1月29日の日銀金融政策決定会合でマイナス金利導入が決定し、日本では長期金利をはじめ、2年から20年の新発債利回りが過去最低を更新しています。決定直後とあって、週明け2月1日のマーケットでは株、為替、債券など、水準感を探る不安定な状態で、週末に米雇用統計を控えていることも相まって、今週いっぱいは乱高下のリスクがありそうです。
テレビや新聞報道を見ると、政界・経済界では歓迎ムード一色です。ただし、その効果の持続性、効果となると、どうでしょうか? 日銀の決定後、識者らのコメントをみていると、「市場関係者は、今回の日銀による決定の中身を本当に理解しているのか」といった指摘が、少なからず見受けられます。歓迎ムードがある半面、懐疑的にみる市場関係者も少なくはなく、見方が割れています。証券会社のレポートを見てみると…
バークレイズで証券では1月29日付けレポート『マイナス金利の導入は大きなサプライズだが、現時点ではマイナス金利の適用対象はほぼゼロ』において、「マイナス金利が実効性を持つ余地は現時点ではまだかなり小さい。マイナス金利が銀行収益に影響し始めるのは2016年半ば以降と見込まれる」との見方を示しています。
また、SMBC日興証券では29日付けレポート『日本経済ラボ』において、「全く効果がないと評価するのは時期尚早に思える」とする一方、「マイナス金利が適用される範囲はECBと比べると限られる」と指摘しています。
もちろん、円安誘導がより顕著になったことで、大和証券では「日本株底入れ確認、19000円目指す展開へ」と強気の見方を示していますが、株高の蓋然性は高まったかもしれません。トヨタの想定為替レートが1ドル115円であるなど、日本企業の多くが115円を「防衛ライン」としており、それを絶対に守るんだ!という日銀・日本政府の意思は、政財界に好感されるのは言うまでもありません。
野村証券の1月29日付けレポート『「光」と「闇」~政策期待を高める第一歩」も参考になります。野村では「今回の決定だけで世界株安をもたらした懸念を払拭できるわけではないが、下値不安をかなり和らげる効果はあっただろう」とコメント。また、「“設備・人材投資に積極的に取り組んでいる企業”の株式を対象とするETF買い入れとあわせると、アベノミクスが掲げる政策に最大限貢献しようとする姿勢を示したとの解釈も可能だろう。今回行動しなかった場合と比較すると、15年7月の(少なくとも)参院選に向け政策期待感を高める第一歩になったと評価できる」としています。
また、今回の日銀による決定は「政治的な意味合い」が強く、甘利大臣の辞任などもあって「政治的に動かざるを得なかった」との指摘も少なくはありません。
みずほ証券の2月1日付けレポート『日本も「金利水没」、新次元に踏み出した日銀』では、「日銀のもう一段の追加緩和は、再び量的緩和も含め3月か4月のタイミング、政治日程の中で判断されよう」との見方を示しています。日銀の次の一手をみる上で、金融マーケットよりも、政治の状況を注視すべきなのかもしれません。
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