読者から圧倒的な支持を集める実力派専業トレーダーの岡ちゃんマンですが、彼のことをまだよく知らないという方も少なくないはず。そこで、ここでは反響の大きかった岡ちゃんマンの過去記事を再編集すると共に、本人の新たなコメントや最近の動向などを追加。彼の人となりがより分かる構成にしているので、電子書籍発売前にぜひご覧ください。
※この記事は、FX攻略.com2020年11月号の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。
テクニカル分析とは?
チャートを用いて、過去の値動きから市場参加者の思いや考えを読み解いていくのがテクニカル分析です。私は大きく分けて「節目」と「タイミング」に注目して分析しており、節目とタイミングは似ているように見えますが、別物だと考えています。
節目とはチャートの縦軸のことで価格や値幅を、タイミングとはチャートの横軸のことで時間や期間を見ています。チャートの縦軸である価格や値幅などを気にする人は多いと思うのですが、私は横軸の時間や期間と一緒に見ることが大事だと思っています。
今回は、私がテクニカル分析で使っているものを紹介していきながら、そこから何を読み解いているのかも併せて紹介していきます。ちなみに、テクニカル分析とファンダメンタルズ分析は別のものではなく、一緒に見ていくことが大事ですが、そのことについては別の機会に紹介したいと思います。
7種類のツールを駆使してトレード!
私がテクニカル分析で使うのは、垂直線、水平線、トレンドライン、平行チャネル(チャネルライン)、フィボナッチ・リトレースメント、移動平均線、RSIです。
垂直線(チャート①)
市場の切り替わりやポイントとなる時間、注目の経済指標発表など、大きく動くことが予想される時間に垂直線を入れておき、リスク回避やエントリー・決済の参考にします。東京や欧州、ニューヨークなどで市場参加者が変わるとマーケットも変わります。例えば、16時を境に流れが反転する(東京否定)ことがあり、これは欧州勢が参加してくることによって起こります。また、重要な経済指標や金融政策、要人発言などが発表されることで流れが変わることもあります。
水平線(チャート②)
何回も反転したポイントに水平線を引きます。何回も同じ水準で反転するということは、市場参加者の多くが、その水準を気にしているということ。水平線を引くことで市場参加者がどこを気にしているのか、どの辺りに注文を入れているのかが分かります。
よく、ローソク足のヒゲで水平線を引きますか? それとも実体で水平線を引きますか?と聞かれます。私は、正解はないと思っており、ヒゲか実体かは気にせず適当に引いています。ただ、適当に引いた後に水平線の価格(パラメーター)をキリのいい数字に調整します。例えば、123.456円のような中途半端な価格で注文を出す人は少なく、123.400円や123.500円、123.450円といった具合に、端数は切り捨てたキリのいい価格で注文すると思います。なので、最初はチャートを見た感じで適当に水平線を引き、その後に端数を切り捨てて調整するようにしています。
トレンドライン、平行チャネル(チャネルライン)(チャート③)
トレンドラインと平行チャネル(チャネルライン)は同じような使い方をしています。中長期でトレードをする場合、調整や押し目、戻りなどがあります。なので、どこが押し目のポイントなのか、戻りのポイントなのかを確認するために使います。トレンドラインや平行チャネルは多くの人が使っています。ということは、トレンドラインや平行チャネルを引くことで、多くの人が見ているポイントを知ることができます。
フィボナッチ・リトレースメント(チャート④)
大きく上昇したとき、大きく下落したときには、水平線やトレンドライン、平行チャネルを引けない場合があります。そのくらい大きなトレンドが出た場合に、どのくらい調整が入るのかを調べるときに使います。フィボナッチ数は黄金比にもつながり、人間が心地良いと思う比率です。一気に大きく上昇した後に下落を始めた場合、チャートを見ている人が「そろそろ止まるだろう」と思うポイントは似てくるものです。その「そろそろ」と思うポイントは黄金比に近くなることが多いことから、フィボナッチ・リトレースメントを使って押し目や戻り(反転ポイント)を探します。
移動平均線(チャート⑤)
移動平均線の目的は、基準作りです。例えば、物の大きさを測るには「物差し」がいるように、チャートを見る上でも物差しが必要です。移動平均線を使うことでその基準を作り、一定の目線で分析することができるようになります。
RSI(チャート⑥)
RSIでは、売られ過ぎや買われ過ぎを見ています。単純に売られ過ぎているから買う、買われ過ぎているから売るといったことはしませんが、分析の補助として使っています。多くの場合はローソク足とRSIを比較して、逆行現象(ダイバージェンス)を見ることに使っています。
