ゼロからお金を生むものではない
FXは収入を得るための非常に魅力的な手段であると思いますが、それと同時に人生を一発逆転する手段にすることは極めて難しいと感じます。
インターネット上にありそうな、「仕事も家庭もうまくいかず、借金を抱えていた人が、FXと出会い、莫大な利益を稼ぎ出し、人生一発逆転に成功した」というサクセスストーリーは、絶対無理とはいいませんが、けっこう難しいと私は思います。
なぜなら「FXはゼロからお金を生み出す手段ではない」からです。FXは投資なので、投資した資金に応じたリターンを得ることしかできません。資金が1万円しかない人がいきなり1億円勝つことは事実上不可能です。資金を1万倍にしないといけませんからね。でも資金が1万円の人が100円稼ぐことは、資金の1％増ですので、十分現実的ですよね。
先ほどの追い詰められた人は借金持ちであり、投資資金がほとんどないはずなので、いきなり荒稼ぎすることはまず無理です。
あなたも私もみんなサラリーマン
こういった投資の基本的な性質は、一度理解してしまえばそれまでの簡単なことなんですが、私もそうでしたが、なかなか理解するまでに時間がかかります。
それもある意味当たり前で、私たちのほとんどは、労働以外の手段でお金を稼いだことがありません。そして労働者のほとんどは、誰かに雇用されている勤め人のはず。勤め人は定められた業務内容をこなすことで報酬を得るので、ゼロからお金を生み出しているような感覚を持っているのではないでしょうか。あるいは、時間や技能をお金と交換している感覚に近いかもしれません。
ちなみに経営者は、資本を基に事業を展開し、お金を増やすことを目的にしているので、FXの投資家と近いメンタルを持っているはずです。
夢もリスクも現実はもっと小さい
つまり、FXでは今ある資金を基準にした割合でしかお金は増えません。そして、今ある資金以上にお金を失わないような仕組みにもなっています。資金が100万円なら、その数％～数十％程度を年間に増やせれば十分優秀ですし、ちゃんと損切りを入れれば100万円以上を失うことはありません。50万円を失った時点で作戦を練り直すこともできます。
よって、世間一般に浸透しているイメージとくらべ、FXはそこまで夢のあるものではないですし、そこまで危険なものでもないといえます。
にもかかわらず、良くも悪くも、FXのイメージが勝手に肥大化して語られているのが現状です。一瞬でお金が何十倍にもなったり、あるいは一瞬で全額が溶けるようなことは、計画的にトレードしているならまずないはずなんですが。
あ、そうそう、一瞬でお金が何十倍にもなるなら、それはもちろん良いことですが、そういった性急な結論をトレードで求めるほど、予測と相場が逆行したときに、一気に資産を失うことになります。リスクとリターンは常に表裏一体。
ただし、たまにリスクよりリターンが若干大きくなりそうな局面があるので、そういったタイミングを見つけてトレードをする。なお、やってみたら全然美味しくない局面だった、ということも多々あるので、1回1回のトレードに使う資金は、全資金の1％くらいにとどめる、というのが私の今のやり方です。結果はというと…まあ、お金は増えてます。でも、人生を一発逆転するほどではもちろんありません。でも、いいんです。今すぐ稼がないと死んでしまうわけじゃないし、労働も頑張る気でいるので。
長くFXと付き合うことで、いろいろなことが少しずつ見えてくれば、いつの間にか上手くなっている、はず。それで十分でしょう。
※この記事は、富士山マガジンサービス読者限定FX攻略.com編集部便りに掲載されたものを加筆・編集したものです。
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|---|---|
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| スワップポイント | 高水準かどうか。高金利通貨の取り扱いの数。 |
| 取引単位 | 少額取引ができるかどうか。運用資金が少ないなら要チェック。 |
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| サポート体制 | サポート内容や対応可能時間の違いをチェック。 |
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