先週発表された豪州12月の雇用者数は、予想の+1.0万人に対して-2.26万人と大幅な下振れとなった。
これをきっかけに豪ドル売りが加速し、対ドルは0.8765ドル付近と2010年以来の安値を更新。「豪ドル/円」も91.40円付近と1か月ぶりの安値をつけた。
豪雇用統計は毎回振れの大きい数値ではあるが、一旦は後退していた追加緩和観測が再燃する可能性があり、今後の景気指標を注視していく必要がある。
今週は水曜日に発表される第4四半期の消費者物価指数(前回+1.2%、予想+0.5%:前期比)が要注意だ。
また、豪ドルは昨年秋から米QE縮小観測を受けて大幅に下落してきた。QE縮小は異例の金融緩和からの出口への第一歩であり、ドル安に歯止めをかけるとの見方が強まっている。QE縮小によりペーパーマネーであるドルの信認が回復すれば、その対極にある資源国通貨の価値は相対的に低下する。
実は筆者は、米FOMCがQE縮小を決定したことで材料出尽くしとなり、豪ドルは当面の底を入れると考えていた。豪ドル相場はすでにQE縮小を十分先取りしていたし、当初の縮小ペースは月100億ドルと予想よりも緩やかだった。FRBによる資産購入はペースを落としながらも今年秋以降まで続く可能性が高く、その間FRBのバランスシートは増え続ける(つまり、ドルの価値希薄化は当分続く)。市場がこのことに気づけば、豪ドルの下落もおのずと歯止めがかかると考えたのだ。
だが、その見通しはどうやら時期尚早だったようだ。
ここに来て再度豪ドルの下落に拍車がかかったのは、市場がそれでも米国経済やドルの復権を信じており、豪ドルの価値がさらに低下すると見ているからに他ならない。相場は多数決に従うゲームだから、これに反論しても始まらない。
スティーブンス豪準備銀行総裁はかねて「0.90ドルを超える豪ドル高は経済にふさわしくない」、「豪ドルは0.85ドル近辺に下落する必要」と述べている。実際、昨年末からの豪ドルの反発は見事に0.90ドル台が天井となった。0.90ドル台は「スティーブンス・シーリング」となった可能性が高く、今後は総裁が望む0.85ドルまで下落すると見たほうがいいかもしれない。
チャートを見ると、対ドルは0.88ドル台で一旦鍋底を形成し、0.90ドル台への上抜けで買いシグナルと思わせたが、これが見事にダマシとなった。底入れが失敗に終わった以上、しばらくは反動で下落モメンタムが強まることを覚悟せざるを得ない。
「豪ドル/円」は、かろうじて堪えていた一目均衡表の先行スパンを4か月ぶりに割り込み、売りシグナルが点灯している。今週は91円を割り込み、昨年秋以来の保合いの下放れとなるリスクを想定しておく必要がありそうだ。
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