トレイダーズ証券の井口喜雄による【Dealer’sEYE】をお届けします。
特別な円高材料があったわけでないにも関わらず、投機筋の果敢な下攻めが功を奏した格好となって米ドル/円は100円の大台を割れて99.53円まで下値を拡大しました。ダドリーNY連銀総裁が「9月の利上げはあり得る」と発言したほか、複数の連銀総裁がタカ派的な発言をしたことで何とか100円台には回復しているものの、当面の間、下値警戒姿勢は強めておくべきでしょう。
米ドル/円は100円を割れたことで円売り介入が意識される水準になっており、政府関係からも「投機的な動きには対処する」といった発言が聞こえるようになってきました。しかし、直近の値動きを投機的ととらえるには無理があるほか、国際的に今の米ドル/円の水準が円高とは見られておらず、実弾介入するには相当ハードルが高いでしょう。おそらく介入警戒レベルはもう少し下にあり、現水準では口先介入にとどまり、米ドル/円は介入に対する催促相場が続くと考えられ、引き続き弱気バイアスをもって臨むのがよさそうです。
ただし、一点注意しなければならないのがAI(人工知能)の動向です。「介入」というワードに対して「介入=買い」と売買を紐づけており、一定量のワードが確認できれば秒間に数百回という容赦のない売買をしてきます。突っ込みすぎて思わぬカウンターパンチをもらわないよう、ある程度のところではストップを入れておいたほうが賢明です。
イベントでは本日の深夜にFOMC議事録が公表されます。昨日複数の連銀総裁がこのタイミングでタカ派的な発言をしたことを調整のためと考えると議事録は予想以上にハト派的な内容となっている可能性はあります。とはいえ、8月26日にジャクソンホールで予定されているイエレン米連邦準備理事会議長の講演を控えており、値動きはある程度限定されるのかなと思っています。
中期的な米ドル/円の展望にも変化はなしです。日銀金融政策の限界、米利上げペース鈍化、トランプリスク、欧州や中国リスクと円高材料には事欠かない状況下であります。再びの100円割れを意識しつつ、戻りがあれば売っていくのが基本シナリオとなりそうです。
テクニカル面でもダウントレンドは明確で、上値は分厚い雲に覆われていることがわかります。短期的なレジスタンスはもみ合いが続いた100.70~80円付近でこの水準があれば戻り売りを狙ってみるのも面白そうです。一方、下値はこれと言ったサポートがなく、心理的な節目の100円も既に割れていることで意識されることはないでしょう。下値余地は大きめにとっておきます。
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