先週の米ドル/円相場は、水曜日に公表されたFOMC議事録が「メンバーの大半は経済が正当化すれば6月利上げの可能性高いと判断」と指摘したことから、心理的なカベだった110円を一気に突破し、一時は110.59円と4月28日以来の高値を示現した。
果たしてこのドル高はトレンドに発展するのだろうか
まず米国の利上げに関してだが、市場はどうやらFRBの利上げ意欲を過小評価していたようだ。FOMCのキーパーソンの一人であるダドリーNY連銀総裁は先週木曜日、「景気が自分の予想通りなら6月か7月の利上げは妥当」と発言した。同氏は今月6日にも、ニューヨーク・タイムズ紙とのインタビューで「年内2回の利上げは引き続き妥当な予想」との考えを示している。年内2回の利上げは現時点でFOMCメンバーのメインシナリオと考えてよい。
今後発表されるデータ次第ではあるが、このまま大きな問題がなければ6月、もしくは英国の国民投票という不確実性を考慮して7月に追加利上げが行われる可能性のほうが高くなってきたのだ。
実際、FF金利先物が織り込む6月の利上げ確率は一時ゼロ近くまで低下していたが、FOMC議事録を受けて3割程度まで跳ね上がった。7月まで入れれば確率は5割を上回る。6月14-15日の次回FOMCまで1か月を切ったが、今後は下振れしすぎていた利上げ期待が回復していくにつれて、ドルが全般に買われていく可能性が高い。
今週金曜日にはイエレンFRB議長のスピーチが予定されており、6月利上げの期待をさらに高めるような発言があるかどうか注目される。
米ドル/円は上昇局面突入か?
日本では、安倍首相が26・27日に行われる伊勢志摩サミットの前後に、消費税を予定通り来年4月に引き上げるかどうかを正式に表明すると見られる。消費税引き上げ延期なら株式市場は安堵し、株高・円安の好循環が期待できる。また予定通り消費税引き上げ決断でも、10兆円を超す補正予算や日銀の追加緩和への期待が高まるため、失望で大きく株安・円高に振れる心配はなさそうだ。
米国利上げ観測復活によるドル買いと、政策期待の円売りの二つの歯車が噛み合い始めており、米ドル/円は上昇局面に入る可能性が出てきた。
テクニカルには、昨年末から続いている下落トレンドラインを上にブレイクしかかっており、前回高値の111.86円、つまり4月28日の日銀ショックの前の高値を上抜けることができれば強気シグナルとなるだろう。今週も引き続き買い場を探るスタンスで臨みたい。
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