期間40の移動平均線でトレンドの方向性を判断し、平均足の色の変化(ダマシ)を契機にエントリーする手法です。トレンドが継続している間は複数回のエントリーチャンスが訪れ、連続で利益を得ることも可能です。
- FX手法のポイント
- トレード解説
- ポイント1|平均足の作られ方
- ポイント2|平均足の見た目の特徴
- ポイント3|移動平均線の基本を押さえよう
- ポイント4|利食い幅を損切り幅の「1.5倍」に設定する
- エントリー|元の色に戻ったところでエントリー
- 決済|損切り→利益確定の順に注文を入れる
- ポイント|移動平均線は期間で性質が異なる
- トレード例①|上昇トレンドで難なく利益を獲得!(ユーロドル 1時間足 2018年4月10日)
- トレード例②|ショートで2度利食いに成功(ドル円 1時間足 2018年5月23日~5月24日)
- トレード例③|一時的に大きく動いて損切りに(ユーロドル 1時間足 2018年4月26日)
- 平野朋之さんの手法を動画で学ぶ
FX手法のポイント
戦略
- テクニカル:移動平均線(「40」SMA)、平均足
- トレード時間軸:1時間足
- 狙い目の通貨ペア:ドル円、ユーロ円、ユーロドルといった主要通貨
- この戦略のメリット:エントリーと決済が明確、損益比率を一定に保てる
新規
- 期間40の移動平均線と平均足の位置関係を確認し、買いか売りの方向性を固定(平均足が上なら買い、下なら売り)
- 平均足がトレンドに逆らう色になり(ダマシ)、それが元に戻ることが確定したらエントリー
決済
- 【損切り】ダマシになっている価格帯の安値の少し先
- 【利確】損切り幅の1.5倍の値幅
※「FX手法のポイント」や本文は、上昇局面のロングを想定し解説しています。下降局面のショートでは、その逆のルールとなります。
※この記事は、FX攻略.com2018年8月号の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。
トレード解説
トレンドの判断が非常にクリアな手法
平野朋之さんに教えてもらったこのアイデアは、まず期間40の移動平均線で、相場の方向性を見極めます。期間40の移動平均線は、中期的な相場の流れを表すため、トレンド判別に使いやすいとのことでした。
使い方はシンプルで、移動平均線より上に価格があれば買い戦略、下にあれば売り戦略です。エントリーのタイミングは、平均足の色の変化に注目。買いの場合なら、陽線→陰線→陽線となったところで新規エントリーします。上昇トレンドなら平均足は陽線が続くはずですが、これが「ダマシ」となる陰線になったあと、再び陽線に戻った、つまりトレンドが続いたタイミングで買いポジションを持つのです。
エントリー後の出口が明確なのが魅力
このアイデアの特徴は、エントリーをした時点で、出口、つまり決済の価格が完全に決まっていることです。
まず先に損切りが決まります。買い戦略なら、直前の陰線帯の安値の少し先に損切りを設定します。損切りの価格が決まると、新規エントリー価格との差し引きで、もし相場が逆行して負ける場合、何pipsの損失になるのかが分かります。
この「負け幅」を1.5倍したものが「勝ち幅」となります。エントリー価格に勝ち幅を足した価格で、利益確定します。
このように勝ちも負けも完全に決まるため、OCO注文を事前に入れておくと、勝っても負けても決済が自動化されるので安心です。
ポイント1|平均足の作られ方
始値と終値の計算に平均足の特徴がある
平均足の始値は一つ前の足の始値と終値の中値(平均価格)です。そして終値は、4本値(始値・終値・高値・安値)の平均価格なので、一つ前の足と比較して、上がっているか、あるいは下がっているかを判断しやすくなっています。
上昇or下降が一目瞭然
平均足はローソク足と形がよく似ていますが、始値と終値に特殊な計算をほどこしているため、トレンドが一方的になるほど、同じ色の足が連続出現しやすくなっています。なお、高値や安値はローソク足と同じですが、始値と終値の位置によっては実体内に埋没して表示されないこともあります。
ポイント2|平均足の見た目の特徴
ぱっと見でトレンドが分かるので迷わない
平均足の最大のメリットは、視覚的に迷うことなくトレンドの流れを把握できることです。上昇時なら陽線が、下降時なら陰線が続けて現れるため、売買戦略が自然と決まる点がポイントです。上の例なら、ほとんどの時間帯で陽線が出ているため、強い上昇と分かります。
ヒゲと実体に注目!