2大プラットフォーム(TradingView、MT4)を併用
私が主に活用しているプラットフォームは「TradingView」「メタトレーダー4(MT4)」の二つです。ここでは、これらプラットフォームの優位点やどんな人向けかなどの特徴をお伝えしていきます。
TradingView=スイングトレーダー向け
特徴① 相関関係を使ったトレードに活用できる
私のトレード手法の一つに相関関係を使った手法があります。為替、債券、株価、商品の相関関係が崩れたときにエントリー・決済をします。例えば、「ドル円が上がると日経225も上がる」「中国株が下落すると豪ドルが売られる」など、金融商品は為替と連動した動きをすることも多いです。これを「相関性」と呼びます。この相関性が崩れる、いわゆる違う動きをすることが一つのトレードシグナルになります。
TradingViewでは一つのチャート上に他のチャートを重ねて表示させることができるので比較しやすく、相関性が崩れたタイミングを把握しやすいです。チャート⑦は、ドル円と日経225のチャートを一つの画面に示したものです。重ねて見ると下落・上昇など相関性の有無が一目瞭然です。
特徴② 表示できる通貨ペアや株価・債券・商品の種類が多い
相関性を見ていくときに必要な通貨ペア・株価・債券・商品など、多種多様なチャートが表示できます。これにより、相関関係を分析する幅が広がり、必要な情報を引き出すことができます。
特徴③ 使い勝手が良い
TradingViewはアカウントごとにデータ管理しているため、自宅のPCで分析・設定したものを、別のノートPCやスマホでもログインさえすれば容易に見ることができます。以上の理由から、私はTradingViewをメインで使っています。
MT4=自動売買をしたい人向け
特徴① 素人でもEA(自動売買ソフト)が容易に使える
私自身もEAをトレードに活用しています。
特徴② チャート画面をカスタマイズしやすい
私は取引する通貨ペアを絞っていないので、多くの通貨ペアをチェックしています。MT4では12分割や16分割でチャートを表示させることができるため、多数の通貨ペアを同時にチェックできます(チャート⑧)。
岡ちゃんマン流のプラットフォーム使い分け
私はさまざまな通貨ペアや株価などを見て、異変が起きている銘柄にチャンスがあると考えていて、急騰・急落している通貨ペアはMT4を使って探します。急変している通貨ペア・株価・債券・商品を見つけたら、それに関連する通貨ペアを分析していきます。分析にはTradingViewを使い、商品や株価・債券などと見比べながらトレードタイミングを計っていきます。このような作業をしながら1日の戦略を考えます。
戦略を組んだ後は、スマホで確認していきます。私は外出中にチャートを見ながらトレードすることも頻繁にあり、ニュースの内容やエントリーポイントに価格が近づいてないかをチェックしています。そのため自宅PCで分析した内容をスマホでも確認できるTradingViewはとても役立っています。また、EAの稼働状況はスマホのMT4などで確認します。
経済指標や政策金利発表など重要なときには、できるだけ自宅に戻れるようにして、PCで発表時の値動きを確認し、チャンスがあればトレードもします。これが私のチャート分析環境と使い方です。ぜひ参考にしてみてください。
※この記事は、FX攻略.com2020年11月号の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。
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\FX会社によって違うところをチェック/
スプレッド | FX取引における取引コスト。狭いほうが望ましい。 |
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約定力 | 狙った価格で注文が通りやすいかどうか。 |
スワップポイント | 高水準かどうか。高金利通貨の取り扱いの数。 |
取引単位 | 少額取引ができるかどうか。運用資金が少ないなら要チェック。 |
取引ツール | 提供されるPC・スマホ取引ツールの使いやすさ。MT4ができるかどうか。オリジナルの分析ツールの有無。 |
シストレ・自動売買 | 裁量取引とは別に自動売買のサービスがあるかどうか。 |
サポート体制 | サポート内容や対応可能時間の違いをチェック。 |
教育コンテンツ | 配信されるマーケット情報や投資家向けコンテンツの有無。 |
キャンペーン | 新規口座開設時や口座利用者向け各種キャンペーンの内容。 |