トレイダーズ証券の井口喜雄による【Dealer’sEYE】をお届けします。
Brexitではリーマンショックを超える変動率となりました。今回イギリスのEU離脱をきっかけにリーマンショックのような世界的な金融危機に至るようなことはあるのでしょうか。Brexit後の展望を考えていきたいと思います。
欧州以外の国に与える影響は限定的か
Brexit後の展望については多くの見解が出ています。欧州に限定されたものであり、世界全体を巻き込むことはないとの考えから、リーマンショックのような世界的恐慌の始まりであるとの声も聞こえてきます。私自身現段階では、欧州以外の国に与える影響は限定的とみています。しかし、スコットランドの独立や、EUの離脱ドミノが発生して今以上の混乱が出てこないとは言えません。EU離脱ショックの影響を見極めるにはもう少し時間がかかりそうです。
そうした中、わかっていることといえば、イギリスのEUの離脱をうけ、各国が緩和政策を進めていくということです。まず、FRBでは7月の利上げを見送るでしょう。その後も米大統領選が本格化するなか、利上げを実地できるかには大きな疑問が残ります。今年中の利上げはできない可能性もあり、ドルは今後上値が重くなると予測しています。
テクニカル面でもドル円は下落トレンドに
一方、日銀も何らかの緩和策を実施してくるでしょうが、マイナス金利や、国債の買い入れは小規模の緩和にとどまるようであれば、円高に振れやすくなります。米ドル/円は日米の緩和政策の内容次第ではありますが、やや下目線です。また、短期的にも米長期金利が低下するなか、戻りはあまり期待できないように思います。
テクニカル面でも米ドル/円は一目均衡表の雲を大きく下回っているほか、5日、25日、75日の移動平均はいずれもマイナスに傾いており、下落トレンドと確認できます。また、節目の100円は一度ブレイクされているため、サポートにはなりにくい状況です、一方上値は前週末安値99円からの戻り高値である103.20円付近が意識されます。
ポンドは積極的に買いにくい展開
ポンドに関してはリスクオフの展開がもう少し続くように思います。イギリスは今後、2年間かけてEUと離脱交渉を行うため、随分と先の話に聞こえますが、現状でも不透明感が多く、ポンドを積極的に買いにくい展開です。
- 世界の金融センターとしての立場の失墜
- 英首相の辞任による政治的混乱
- スコットランドで再び独立に関する国民投票を求める動き
上記にあるような不透明感が払しょくされなければ1992年のポンド危機のようにファンド勢が売りを仕掛けてくる可能性もあります。また、英中銀はポンド安を歓迎すると見ており、ポンド買い介入の可能性は低いのではないでしょうか。参加者の売買を見るかぎり反発期待をしているようですが、ポンドに関してはもう一段下があるとみておいたほうがいいかもしれません。
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