さらに平均足を活用するためのポイントを。まず明確なトレンド発生時には、トレンド方向にヒゲが伸びます。上昇トレンドなら、上ヒゲが長くなります。また、トレンドが強いときには、平均足の実体部分(始値と終値の間の部分)が長くなります。反対にトレンドが弱くなってくると、実体が短くなっていきます。
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ポイント3|移動平均線の基本を押さえよう
世界中で使われる超メジャーな指標
移動平均線は非常にメジャーなテクニカル指標で、トレンドの方向性や相場の押し目・戻りを予測する際に活用されます。期間が長くなるほど、長期的な傾向を表すため、起伏がなだらかになります。逆に短期間になるほど、短期的な傾向を表すため、敏感に上下動します。
終値平均価格を連続表示
単純移動平均線(SMA)は、その時点からさかのぼった、ある期間の平均価格を線で結んで連続表示します。期間は投資家側が設定でき、例えば5期間の移動平均線なら、現時点で形成中のものを含む、ローソク足5本分の平均価格となります。この他に指数平滑移動平均線(EMA)もあり、こちらは直近の値動きを重視する特殊な計算で描画します。
ポイント4|利食い幅を損切り幅の「1.5倍」に設定する
勝率50%前後を目指していく
この手法では、利益確定と損切りになったときの値幅の比率を完全に固定します。あるトレードの損切りが10pipsであるなら、利益確定は必ず15pipsとなります。損失より利益の方がかなり大きい設定ですので、勝率50%前後を確保できれば、安定してお金は増えます。
OCO注文を入れて放置しても問題なし
エントリーをする時点で、損切りの価格、次いで利益確定の価格が決まってくるため、OCO注文で決済を予約することができます。一度注文を入れてしまえば、あとは放置しても問題ないため、メンタル的な負荷がかかることもありません。
エントリー|元の色に戻ったところでエントリー
- 期間40の移動平均線と平均足の位置関係を確認し、買いか売りの方向性を固定(平均足が上なら買い、下なら売り)
- 平均足がトレンドに逆らう色になり(ダマシ)、それが元に戻ることが確定したらエントリー
決済|損切り→利益確定の順に注文を入れる
3.【損切り】ダマシになっている価格帯の安値の少し先
ポジションを保有したら、まずダマシになっている部分の安値の少し先に損切りを入れましょう。その損切り価格と新規エントリー価格の差し引きで損切り幅が決まります。
3.【利確】損切り幅の1.5倍の値幅
先に決まった損切り幅を1.5倍にしたものが利食い幅となります。新規エントリー価格にその利食い幅を足した価格に、利益確定の注文をセットしましょう。
ポイント|移動平均線は期間で性質が異なる
期間40はトレンドを判断するのに最適
上のチャートに描画したのは期間40と20の移動平均線です。前者は全体的なトレンドが表れやすいのに対し、後者は局所的な上げ下げに敏感に反応しやすく、その結果、平均足とよくクロスするという特徴があります。中期的な流れを確認するには、期間40の方が適しているといえます
トレード例①|上昇トレンドで難なく利益を獲得!(ユーロドル 1時間足 2018年4月10日)
- 平均足が移動平均線(「40」SMA)より上にあるので上昇トレンドと判断
- 平均足が陰線→陽線に戻ることが確定したところでエントリー
- すぐにOCO注文で損切りと利益確定の注文を設定
- 損切り幅を1.5倍にした利益確定価格に到達して決済
トレード例②|ショートで2度利食いに成功(ドル円 1時間足 2018年5月23日~5月24日)
- 平均足が移動平均線(「40」SMA)より下にあるので下降トレンドと判断
- 陽線→陰線に戻ることが確定したところでエントリー
- すぐにOCO注文で損切りと利益確定の注文を設定
- 損切り幅を1.5倍にした利益確定価格に到達して決済
- 再度チャンスが訪れたので同手順でエントリー→利確
トレード例③|一時的に大きく動いて損切りに(ユーロドル 1時間足 2018年4月26日)
- 平均足が移動平均線(「40」SMA)より下にあるので下降トレンドと判断
- 陽線→陰線に戻ることが確定したところでエントリー
- すぐにOCO注文で損切りと利益確定の注文を設定
- 陽線ゾーン(エントリー前の陽線が8本続いているところ)高値の少し先に置いた損切り価格に到達して決済
※「FX手法のポイント」や本文は、上昇局面のロングを想定し解説しています。下降局面のショートでは、その逆のルールとなります。
※この記事は、FX攻略.com2018年8月号の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。
https://fx-koryaku.com/fx-technical-method/fx-hirano-entry-point-201712
平野朋之さんの手法を動画で学ぶ
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スプレッド | FX取引における取引コスト。狭いほうが望ましい。 |
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約定力 | 狙った価格で注文が通りやすいかどうか。 |
スワップポイント | 高水準かどうか。高金利通貨の取り扱いの数。 |
取引単位 | 少額取引ができるかどうか。運用資金が少ないなら要チェック。 |
取引ツール | 提供されるPC・スマホ取引ツールの使いやすさ。MT4ができるかどうか。オリジナルの分析ツールの有無。 |
シストレ・自動売買 | 裁量取引とは別に自動売買のサービスがあるかどうか。 |
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