2017年12月25日

勝てる手法は難易度が高い?[鹿内武蔵]

耳タコかもしれませんがFXで勝つことは困難

つまるところ、FXにおいて参加者全員がお金を増やすことはありません。よくいわれるのが、FXはゼロサムゲーム(参加者の勝ち額と負け額は等しい)であると。ただ、需給による取引もあるため、完全なゼロサムではないという意見もありますが、どちらにせよ、誰でも勝てるわけではないのは間違いないでしょう。

つまり、FXで利益を出すことは難しい、というシンプルな結論になるわけですが、具体的にどう難しいかを、手法という視点から考えてみるのが今月のテーマです。

難しい手法ならできる人は限られる

FXで利益を出すことがとても難しいのであれば、「勝てる手法は、誰でも簡単にできるものではない」という、結論になります。

まず考えられるのは、手法自体の難易度がとても高いパターン。これなら、誰でもできるわけではないという条件を満たします。

このパターンの典型例はスキャルピングでしょう。数秒での判断が求められる超高速取引なら、反射神経と取引ツールの操作能力が問われますから、できる人は限られますよね。

同じような考え方で、金融機関が運用しているといわれる超高速の自動売買があります。雇用統計などの経済指標発表時には、銀行などの金融機関が1秒にはるかに満たない時間で、無数の取引を繰り返しているといわれています。一般人トレーダーには縁のない世界ですよね。

負け組の逆を行く手法なら可能性はある

手法の難易度とは別に、勝率が低いトレードも、利益を出せる可能性を秘めています。勝率が低いと、その手法が持っているポテンシャル通りの結果になるまで長期間を要するため、メンタル面の負荷が大きく、途中で心が折れる可能性が高いです。

もちろん、勝率が低い分、一度の勝ちトレードで大きな利益が得られて、長期的に見れば期待値がプラスの手法であることが前提条件です。単に勝率が低いだけでは、悪い手法ということになります。

また、トレードのチャンスが少ない手法も良いですね。FX初心者にありがちなのが、いついかなるときでもチャンスに見えてしまい、美味しくない場面でもトレードをしてしまう、いわゆるポジポジ病。

これに対し、本当に勝てる場面を厳選することで、初めて利益が得られる手法なら、負け組の行動の逆を行っていることになります。

生存しながら個性を磨いていく

ここまで、「誰にでもできるわけではない」という条件を満たす、トレード手法のパターンをいくつか挙げてきました。他にも条件はあるかもしれませんが、つまりはFXで利益を出すのは、そんなに簡単じゃないという、全く面白くない結論の再確認となります。

でも考えてみればそれも当たり前の話。世界中の参加者が、一つのリングの中に殺到し、プロもアマも入り乱れて殴り合うのが、為替相場という世界です。そんな血で血を洗うサバンナのような戦場で、競争に勝ち抜き生き残っていくためには、キラリと光る個性、他者にはない独自性が必要なのはやむを得ないでしょう。

ただし、利益を出していくことはとても大変でも、とりあえず大怪我せずに参加していくだけなら、そんなに難しいことではありません。常に誰もが言っていること、私のような未熟なトレーダーでも言っている、しっかり損切りをすること、一度のトレードで大きく張りすぎないこと。これらを守るだけで、生存は可能です。生き残りながら、あたなだけでの優位性をいずれ見つけましょう。

※この記事は、富士山マガジンサービス読者限定FX攻略.com編集部便りに掲載されたものを加筆・編集したものです。

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鹿内武蔵(しかうちむさし)

株式会社tcl代表取締役。2008年のFX攻略.com創刊時から編集部に在籍、本誌と公式サイトの運営に携わる。取材や記事執筆の他、トレーダーとしてFXの運用も日々行っている。好きなテクニカルは平均足、好きな手法はブレイクアウト。

公式サイト:株式会社tcl