手仕舞いの判断が遅れると命取りに
買ったところが天井で、売ってみたらそこが大底だった……。トレーダーなら誰しもこんな経験があるでしょう。私はいまだにこの繰り返しで、本気で誰かに見られているのではないかと、トレード中に後ろを振り返ったこともあるほどです(笑)。こんなトレードが続くと、自分には才能がないからとトレードを止めたくなることもしばしば。でも、本当に才能がないのでしょうか。
証券取引所に上場している上場投資信託(ETF)の中に、特定の株価インデックスに対して逆の値動きをする「インバース型ETF」があります。相場が急落する場面で話題になることが多いため、FXトレーダーの皆さんも耳にしたことがあるはずです。
今回のコロナショックでそのインバース型ETFを取引していたら、どんな結果になっていたのでしょうか。日経平均株価が急落に転じた2月25日にこのインバース型ETFを1万口買い、底をつけた3月19日に利確したとしましょう。計算してみると、たった1か月弱で728万円の利益を手にしていたことになります。すごいですよね! しかし、これはあくまでも高値で売って安値で利確できた場合の話です。
では、実際にこの期間で株トレーダーの方々はどのように取引していたのでしょうか。まず、3月12日、13日にかけて出来高が急増していることを考えると、さらに株価が下落することを期待して、この時期にインバース型ETFを購入した人が多いと推察できます。なんと、株価が下落し始めてから12営業日後、日経平均が4000円以上も下落してから、値下がりに備えた行動を起こしているのです。
また、底値をつけた19日あたりの出来高は比較的多いものの、購入したとみられるピークの出来高には程遠い水準でしかなく、その後の株価の切り返しのスピードが早かったことを考えると、逃げるタイミングを失って損失を抱えたトレーダーが多かったことが容易に想像できます。
慎重を期したからこそ、エントリーの判断が遅れてしまうことはこれからも多くあるでしょう。では、その後にどうすべきなのかといえば、答えは一つ。素早く手仕舞いするしかありません。この行動にトレーダーとしての真価が表れるのです。ま、こう書きながら、私自身に言い聞かせているのですが……(笑)。
※この記事は、FX攻略.com2020年9月号の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。
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