相場格言は経験豊富なアドバイザー的存在
相場には数々の格言があり、その一つ一つに、まさしくその通りと大きくうなずいてしまう先人たちの知恵がつまっています。皆さんにも、自分のお気に入りの相場格言があると思いますが、私にもいくつかあります。それらは、自分がトレードをする上で最も注意していることに関連しています。つまり、私にとっての相場格言は「自分の弱点に注意喚起をしてくれる大切なアドバイザー」とでもいいましょうか。
私が常にアドバイスしてもらっているのは、「利食い千人力」という格言。この言葉は投資をしている人であればよくご存じのはずです。含み益に喜んで、さらに欲張って利益を追うようなことはしないで、ある程度で儲けを確定させる方が賢明ですよ、という大変示唆に富んだお言葉であります。利益を確定させるのは千人の力を得るようなものというくらい、大きなことなんですね。
利食いルールを決める
FXでは損切りに重点が置かれるせいか、意外に利食いルールを決めていない人が多いのではないでしょうか。初心者のころの私がそうでした。損切りは大事、しなくてはダメといわれていたために、強迫観念的にやるようにしていましたが、利食いは一体どこでしたら良いの? それは一番利益が取れるところよね〜、と欲の皮を突っ張らせていました。
だって、FXではかの有名過ぎるほど有名なお言葉「損小利大」が私にプレッシャーを与えるのですもの…。損小利大は大変素晴らしいお言葉ですが、私にとっては理想のようなもの。なかなか現実とこの理想との距離は縮められません。利益を最大限に引き出そうとした結果、損失に転じさせてしまうことがよくあるからです。
損切りのレベルはチャートポイントで判断するか値幅でするか、それとも%でするかは本人次第ですが、基本的には自分の許容できる損失がベースになると思います。ところが、欲にはきりがないから困るんです。自分の思惑通りに相場が動いて毎日含み益が増えるのはうれしいけれど、永遠に続くわけではないし、含み益が増せば増すほど失う恐怖も増大する。つくづく相場は“欲と恐怖の戦い”であるな〜、と思います。利食いは銀行ディーラーのようなプロにとってもなかなか難しいと聞いています。
凡人トレーダーは「損小利小」でもOK
そこで、凡人トレーダーの私としてのやり方は、「損小利小」作戦。え、いけませんか? 私は少しでも利益は利益と思っているんです。利食い千人力ならぬ十人力レベルってとこですが、ストップロスで小幅な損に留め、ストッププロフィット(最初から利食いのレベルを決めておく)で小幅でも確実な利益を出す。
一回一回のトレードで一喜一憂するよりは、トータルで儲かれば良いくらいの気持ちでやれば自分に対するプレッシャーを軽減させ、柔軟な姿勢で相場に対峙できると思うのです。一回のトレードをちょっとでも良いから利益で終わらすと次のトレードに精神的に楽な気持ちで臨めるんです。
人間って、もう少し早く売っておけば良かったとか、もう少し待てば良かったとか、多かれ少なかれ何らかの後悔をしてしまう生き物だと思いますから、利益がこれだけ出たら絶対に確定するという利食いレベルをあらかじめ決め、ストップロスと同じように発注時から機械的に入れるようにします。そしてそのレベルは動かさないようにしなければなりません。
やめたら終わり、続けることが大事
損小利小に努めたから、何とか14年間FXをやってこられたのだと思います。私はもともと根気がある人間ではありません。チャレンジ精神はわりかし旺盛なのですが、忍耐力がないタイプ。自分の人生において、一つのことをずっとやり遂げる力が備わっていたら、自分の人生はもっと違っていたものになっていたかもしれないと幾度となく思いました。
ですから、「継続は力なり」という言葉をとても強く意識しています。とにかく続けてみるんだ、諦めないように努力しよう。そう思ったからこそ、FXを続けてこられたのだと思います。
第37代米大統領であったリチャード・ニクソン氏は、「人間は負けたら終わりなのではない。辞めたら終わりなのだ」という言葉を残しています。失敗したら終わりということではないんですね。本当の終わりというのは、自分が諦めたときのことをいうんです。失敗で終わりなら、もう自分の人生何度も終わっとるわい、なんて私は思いますから。
※この記事は、FX攻略.com2017年12月号の記事を転載・再編集したものです
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取引単位 | 少額取引ができるかどうか。運用資金が少ないなら要チェック。 |
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サポート体制 | サポート内容や対応可能時間の違いをチェック。 |
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