FX攻略.com ズバリ!今週の為替相場動向 2017年6月12日号
先週のドル円相場
先週のドル円相場は、コミー前FBI長官の議会証言を控えた不透明感からドル売り・円買いの動きが強まり、一時109.12円と4月下旬以来の水準まで下落。しかし議会証言の事前テキスト「トランプ大統領は忠誠を要求し、フリン氏の捜査終了を“希望”した」が伝わると、「命令ではないのでセーフ」との安堵感が広がり、110円台へ買い戻された。
今週注目のFOMC、利上げは確実か
トランプ大統領にとって目先最大の関門だったコミー氏の議会証言はひとまず乗り切ったものの、両者は互いに嘘つき呼ばわりするなど対決姿勢を強めており、「ロシアゲート疑惑」は泥沼化する公算が大きい。トランプノミクスはすでに通商問題、税制改革、医療保険制度改革などの課題で暗礁に乗り上げているが、この疑惑が長引けばさらなる後退を余儀なくされるのではないか。
そして今週火・水曜日には注目のFOMCが開催される。5月分の雇用統計は予想を下回る内容だったが、金利先物市場はすでに利上げ(0.75~1.00%から1.00~1.25%へ)を99%織り込んでおり、今回の利上げはほぼ確実と考えていいだろう。ここで予想に反して利上げを見送れば、逆に市場に不安感を与えることになるからだ。
イエレンFRB議長の発言に注目
問題はその次の一手がどうなるかだ。CMEのFedWatchによれば、金利先物市場は9月までの利上げを3割、12月までの利上げを5割しか織り込んでいない。つまり、今回は予定通り利上げを実施するが、その次は年内あるかどうかわからない、と見ているわけだ。今回の会合後にはイエレンFRB議長の記者会見がセットされているが、物価や賃金が伸び悩む中で、今後の利上げ方針についてどのような説明がなされるかが注目だ。市場が今後の追加利上げに懐疑的であることは議長も当然知っている。もしここで追加利上げについて積極的な発言がなければ、市場の見方を追認したと受け止められることになる。
またFOMC声明と同時に公表されるメンバーの金利見通し、いわゆるドットチャートも注目ポイントだ。前回3月の時点では、今年末のFF金利は1.25-1.50%(今回を含めてあと2回)が最多の9票、次いで1.50-1.75%(あと3回)が4票だったが、もしこれが下方にシフトすれば、市場の利上げ期待をさらに削ぐことになる。
今回確実視されている利上げが実現すれば、かなり高い確率で材料出尽くしのドル売りが起こる。加えて、議長会見やドットチャートで今後の利上げ期待が後退することになれば、米国債利回り急低下・ドル急落という展開も十分考えられる。引き続きドル弱気スタンスで臨むのが適切と考える。
今年3月のドットチャート 出所:FRB
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