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    2014年6月5日
    金利の利下げで「ユーロ/米ドル」の行方に注目[田代岳]
    本日のECB理事会では追加緩和が予想されている。 5月8日のECB理事会で6月の理事会での追加緩和を示唆して以来、「ユーロ/米ドル」は1.39台から1.36割れまで下落したが、ここ2週間ほどは1.36をはさんだ狭いレンジでの取引となっている。 いくつかの政策が予想されるが、主要金利のリファイナンス金利を0.25%から0.1%への利下げはすでに市場に織り込まれてしまった可能性がある。 また、1.3550、1.3600、1.3650に今日明日を期日とした大き目のオプションのストライク(権利行使価格)が集中しており、このオプションにからむ売買がレンジ相場をさらに膠着させる原因にもなっている。 リファイナンス金利の利下げに加え、銀行のECBへの預け入れ金利である預金金利を0%から-0.1%にするマイナス金利の採用やファードガイダンスの強化などのあわせ技が出てくる場合は、「ユーロ/米ドル」は1.35を割れてさらに下落する可能性もある。 また、ドラギECBの記者会見でさらなる追加緩和を示唆するかどうかなども注目材料になろう。
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    2014年6月2日
    ECBの追加緩和で材料出尽くしの可能性も?![雨夜恒一郎]
    先週は、ECBの金融緩和観測を手掛かりにユーロの下落余地を試す動きとなり、「ユーロ/ドル」は1.3586ドル、「ユーロ/円」も137.98円と2月以来の安値を示現した。 メルシュECB専務理事は「金利だけでなく様々な手段を組み合わせる可能性」と発言。今週木曜日のECB理事会では、マイナス金利や量的緩和など非伝統的政策を含む複数の金融緩和策がパッケージとして発表される可能性が高い。 では、今週もユーロに対して弱気スタンスを継続するべきだろうか?筆者の考えはノーだ。 ユーロが1.40ドルを目指す上昇局面から一転して下落に転じたのは、いうまでもなく前回5月8日のECB理事会がきっかけだ。 この日の会見でドラギ総裁は、次回会合での追加緩和を「違和感がない」とし、事実上「予告」した。しかし、それから一か月間、市場は追加緩和を先取りする形でユーロを売り続けてきた。 「Sell on rumor, buy on fact」(噂で買って事実で売る)の相場経験則に従うならば、追加緩和発表とともに材料出尽くしとなる可能性も想定せねばならない。 もちろん、追加緩和の内容次第であることは間違いない。しかし、E…
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    2014年5月26日
    豪ドルは中規模の調整局面へ[雨夜恒一郎]
    先週は豪ドルが軟調な動きとなった。 5月13日にホッキー豪財務相が提出した2014/15年予算案に、幅広い財政緊縮が盛り込まれたことを受けて、景気の先行き不安が強まり、豪準備銀行の金融引き締めへの転換が先送りになるとの見方が浮上してきたことが原因だ。 先週公表された豪準備銀行の議事録も、「輸出の伸び鈍化や鉱業投資の落ち込み、財政再建計画により、向こう数四半期は経済全般の成長がトレンドを下回る可能性が高い」など予想以上にハト派的トーンだった。 市場では利上げは来年に先送りとの見方が強まっており、景気動向によっては追加緩和もあり得るとの観測も浮上してきた。 一方、ドル安を牽引してきた米国債利回りの低下はひとまず一服となり、来週発表の米国雇用統計まで米国金利とドルは小康状態となる可能性が高い。 また日本では、先週行われた日銀金融政策決定会合の声明で、異次元緩和を導入してから明記し続けてきた「15年近く続いたデフレ」との文言がいきなり削除された。 黒田総裁の会見も「金融緩和は所期の効果を発揮。景気は基調的には緩やかな回復を継続」など楽観的だった。 海外勢が抱いていた「7月の日銀展望レポート中間…
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    2014年5月19日
    米国長期金利は新たな低下局面に突入か[雨夜恒一郎]
