『ハリポタ』著者もビットコインに関心?
2020年3月、新型コロナウイルスの感染拡大の影響によって発生した金融市場の大暴落は、市場に大きなインパクトを与えました。世界経済には大きな停滞がもたらされ、各国は経済復興の政策のために、多額の通貨を発行しています。しかし、この通貨発行が将来的にインフレを引き起こし、さらに国民の生活が苦しくなるのではないか、という見方があります。
さて、この記事では、2020年5月16日にツイートされた、J・K・ローリングのビットコインに対する発言について焦点を当てていきたいと思います。J・K・ローリングは、世界的ベストセラー作品『ハリー・ポッター』シリーズの著者で、今や世界的に影響力のある人物の一人です。
経緯を振り返ると、米国の大手仮想通貨情報サイトCoinDeskの記者が、「J・K・ローリングもビットコインについて聞いてくれたら、非常に光栄だ」とツイートしました。それに対して、J・K・ローリング本人より「I don’t understand bitcoin. Please explain it to me(ビットコインのことが理解できない。誰か教えてほしい)」とツイートしたことから、大きな注目を集めました(画像①参照)。
このツイートは、彼女自身がビットコインの影響力を感じ、無視できないものになっていることからきていると、個人的に感じています。これに対して、世界的な著名人であるイーロン・マスクや、仮想通貨イーサリアムの開発者であるヴィタリック・ブテリンも彼女のツイートに反応しました。
イーロン・マスクといえば、決済会社ペイパルの共同創業者であり、テスラモーターズのCEO、民間のスペースシャトル会社スペースXのCEOなどを務める、世界的に影響力のある人物です。
彼はJ・K・ローリングのツイートに対して、「現在、米政府が行っている通貨の大量発行(新型コロナウイルスによる被害に対する 給付金のこと)は、ビットコインを資産としてより堅実なものとしている」とツイートしています(画像②参照)。また「実際に0.25BTC(当時約25万円分のビットコイン)を保有している」と続けて発言しました(冗談のようにカジュアルな感じで)。
各国の通貨の発行が将来に与える影響
イーロン・マスクの発言は、政府が通貨を大量発行することにより、将来的に通貨の価値が大きく下がる可能性があること、そして安全資産としてビットコインに注目する人が増えていることを意味していると解釈できます。
今回の通貨発行で、各国は本来なかったお金を生み出し、世の中に出回ることになりました。基本的に通貨の価値は、物の価値と逆相関の関係にあります。つまり、通貨が世の中にあふれると、物よりも価値が下がることになります。
日本では新型コロナウイルスの対策として、特別定額給付金で国民一人あたりに10万円の支給を行います。では、この10万円を貯金したとして、そのままの価値が保たれるでしょうか? 世の中に通貨の総量が増える以上、物よりも価値が下がることになります。そのため、通貨の価値は将来的に下がると考えられます。
そうした背景から、目減りする可能性のある通貨を、価値が高まる物に替えて保有したい、という意識が生まれるのは自然なことです。そのため、ビットコインに注目が集まり、このようなツイートが見られるようになったと考えています。
イーサリアム開発者ヴィタリックの発言
仮想通貨の中で、ビットコインの次に時価総額が高いイーサリアム。その開発者であるヴィタリックは、仮想通貨界隈で最も影響力のある一人です。彼はJ・K・ローリングのツイートに対して、「ビットコインはデジタル通貨で18もの単位があります。それは誰にも管理されておらず、多くの人が所有することで価値を生み出しています。コンピュータのネットワーク(誰でも参加可能)で分散化されています。多くの人がビットコインに興味を持つのは、中央機関が存在せず、ネットワークにのみ存在しているからです。それゆえ政治的な理由などで、ビットコインの構造を変化させたり、新規に発行させたりといった操作はできません」とツイートしています(画像③参照)。
ビットコインについては、構造的に発行枚数が決まっており、無制限に発行することができません。そしてヴィタリックが述べたように、政府に管理された資産ではありません。そのため、アルゼンチンやベネズエラなどの金融危機にある国民は、信頼のなくなった政府の通貨を買わずに、ビットコインを買う傾向が強まっています。
ビットコインの今後の価格について
ビットコインは、保有する人が増えれば増えるほど、価格が上がることになります。そして発行枚数の上限が決まっているので、希少性が高まることになっています。
従来、ゴールドがそのような役割を果たしていました。しかし、ビットコインはデジタルゴールドとして、個人が簡単に所有できるものとなり、インターネット上の通貨として注目されるようになりました。そして、その価格は将来的に上がっていくと考える専門家が多いです。
将来的に法定通貨の価値が下がり、国民の生活が苦しくなったときに、ビットコインの価値は上がっていく可能性があると感じています。ビットコインは国をまたぐボーダレスな資産なので、その動向は世界規模として考えていく必要があります。
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※この記事は、FX攻略.com2020年8月号の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。
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