのレートで誰かが売っていると考えて下さい。逆の立場の人が撤退するレベルや、自身が撤退するレベルが、大きな変動のきっかけになる可能性が高いのです。
前述した内部要因は、今回のような大規模介入の他、2011年3月の東日本大震災等のような大規模な外部要因が引き金となり、大量の新規の売りが損決済の売りを呼び込み、瞬時にマーケットが予測不能な下落変動をもたらしたと考えられます。大変動時には素早い気持ちの切り替えを
今回、内部要因といわれる、売買要素を説明しましたが、トレードされる方の精神面が大きく作用することはご理解していただけましたでしょうか。
FXは相対取引といわれ、自分が「買い手」の場合、必ず誰かが「売り手」となり、双方の思惑によって価格の上昇下落が発生します。
大きな外部要因を察知することは、至難の業だと思いますが、内部要因を予測することは誰にもできることです。外部要因で発生した値動きが上昇なのか、下落なのかの判断を的確にした後、次に発生する内部要因でのポイントをトレードポイントとすることで、大きな変動をチャンスに変えることはできるはずです。
もし、不幸にも大変動時に逆のポジションをもっていた場合は、我慢せずに損決済を行い、次のトレードへと気持ちを切り替えることが重要だと思います。FXの醍醐味を
FXを行ううえで、リスク管理が重要であることは何度か本誌でご紹介いたしました。確かにリスク管理は重要なポイントではありますが、FXを楽しむためには、リスクとどのように戦うかが重要であり、リスクばかり意識してしまうと、FXは面白みのないものになってしまうのではないかと思います。
ビギナーズラックという言葉を聞かれたことがあると思います。FXでいうと、トレードの怖さを経験していない初心者の方が感覚のみでトレードをして、FX経験者ではとうてい手が出せない場面でポジションをもち、大きな利益を上げてしまうケースなどです。
経験が豊富になればなるほど、リスクを認識しますので、大きな損失を出さなくなる半面、利益の幅に関しても無難に利益確保をしてしまうという、経験をした方は多いのではないでしょうか。
無謀な売買を推奨するつもりはありませんが、リスク管理を意識するあまりに、FXの醍醐味というか、面白さを押さえすぎてはいないでしょうか。
FXの面白さには、投資金に対しレバレッジをかけてトレードをすることができることです。そのため、投資金の何倍もの利益を追求できるところです。リスクとしては、現在、マージンカットルールが義務づけられていますので、投資金以上の損失がでる可能性はかなり低くなっておりますが、投資金相当の損失と考えていいのではないでしょうか。
一番大切なことは、取引額や投資金等で余裕をもった範囲で行うことだと思います。全財産を投げ出して血眼になってしまっては、冷静な判断は難しいと思います。最大の損失は投資した金額前後と損失の許容範囲と腹をくくってしまうことで、余裕のあるトレードができるのではないでしょうか。
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