FXの優位性を生かすトレードとは?
こんにちは、いいだっち先生です。前回では誰も語らなかったFXの優位性について書きました。FXはゼロサムゲームではないので、自分以外に勝っている人がどんどん増えたせいで自分が勝ちにくくなるということは起きません。掘り出し物の奪い合いや優良銘柄、優良物件の取り合いもないので、いち早くお得な情報を入手する必要もありません。仮に雇用統計や経済指標の情報を事前に知っていたとしても、為替相場はその通りに動くとは限らないからです。
また、FXは土日以外なら自分のタイミングで好きなように売ったり買ったりできるため、他人との競争も不要です。ですから、他人より秀でるための特別なセンスや才能も不要で、一定水準の技量を習得するための努力だけが必要になります。
為替市場はマーケットの規模が膨大だという背景もあり、パイの奪い合いや買い占めが起きて買えなくなること、売り手がつかなくなることは基本的にありません。これがFX最大の魅力といっても過言ではないのですが、多くの方は気づいていません。
そして、これはマーケットが膨大という背景があって成り立っています。故にマイナーな通貨では、この優位性は該当しません。マイナー通貨は、まれに買い手がつかないなどのアクシデントが起こり得るのです。
マイナー通貨に手を出すな!
いいだっち先生のスクールでは、「マイナー通貨に手を出すな!」ということを徹底して指導しています。これは、いいだっち先生がFXを始めたころに本物のプロトレーダーから教わったことをそのまま継承しています。昨今では多くのトレード塾やスクールを目にしますが、FXの優位性や本質をベースにして教えている所は多くないと感じます。せっかくの優位性を生かしたトレードをやらないともったいないと思いませんか?
FXのトレードでは、取引量の少ないマイナー通貨に手を出す必要はないのです。まれに、いろいろなマイナー通貨に手を出して痛い目に遭っている方を見ますが、そのような方は優位性をわざわざなくしてしまっていることに早く気づくべきです。
賢者は歴史に学び愚者は経験に学ぶ
取引規模が大きくない通貨における失敗事例として、「スイスフランショック」が挙げられます。スイスフランショックとは、2015年1月15日にスイスの中央銀行の政策変更により起こった事件です。スイスフランがユーロに対して通貨高にならないように防衛するため、マーケットへ無制限介入をすると公言し実行に移しました。これが最終的に為替相場の大混乱を引き起こし、ユーロスイスフランのレートが出ない状況となり、一瞬で大暴落となりました。これは取引規模が大きくない通貨ならではの事件です。
基本的にメジャー通貨(ハードカレンシー)は国際的なマーケットに対する責任上、各国の同意なく大規模な市場介入はできません。かつてNZドルも取引できない期間がありました。マイナー通貨を選択することで、少なからずそういったリスクが発生するのです。
もちろん相場は何でも起こり得る世界なので、メジャー通貨は事故がないとは言い切れません。それでも、マイナー通貨よりは売り手と買い手が安定しているメジャー通貨を取引する方が安全性は高いといえます。
もちろん、このようなマーケットの事故は10年に一度あるかないかというレベルのお話ですが、私たちがトレーダーとして今後も10年、20年と生きていくという前提に立つと、そのような数少ない事故に遭遇する可能性は十分あります。そして、事故に巻き込まれてしまった場合、致命傷を負いかねません。退場という死亡宣告を受けることもあり得るのです。そのもしもの事故に備えて、トレードポリシーを策定しておくことが相場で生き抜く上で重要となります。
取引通貨を絞るメリットとは?
皆さんはFXで取引通貨を選ぶ際に何を基準にしていますか? 当然、人それぞれだと思いますが、いいだっち先生のトレードスクールでは、まず取引通貨を絞るよう指導しています。日によって取引通貨を変える手法も耳にしますが、それだとファンダメンタルズに左右される可能性がある他、トレード手法が複雑化して習得が難しくなり、トレードを上手にできない人が続出する可能性があります。それよりも、まずは取引通貨を絞り、シンプルに通貨ペアの特性をつかんだ方が早いです。通貨ペアの特性をつかむとは、例えば一日の平均値幅やチャート上で反応しやすいテクニカルポイント、相性が良いと感じるインジケーターなどを把握するということです。
\GogoJungleで売れ筋投資商品を探そう!/
分散型スタイルと一極集中型スタイル
投資の世界では、資金を分散させてリスクヘッジをするのが基本ですが、FXではリスクを分散させて意識が散漫になるよりも、集中的に取引をして専門性を高めた方が効率的です。また、その専門性は経験と共に蓄積されていくので、過去の傾向と現在との違いなどを感じ取ることができるようになり、あなたのトレーダーとしての技量は高まるでしょう。
このように多くの経験が蓄積された相場の歴史から学ぶということは、相場の世界を生き抜く上で個人の試行錯誤で積み上げた経験よりもはるかに重要なのです。
※この記事は、FX攻略.com2020年1月号の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。