先週の「米ドル/円」相場は121円台からあっという間に124円台へ駆け上がり、一時124.46円と、2002年12月以来の高値を示現した。日経平均が27年3カ月ぶりの11連騰を記録し、株高・円安の好循環が加速したかちだ。また、ドイツで開いていたG7財務相・中銀総裁会合で、為替水準(ドル高)について懸念が出なかったこともドル買い安心感につながった。
チャート上は三角保合いを上放れし、直近高値の122.04円を突破したことにより、強気トレンドに突入した可能性が高い。昨年12月以来保合いが続き、マグマが蓄積されたあとのブレイクアウトだけに、上昇エネルギーも大きいと推察できる。また、1カ月物のボラティリティが一時6%台まで低下するほどオプションの売りが人気化した結果、動けば動くほど損失が出るポジションが積み上がっている可能性が高い。
今回の上昇局面でのドル買いの主役はヘッジファンド勢と見られており、海外投機筋の動向を示すIMM通貨先物の取組(5月26日時点)を見ると、円ショートは6.2万枚と前週の2.2万枚から3倍近くに急増した。一方ミセス・ワタナベといわれる個人投資家は、レンジ相場継続を予想して121-122円付近では逆張りスタンスで売り向かったようだ。
ドルが2カ月ぶりに121円台に上昇した20日までの1週間、有力業者4社(GMOクリック証券、外為どっとコム、セントラル短資FX、マネーパートナーズ)経由で出たドル売りは合計約48億ドルにのぼり、1週間の規模としては、円安トレンドが始まった2012年11月以降で最大となった。このドル売りポジションが損失となって巻き戻されることにより、「米ドル/円」は一層大きな上昇エネルギーを得る可能性がある。
しかも、「米ドル/円」が124円台に乗せた先週時点でも、「米ドル/円」の上昇トレンド継続に懐疑的な向きが多い。米国景気のもたつきや、日本の貿易赤字の縮小を背景に、年後半は円高・ドル安を予想する専門家も少なくない。相場はみんなが同じ方向を向いたときに天井または底をつけるものだが、参加者全員が強気になっていない現状は、逆に上昇余地が小さくないことを暗示している。
2011年に「米ドル/円」が75円で底を打って以来、長い保合いは今回で5回目だが、いずれもほぼ6カ月で均衡が破れ、大きなトレンドにつながっている。過去4回のブレイクアウト後の変動幅は、8円~25円、平均すると15円となる。今回の上昇の起点を120円とすれば、135円までの上昇エネルギーを秘めている可能性がある。「高すぎて買えない」といったレベル感に囚われず、素直にトレンドに乗っていくことが重要となるだろう。
「米ドル/円」週足 出所:NetDania
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