ドルストレートとクロス円を理解しよう[遠藤寿保]

FXで取引可能な通貨ペアは、大別すると「ドルストレート」と「クロス円」の2種類に分類できます。いずれもよく見聞きする言葉ですが、その意味を十分に理解しないまま取引している人も少なくないようです。通貨ペア選びや取引の幅を広げるためにも、ここで仕組みや特徴をしっかり把握しておきましょう。

※この記事は、FX攻略.com2018年1月号の記事を転載・再編集したものです

通貨ペアは基軸通貨と決済通貨で構成される

FXで取引される通貨ペアは、「ドル/円」「ユーロ/ドル」というように、「/」で区切って2国の通貨で表示されます。この左側を「基軸通貨」といい、支払う通貨という意味になります。そして右側を「決済通貨」といい、購入する通貨という意味になります。また、単位の呼び方は右側の決済通貨となり、例えば「ドル/円」なら113円というように「〜円」、「ユーロ/ドル」なら1.1800ドルというように「〜ドル」といいます。

FXでトレードした際に発生する売買損益やスワップポイントは、右側の決済通貨での受け払いとなります。「ドル/円」をトレードして発生した損益は円で発生し、「ユーロ/ドル」のトレードで発生した損益はドルで発生することになります。しかし、現在日本のFX会社においては、円以外で発生した損益やスワップポイントは、自動的に円転される場合がほとんどなので気がつかない方が多いようです。

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ドルストレートとは

ドルストレートは、ドルが絡んだ通貨ペアのことを意味し、「ドル/円」「ユーロ/ドル」「ポンド/ドル」などがあります。米国のドルはグローバルに決済通貨とされることが多いため、投機的なトレード参加者の他、実需での参加者も増えることから、ドルストレートの通貨ペアは流動性が高いといわれています。

流動性が高い=多くの注文が入るということなので、よりスプレッド(売値と買値の差)が狭くなる傾向があります。そのためFXトレードにおけるエントリー(新規)や、イグジット(決済)が約定しやすいということになります。また、ドルストレートの中でも、「ユーロ/ドル」や「ポンド/ドル」は欧米時間に取引参加者が増加しますので、日本時間の日中より夕方から深夜にかけて流動性が高まり、値動きも大きくなる傾向があります。

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日本ではクロス円の取引が大半を占める

クロス円とは、日本円絡みの通貨ペアのことを意味し、「ドル/円」「ユーロ/円」「ポンド/円」「豪ドル/円」などがあります。日本においては、FX取引の中で半数近くを占めるのが「ドル/円」となっています。また、「豪ドル/円」「ユーロ/円」「ポンド/円」なども日本では人気があり、クロス円の取引が大半を占めます。発生する損益やスワップポイントが日本円で発生し、分かりやすいのも人気の理由かもしれません。

クロス円取引の注意点

クロス円のトレードで注意すべき点があります。それは、日本ではクロス円が人気であっても、グローバルではドルストレートの取引量の方が圧倒的に多いということです。FX業者はインターバンクからのレートを生成してユーザーに提供するわけですが、インターバンクへカバー取引を行う業者が多いため、基軸通貨側の国の中心時間以外はスプレッドがワイドになったり、大量な注文でレートが急変したりする場合があります。

例えば、日本時間早朝のポンド円などは流動性が低下している場合が多く、大量の売り注文でマーケットが大きく下落することもあります。当然スリッページが発生する場合もありますので、トレードの時間には注意が必要です。

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証拠金の計算方法

FXのトレードに必要な資金を証拠金(保証金)といいますが、この計算方法は為替レート×取引数量×4%以上となっております(2017年10月24日現在)。クロス円は計算しやすいのですが、ドルストレートなど円が絡まない通貨ペアは計算しにくいといわれることがあります。実は、簡単な計算方式があります。最終的に外貨は円換算されるため、基軸通貨側のクロス円の証拠金と同じになります。つまり、「ユーロ/ドル」や「ユーロ/ポンド」「ユーロ/豪ドル」などの証拠金は「ユーロ/円」と同じになります。これを理解しておけば、ドル円以外のトレードをする際に証拠金の計算がすぐにできるようになります。

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ドルストレートを分析することも大切

前述の通り、日本におけるFX取引の主流は「ドル/円」です。ドル円相場は時としてレンジになりやすいのですが、ドル円相場が動かないときでも「ユーロ/ドル」や「ポンド/ドル」といったドルストレートは大きく動いている場合があります。値動きがあれば、クロス円でもドルストレートでも利益が狙えるのがFXです。ドルストレートのチャートをチェックしておくことでドル円相場の分析力が向上し、ひいてはトレードスキルもレベルアップします。まずは、チャート分析から始めてみましょう。

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※この記事は、FX攻略.com2018年1月号の記事を転載・再編集したものです

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遠藤寿保の写真

遠藤寿保(えんどうとしやす)

1998年、ひまわり証券で日本初となるFX事業チームに参加。2007年、FXZERO株式会社取締役を経て、現在YJFX! マーケティング部に所属。98年以降、投資家向けのコンテンツづくりやFXの企画等に携わった経験を生かし、FXエバンジェリストとして、情報配信・FXコラム執筆・セミナー活動等を行っている。

公式サイト:YJFX!

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