    先週の「米ドル/円」相場は、米国債利回りの急低下を受けて一時約2か月ぶりの安値となる101.32円まで下落した。 米国10年債利回りは一時2.49%と昨年10月以来の水準へ低下。30年債利回りも3.30%付近と昨年6月以来の低水準となった。 米国景気は順調に回復しており、先週発表された景気指標も、生産者物価指数、消費者物価指数が上昇し、新規失業保険申請件数が30万人を下回るなど堅調なものが多かった。 FRBが粛々とQE(債券の買い入れ)縮小を進めていることもあり、本来なら金利は上昇してもおかしくなかった。 しかし、大方の予想に反して金利上昇は起こらず、10年債利回りは逆に3か月以上続いていた2.6〜2.8%のレンジを下抜けてきた。 参加者は長期債ショートのポジションの損切りを余儀なくされ、ヘッジファンドの解約45日ルールとも相まって金利は大きく低下した。 予想外の事態となった時には相場は大きく動く。米国長期金利の低下は当面続く公算が大きいと見るべきだろう。 では、米国景気が回復し、FRBがQEを縮小しているにもかかわらず、金利が上昇しないのはなぜなのか。 それは、FRBの実質ゼロ金利政…
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    2014年5月12日
    米国景気指標に注目!雇用統計の「後遺症」から立ち直れるか[雨夜恒一郎]
    先週の「米ドル/円」相場は、米国雇用統計の「後遺症」で軟調に推移し、一時101.43円と3週間ぶりの安値へ下落した。 なにせ、あれだけの好結果(非農業部門雇用者数+28.8万人、失業率6.3%)にもかかわらず、米国金利もドルも上がらなかったのだから、参加者の失望感は小さくない。 しかも、イエレンFRB議長は先週の講演で、「労働市場の状況は改善が続いたが満足にはほど遠い」と断言し、超金融緩和政策の正当性を切々と訴えた。 ゼロ金利解除の観測ははるかかなたに吹き飛ばされ、最初の利上げは再来年以降との見方すら浮上した。 ドル上昇の道は閉ざされたと悲観した向きも少なくないだろう。 確かに米国雇用統計の詳細を見ると、長期失業者の割合が異常に高く、非自発的パートタイマーが増えた結果、賃金が伸びていないなど、見かけより質が良くないことは確かだ。 労働参加率は1978年以来の歴史的低水準にあり、働き盛りの世代にもかかわらず就労をあきらめた人が多いことを示している。 失業率はすでに旧ガイダンスの6.5%を下回ったが、こうした事情を勘案すると、実質的に8%台で高止まりしているとの見方もある。 雇用に強い思い…
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    2014年5月5日
    米国雇用統計上振れでもドルが売られる理由とは?[雨夜恒一郎]
    先週金曜日に発表された米国4月の雇用統計は、非農業部門雇用者数(NFP)が+28.8万人と予想の+21.8万人を大幅に上回り、2月・3月分も合計3.6万人上方修正された。また失業率は前回の6.7%から6.3%へ急低下し、2008年9月以来の低水準となった。 しかし、この結果にもかかわらず、「米ドル/円」は発表直後に約50ポイント上昇しただけで失速し、2時間後には発表前の水準以下まで売り込まれた。米国債利回りや米国株も同様の動きで、発表直後は上昇したものの、終わってみれば金利低下・株安となった。 その理由は、雇用統計の中身が実はヘッドラインほど強くないという点にある。確かに失業率は驚くべき低下を示したが、これは職探しをあきらめて労働市場から退出した人々が増えたことを反映している面が大きい。4月の労働参加率は前月の63.2%から62.8%へ低下し1978年以来の歴史的低水準に並んでいる。 失業者に占める長期失業者の割合は35.3%と前回の35.8%から改善したものの、相変わらず高い。NFPは大幅に伸びたが、一方では非自発的パートタイマー(フルタイムを希望しながらパートタイム労働を強いられて…
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    2014年4月28日
    GW中は重要イベントが目白押し!相場急変に注意[雨夜恒一郎]
    今週は日本が大型連休に突入し、市場参加者が少なくなる一方、日銀金融政策決定会合、FOMC、米国4月の雇用統計と重要イベントが目白押し。 例年日本のゴールデンウィーク中には円相場が大きく動くことが多く、要注意の一週間だ。 まず水曜日の日銀金融政策決定会合だが、金融政策は現状維持がほぼ確実だが、同時に発表される経済・物価情勢の展望(展望レポート)の内容に注目が集まる。 政府は4月の月例経済報告で景気の基調判断を1年5か月ぶりに下方修正。増税前の駆け込み需要の反動により弱い動きも見られると指摘した。 展望レポートもそれに沿った内容となれば、追加緩和期待が再燃し、円売りがジワリと強まる可能性がある。 先週金曜日には、消費税引き上げ後初の指標となる4月の東京都区部消費者物価指数(中旬速報値)が発表されたが、結果は前年比+2.7%と市場予想の+2.8%を下回った。 前月からの上昇幅は1.7%にとどまり、増税分の2%が完全には転嫁されなかったかたちだ。 円安の動きも止まっているため、2年で2%の物価目標の達成は厳しいといえる。 黒田総裁の楽観的姿勢に変化が生じるかどうかも注目ポイントだ。 水曜日には…
