英国のEU離脱を問う国民投票が現地時間の23日に行われ、開票の結果離脱が確定しました。
イギリスの欧州連合離脱是非を問う国民投票 – Wikipedia
この国民投票の影響を強く受け、23日(木)、24日(金)の為替相場も大荒れの展開に。ただし、国民投票から予想される結果と、相場の値動きは必ずしも時間的に一致しているわけではない点に注目です。
一般に英国のEU離脱は、EUそのものの評価を下げることにつながり、それがひいてはリスクオフ=円高・株安の材料といわれています。逆に残留はリスクオンなので、円安・株高の材料です。
国民投票の前までは、2014年のスコットランド独立の住民投票のように、最終的には現状維持になるのではないかという見方が強く、残留派が優勢でした。為替の値動きもそれを織り込んでいてたと見てよく、米ドル/円は106円台、ポンド/米ドルは1.55台、ポンド/円は160円台をつけていました。
大方の予想を覆して英国民は離脱を選択
ところがフタを開けてみれば、態度を決めかねていた層のなかで離脱を選択する人が予想よりも多く、一気にリスクオンの円高へ。EUにとどまっていると、経済的に豊かな英国にEU圏内からどんどん人が押し寄せ、医療や教育などの行政サービスに致命的な悪影響が出ているみたいです。
そして24日(金)の正午前に、米ドル/円が一時99円を割り込む水準まで暴落しました。
米ドル/円 1時間足
ポンド/米ドル 1時間足
ポンド/円 1時間足
しかし24日(金)19時の時点での為替相場は、このお昼の暴落が結果的に底値に。その後に国民投票の結果が出て離脱確定となっても、リスクオフにはならず3通貨ペアともに上昇を続けています。「離脱だから円高、売り!」と機械的にトレードをしていたら、大きな損失を出す可能性がある展開です。
また、最安値をつけた正午前の時点では、FX会社数社はどこもスプレッドが極端に開いており、マーケットの急な動きが価格がつかない状態だったことがうかがえます。
その後、マーケットが沈静化していくにしたがって、スプレッドもいつもの数値に近づいていますが、通貨ペアによっては通常時よりもかなり広くなっています。
どちらにせよ、ボラティリティが不自然に大きいこともあり、この相場に参入するのならかなり慎重な行動が求められるといえるでしょう。
ニュースのみでの売り買いは危険
もうひとつ、ニュースを鵜呑みにした単純な売買は、危険であることもつけくわえておきます。英国のEU離脱は世界経済から見て悪いニュースですが、悪材料の出尽くしと見ることもできます。
相場におけるほとんど全部の結果は事前に予想されていて、それに基づいた売買が「織り込む」という形ですでに行われています。だから、単一なニュースを、そのまま新規エントリーの材料にしてはいけないのです。今回の場合であれば、「噂で売って、ニュースで買う」といったところでしょうか。
来週以降の相場の展開を注視していきましょう。
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