トレイダーズ証券の井口喜雄による【Dealer’sEYE】をお届けします。
米ドル/円は105円を抜けることができれば次のステージへ
米ドル/円は来週にFOMC、米雇用統計、日銀金融政策決定会合とビックイベントが控えており、今週はやや動きにくい展開になります。既存材料としても米12月の利上げ確率が80%近くまで上昇、トランプリスク後退もマーケットが完全に織り込んでいるため、今週は103円~105円のレンジ相場が濃厚です。
ただし、モメンタムは明確に変化しており、リスクの許容度がリスクオンに傾いてきたことから、米ドル/円を積極的に売っていけるイメージはなく、丁寧に押し目を拾っていくマーケットだと思っています。
ポイントは105円を上抜けられるかどうかです。昨夜も一度トライしましたが、ものの見事に跳ね返されたところをみると105円手前には大きなオプションの壁があるようです。心理的節目である105円を抜けることができれば米ドル/円は次のステージが見えてくる一方、抜けられない場合は下落トレンドの再燃もあり、この価格帯が非常に重要なポイントとなりそうです。
リスク要因の後退、クロス円は全体的に強気スタンス
中国人民元が6年ぶりの安値を更新するなか、リセッションに対する不穏な空気が一時漂っており、ここ数週間はダウンサイドリスクを意識しつつ、中国関連には神経を使ってウォッチしていました。
しかし、今回の元安は世界的な市場混乱を引き起こした今年初めの元急落時とは異なり、パニック的な気配は今のところありません。上海株価指数も乱高下がなく、底堅く推移しているところを見ると神経質になりすぎていたのかもしれません。
今の元安は中国当局も容認の姿勢なのでしょう。6.8当たりでは一旦調整も入りそうですが、来年頭には7.0までターゲットとしているのかもしれません。人民元の下落が他の新興市場通貨に波及するリスクはありますが、今ではなさそうです。
加えて、ドイツや、イタリアを始めとする欧州金融危機も下火となるなか、VIX指数(恐怖指数)も13まで低下しており、市場に蔓延していたリスクオフへの警戒が後退しています。今週金曜日の米GDPまでは、リスクオン地合いを追いかける形でのトレードを考えております。クロス円は全体的に強気スタンスで臨みます。
引続きユーロショート
ユーロは先週のドラギ総裁の発言を背景に下値を探る展開です。しかし、ユーロ/米ドルは1.08を手前に動きが止まっております。1.08を攻略できないようであればシカゴIMM通貨市場においてもユーロショートが1万枚を超えており、一旦利益確定のショートカバーが入りそうです。1.09ミドルまで反発するようであれば戻り売り、1.08を下抜ける展開であれば追随売りがメインシナリオとなりそうです。
テクニカル面でもユーロショート
ユーロ/米ドルはテクニカル的に見ても5日(黄)21日(赤)90日(青)の移動平均はいずれもマイナスに傾いており、明確な下落トレンドと確認することができます。
終値ベースでは5日移動平均線が見事にワークしており、5日移動平均線が機能するうちは下値余地がまだ深いと見ています。仮に5日移動平均線を上抜く場合には、1.09ミドルまで戻る展開を想定しますが、一方で1.08をブレイクできればそこから下には主だったサポートがなく、1.06あたりまでは視野に入ってきそうです。
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