為替市場の参加者ならば誰もがトレードで成功したいと思うでしょう。しかし、その道は険しく、多くのトレーダーが夢半ばで退場しています。ここではトレーダー兼歯科医であるのぶしさんに、これまで見てきたFXで成功する人と失敗する人にはどのような差があるのかを教えてもらいます。
FX相場における「成功」と「失敗」
今回のタイトルでお話しする際にあらかじめ定義しておかなければならないのは、「何をもって成功とし、何をもって失敗とするのか」ということです。私にとっての成功と、あなたにとっての成功は大きく違う可能性がありますので、今回は長年にわたってFX相場で取引を続けることができている人、いわゆる「長生き」している人を成功者とし、残念ながら志半ばにして退場された方や退場を繰り返している方を失敗者と定義します。
ここで重要なのは、いくら利益を出したのかはいったん端に置いておくことです。なぜなら初期投資額によって利益額は変わりますし、短期間で上げた利益額では参考にならないため、成功者の基準にするにはあまりにも不確定要素が多いからです。
実際に見た成功者の思考
私はかれこれ10年間相場の世界で生きてきましたが、その間に多くのトレーダーさんたちとお会いする機会がありました。このコラムを執筆するにあたり、参考までにお話を聞かせていただくことも少なくありません。また、GogoJungleさん監修の下、さまざまな成功トレーダーさんと動画配信なども行ってきました。そうした中で彼らには共通しているものが一つありました。それは一度は必ず「失敗」していたことです。
そして、彼らは口を揃えて「やはり継続できる方法を身につけないと」とおっしゃいます。そのためにはまず「リスク管理」だと、よく聞くテーマを挙げられていました。勝率100％の手法は存在しませんが、利益と損失をバランス良く交えて最終的にプラスにするやり方は意外にたくさん転がっています。派手ではないですが、それは確かに存在しています。現に長年トレードを続けられる方は「短期爆益」はないものの、「長期定益」を具現化した手法でトレードされています。
実際に見た失敗者の思考
同じように成功者以上に失敗者（退場者）にもたくさんお会いして話を聞いてきましたが、彼らにも共通点を見いだしました。それは「損失を受け入れられない」という思考が強すぎることです。何をするにしても対価を支払う必要があるのに、トレードに関しては全く損失を受け入れられず、損切りできずに損失を膨らませ続けるという愚行に走ります。投資においては利益を出す代わりに損失を差し出す覚悟が必要ですが、その覚悟なしに都合の良いことばかりを考えて、最終的に退場という最大の対価を支払わされているさまは見ていてつらいものです。
相場で長生きできる思考とは何か？
多くの方は利益額ばかりに注目しがちですが、FXの相場でどのくらいの期間戦い続けているのかも重要なポイントです。要するに参考にするとしても、持続的で再現性がないとそこから学ぶことはないということです。SNS上でよく見かけるハイレバレッジ・トレードに成功し、一夜にして多額の利益を得たという報告は一種の娯楽として見る分には良いですが、参考にはなりません。問題は額ではなく、どのくらいの期間をかけて結果を出したのかです。
仮に1日で100万円の利益を出せた場合と1年で100万円しか利益が出せなかった場合、多くの方は前者を「成功」と位置付けるでしょう。しかし、その考え方にはリスクが伴います。トレードの裏側には常に損失が付き物なので、前者は翌日には破綻している可能性があります。
一方で、後者は1年間持続的にトレードを繰り返し、損失を被った結果なのでリスクマネージメントがしっかりしている証明となります。要するに成功したいのであれば、まず考え方から根本的に変える必要があるということです。
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あなたが相場に求めるものとは？
先日、私のツイッター内でフォロワーさんを中心にアンケートを取りました。内容は「あなたが目指すトレードは？」として①短期爆益②長期定益③その他—のどれかを選んでもらうというものでした。あなたはどれを選ぶでしょうか？
言葉の表面上だけを見れば、短期爆益なんて見せられたら、やはり飛びつきがちではないでしょうか？ 回答者約100人に対し短期爆益と答えた方は46％、長期定益は51％、その他は3％という結果となりました。個人的な意見ですが、ここで①を安易に選んでしまう方は注意が必要です。なぜなら短期爆益には表面化しないリスクが伴うからです。そして、頭では②を目指しつつも行動として①の状態になっている方も多いでしょう。
少しでも成功に近づくためには覚悟を持って己の思考を変える必要があるかもしれませんね。
※この記事は、FX攻略.com2019年12月号の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。
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| サポート体制 | サポート内容や対応可能時間の違いをチェック。 |
| 教育コンテンツ | 配信されるマーケット情報や投資家向けコンテンツの有無。 |
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