当企画は、投資家の眞壁憲治郎さんが募ったトレーダーの皆さんにFXで「わらしべ長者」を目指していただこうというもの。「労働者から資本家へ」をテーマに掲げ、参加者が知識と技量をしっかりと身につけながら、わずかな資金からでも大きく勝てるようになっていくことを目標としています。
「蛇口式」手法で勝率100%を達成
眞壁 第1回から第4回まではトレード技術に関しての解説、第5回より実際の運用状況を基にお伝えしています。同時にトレードバトル(以下、MKB杯)を開催しました。これは30万円以下の資金で運用をスタートし、3か月間の成績を競う企画です。30万円から積み上げていくというのも「労働者から資本家へ」がテーマになっています。
眞壁 前回から引き続いて、第3回MKB杯で優勝した豆乳さんをお呼びしています。総勢48名の中、一度も損失を出さずに連戦連勝したという手法を今回はお聞きしたいと思っています。どうぞよろしくお願いします。
豆乳 こんにちは、豆乳です。前回に少しだけお話しましたが、第3回MKB杯では全ステージを通して一度も損切りをすることなく、勝率100%を達成できました。一般に高勝率手法というと、ナンピンやマーチンゲールが思い浮かぶと思います。ただ、例えばロングでナンピンした場合であれば、当然高値側のポジションはマイナスで決済されやすくなりますが、今回のMKB杯では文字通り全勝、一つもマイナス決済のポジションはありませんでした。
眞壁 すごいことですね。私も手法にマーチンゲールの亜種を使用していますが、結構な含み損を抱えたりします。豆乳さんの場合、そもそも含み損を抱えないというお話でしたね!
豆乳 今回はそうですね。負けトレード自体がなかったので、マーチンゲールもやりようがありません。といっても、特別な手法を使って独自のエントリータイミングをつかんでいるのかというと、そのようなことは全くなく、いたって王道の押し目・戻り目のみを狙っています。図①の丸印のようなポイントですね。
眞壁 ありがとうございます。チャートの形としてはスタンダードな手法ですね。エリオット波動などで見るパターンです。
豆乳 そうですね。とはいえ、図で単純化すれば分かりやすいものの、実際に動くチャート上で波形を認識してこれらのエントリーポイントを見つけ出すのは、慣れと経験が必要だと思います。私も以前は何本も水平ラインを引き、フィボナッチリトレースメントとエクスパンション、エリオット波動理論を駆使して反発ポイントを算出していました。ところが、まるで作ったような話ですが、ファイナルステージが始まってすぐのころ、天の啓示か、突如独自の波形描画法をひらめき、反発ラインが勝手に浮かんで見えるようになりました(笑)。
眞壁 まさかのMKB杯の最中に完成したということですか(笑)。
豆乳 はい(笑)。それ以来、フィボナッチもエリオット波動理論も捨てました。ただ、それらが役に立たないといいたいのではなく、自分にとって、よりシンプルかつ再現性の高いテクニカル分析方法が偶然にも見つかったので、必要なくなったというだけのことです。もしかしたら、私以外にもこの波形を使っているトレーダーがいるのかもしれませんが、今のところ勝手に「蛇口式」と名づけて重宝しています。
眞壁 前回お話されていた手法ですね。
豆乳 もったいつけた呼び方をしていますが、考え方はいたってシンプルです。一般的なインジケーター、例えば移動平均線にしてもRSIにしても、それらは通常、終値を基準に算出します。また、ライントレードであれば水平ラインを終値で抜いたかどうかを重視するトレーダーが多いと思います。ですが、そもそも値動きの起点はどこなのか。また、トレンドの転換はどこから始まっているのか、という視点で考えると、終値はエネルギー運動の単なる終着点に過ぎず、その後の方向性を決める力は残っていないと考えています。
眞壁 なるほど。チャート形成の本質に迫るお話ですね!
豆乳 はい。そこで各ローソク足の起点、つまり、始値に着目してチャート上に波形を描き、水平ラインを引いてみます。すると、いろいろと面白いものが見えてくるはずです。
眞壁 そこから先は自分でやってみて、気づけるかどうかですね。どんな手法でも、あるいは他の業界や分野でも、まずは見つけ出すことが肝心なのだと思います。豆乳さんの「蛇口式」も豆乳さんだからこそ見つけられたのであり、今後も活用できるといえますね。
豆乳 まさに蛇口を見つけることだと思います。どの住まいにも台所や洗面所があるはずですが、そこで使う水の流れをコントロールするのは、排水口ではなく水が流れ出す蛇口ということです。
眞壁 蛇口があって、水の流れがあり、排水口から出ていくということですね。話は変わりますが、豆乳さんにとって今後の目標などありますか?
豆乳 トレードでいえば、まずはこの「蛇口式」をEA(自動売買)にすることです。チャート上での波形描画自体は既にインジケーター化しているので、あとはエントリーポイントの算出だけです。ですが、人の頭では一瞬で認識できることでもロジック化するのはなかなか難しく、完成までには時間がかかりそうです。
眞壁 分かります! 自動売買をやっているテクニカルトレーダーは多いですが、純粋にテクニカル分析で動いていくれるEAというのはなかなかないですし、特にチャートの形で判断するロジックは難しいですね。
豆乳 来年には第4回MKB杯が開催されるとのことなので、それまでに完成させて挑みたいと思います!
眞壁 ありがとうございます。楽しみにしていますね!
※この記事は、FX攻略.com2021年2月号の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。
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