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    2014年4月21日
    次の市場のテーマはGPIFの運用見直し?[雨夜恒一郎]
    先週の「米ドル/円」相場は101円割れを試すこともなく102円台ミドルへ反発。先週の当コラムで懸念材料として挙げたHFT(超高速取引)規制やモメンタム株のバリュエーション調整の懸念もさほど広がらず、日米の株式市場も持ち直しに転じた。 株安連鎖・円独歩高の懸念はひとまず取り越し苦労に終わったようだ。 本日はイースターマンデーで海外主要市場は引き続き休場。今週は、23日から25日にかけてオバマ米大統領の来日が予定されている以外には重要な経済データやイベントはない。 今週末からは飛び石ながら日本の大型連休に入るとあって、ポジションを大きく傾けづらく、101-103円台のボックス圏での推移が続く公算が大きい。次の市場のテーマが定まるまでは、現状レベルを中心に逆張りスタンスで臨むのが賢明だろう。 では、為替市場・円相場の次のテーマは何になるだろうか。ひとつ可能性として挙げるとすれば、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の動向だろう。 先週水曜日、日経平均は420円高と今年2番目の上げ幅を記録したが、きっかけとなったのは麻生財務相が「GPIFの動きが6月以降にでてくる。 外国人投資家が動く可…
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    2014年4月14日
    日米株安で「米ドル/円」100円台も!モメンタム株とHFT規制の動向に注目[雨夜恒一郎]
    先週の日経平均は、1万4千円台後半から1万4千円台割れまで1000円あまり下落し、昨年10月以来の安値をつけた。 米国の早期利上げ観測が後退したことによるドル安効果とも相まって、「米ドル/円」は101円台前半と3週間ぶりの安値に沈んでいる。 日経平均の動向は良くも悪くも米国株次第である。 その米国株は、このところ高値からの調整に見舞われており、NYダウは16000ドル割れ目前、ナスダックは2月以来の4000ポイント割れとなった。 米国金利の低下と株安の組み合わせは、強いドル安・円高圧力をもたらす。 今週もこの状況が続くとすれば、「米ドル/円」はさらに下値模索となる可能性が高い。 前回日経平均が14000円台を割り込んだ2月4日には、「米ドル/円」は年初来安値100.76円をつけている。今週はこの水準をめぐる攻防が意識されるだろう。 では、米国株式市場がこれほど下落しているのはなぜだろうか。 米国景気の先行きには明るさが広がっており、企業業績も好調である一方、FRBの早期利上げ観測は後退しており、外部環境は好転しているといえる。 ファンダメンタルズからはなかなか説明しづらい。 そのカギは…
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    2014年4月7日
    労働市場の「質」に注目するFRB[雨夜恒一郎]
    先週金曜日に発表された米国3月の雇用統計は、非農業部門雇用者数が+19.2万人と堅調な伸びを示した。 予想中心の+20万人には届かなかったものの、1月と2月の数字が計3.7万人上方修正されたことを考慮すれば実質的には23万人近い雇用増だ。 労働市場が寒波の影響から脱しつつあることを裏付ける結果といえる。 しかし、この結果にもかかわらず、米国債利回りは低下し、「米ドル/円」も104円付近から103.20円まで急反落した。 市場は今回の数字でFRBの金融緩和スタンスが影響を受けることはないと踏んだようだ。 その伏線は3月31日に行われたイエレンFRB議長の講演にある。 労働経済学の権威であるイエレン議長はこの日の講演で、「米国の労働市場のたるみは依然として存在する」と述べ、労働市場の「量」ではなく「質」が問題であることを指摘した。 議長が懸念すべき点として挙げたのは、 (1)賃金が上昇していない (2)非自発的なパートタイム労働者が多い (3)長期失業者の割合が高い (4)労働参加率が低下している という4点である。 フルタイムを希望しているにもかかわらずパートタイム雇用に甘んじている者が…