勉強途中で最初に光が見えた瞬間［ケッティー］

皆さまトレードの調子はいかがでしょうか？　さて、今回は私がトレードの勉強をしていった中で、最初に光が見えた瞬間の話をしたいと思います。これを読んでいるあなたは、すでにこの感触を覚えたことはありますでしょうか？

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勝てるではなく負けなくなる

多くのトレーダーさんがおっしゃっていますが、勉強をしている過程で、トレードで勝てるようになる手前に、負けなくなるという状態が先にやってきます。ここまで来たらまずは一段落です。

ここまで到達できる方も多いとはいえません。では、負けなくなるのに一番要になるのは何でしょうか？

それは『損切り』です。損切りをきっちりルール通りに執行できるかどうかで、大幅にパフォーマンスが変わります。

損切りというのは、受け入れなければならないものであることは、誰もが頭では理解しています。ところが、心で受け入れられないことが多々あります。

人間は嫌なことは後回しにする傾向があるため、損切りができずにズルズルと含み損を抱え、ポジションを塩漬けにする傾向にあるといわれています。
かく言う私もそうでした。そこからどのように脱出したか。

私が闇雲に実資金トレードをしたとき、最初に多少利益を出すことができました。そうすると調子に乗り出し、ロットをあげ大きくポジションを持つようになり、気が付けばかなり無理なポジション量でトレードをしていました。

そんな矢先に相場は大下落して、見る見るうちにプラスからマイナスに転じて、挙げ句の果てには逆指値を外し、どんどんマイナスが加速…。眠れない日が1週間続きました。

この時期はエントリー根拠も曖昧なうえに、損切り根拠も曖昧。長期足と短期足を絡めて見ることなど皆目見当も付かなかったですし、その場の雰囲気でただトレードをしておりました。

1週間の不眠生活の上、耐えられなくなって家族と訪れていたレンタルビデオ屋さんで泣く泣く損切りしたことを、今でも覚えています。

そこから脱出するために私が出した改善策は、曖昧な根拠でのトレードはやらないようにしようということでした。

そのために、明確なトレードルールを自分の中で決め、エントリーと同時に損切りが明確に見えるトレードルールを作り上げました。

トレードルールを確立したら、次に行うのはとことん特訓をすることです。どんなにすごい技を見いだしたとしても、知っているのと使えるのとでは大きな差があります。

そこで便利なソフトが、「フォレックステスター2」です。過去の値動きで実際にトレードしているように、複数時間足を同時に動かすことができ、売買の練習ができるソフトです。

そしてどれくらいのパフォーマンスが出るかも、自動で計算してくれる優れものです。お金はかかりますが、手っ取り早く鉄板トレードの練習ができます。

このソフトで私は一つのトレードルールに従って、しっかりと自分がそのルール通りにトレードできるようになるまで、みっちり練習を積み重ねました。

まず重きを置いたのは『損切り』です。損切りを躊躇なくできるように千本ノックさながらに練習しました。

そしてもう一つ。私がトレードをしていく上で大切にしているものの一つに『妄想力』があるのですが、損切り練習をする際にこの妄想力を働かせました。

『もしこれを200万通貨でトレードしていたら、いくらの損切りになるか？』これを常に意識します。

200万通貨でトレードしていたら損切り10pipsで20万円です。15pipsなら30万円です。OL時代の私のお給料が一瞬にして吹き飛ぶわけです。

ましてや、それくらいの損切りで済めば御の字で、もしも損切りが50pipsにもなれば100万円の損切りを一度にしなければなりません。

妄想しただけで吐き気を催します。そんな損切りをして、子どもに優しくなんてできないかもしれません。

100万通貨単位でのトレードなど当時は想像もつきませんでしたが、いずれはそれくらいのロットでトレードできるトレーダーになりたい！　それには、浅い損切り値で躊躇なく損切りができるようにならなければ、ロットをあげたトレードはできない…。この思いで損切り練習を行いました。

そして、エントリーと同時に決めた損切り値にきたら即損切りができるようになって以来、負けていたトレードから負けないトレードに変わり、もしかしたら、私勝てるようになるかもしれない！　と光が見えた瞬間が訪れました。

※この記事は、FX攻略.com2016年4月号を転載したものです

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