トレイダーズ証券の井口喜雄による【Dealer’sEYE】をお届けします。
日経平均はアベノミクス以降の高値をうかがう展開で、NYダウも史上最高値を更新するなど、日米の株価は堅調です。しかしドル円に方向感がなく、狭いレンジで推移するなどはっきりしません。このどんよりした展開の背景にはなにがあるのでしょうか。
上がらないドル円
先週の9月米雇用統計で平均時給は前年比2.9%上昇したほか、今週13日発表の消費者物価指数(CPI)も前回を上回る予想が出ておりインフレ指標は利上げを実施するに申し分ない数値です。12月の利上げ確率をみても現時点で90%を超えてきました。しかし、ドル円はなかなか上昇してきません。
カタルーニャの独立や北朝鮮リスクはあるものの、このモメンタムであれば114円を目指していてもおかしくはないと思っておりました。上値の重い原因は明確ではありませんが、次のFRB議長レースがはっきりしないとどちらにも動けないのかもしれません。今月にも決まるFRBの人事について細かく見ていきましょう。
米FRB次期議長レースは如何に
米国の中央銀行はワシントンD.Cにある連邦準備制度理事会(Federal Reserve Board)で通称FRBです。そのFRBの議長の任期が来年2月で切れるため、現在トランプ米大統領が候補者選びを進めており今月中にも次期議長が決定する見通しになっています。
FRBでは議長の権限のみで金融政策を決定することはできませんが、議長の考えに従う傾向にあるため、今後のマーケットを読む上ではとても重要なイベントになります。議長がタカ派であれば速いサイクルでの利上げとなり、ハト派の議長になれば緩やかな利上げが想定されます。株価に与える影響など様々な変動要因がありますが、シンプルに考えると「タカ派=ドル高」「ハト派=ドル安」となります。
現在有力候補に挙がっているのはイエレンFRB議長、パウエルFRB理事、ウォーシュ元FRB理事の3人にしぼられてきました。
イエレンFRB議長
トランプ大統領は、米大統領の選挙期間中に公然とイエレン議長について批判をしていましたが、今ではFRB議長としての手腕も高く評価している発言もしています。また、米景気も上向きであり、安定した金融政策を継続できると考えられており、ここにきて再任案が急浮上してきました。個人的にはアメリカにとって一番いい選択ではないかとも思います。
しかし、オバマ前大統領の置き土産というイメージを持たれかねないうえ、高齢という年齢的なデメリットもあり、厳しい部分もあります。
パウエルFRB理事
現在本命と噂されるパウエルFRB理事です。パウエルFRB理事はイエレンFRB議長の考えに近く、FRB議長の任期が4年と長いことから高齢のイエレンFRB議長(71歳)よりもパウエルFRB理事を据えることが考えられます。
当たり障りのない人選で、イエレン氏と交代しつつも政策の継続性を保てるほか、現FRB理事の中で唯一の共和党員であり、超党派の支持が得られることもメリットです。
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ウォーシュ元FRB理事
最後にウォーシュ元FRB理事です。FRB理事のとき世界金融危機が発生しインフレを懸念して量的緩和(QE)を巡ってFRB理事を辞めた過去があります。タカ派です。彼の強みはウォール街で知名度が高いこと。さらに妻のジェーン・ローダー・ウォーシュ氏は化粧品界の大物ロン・ローダー氏の娘でトランプ氏の旧友であることからトランプ氏に近い人物を据えて、自身の考えを政策に反映させやすい状況を作ることが考えらます。しかし、自らを「低金利人間」と言っているトランプ大統領があまりタカ派的な人を選ぶイメージがやはりできません。実際、1週間前まで本命だったウォーシュ氏は現在2番手に追いやられています。
イエレン氏とパウエル氏が一歩リードか
整理してみると現在の金融政策が維持され、マーケットに好感されることを考えれば、ハト派のイエレン氏とパウエル氏が一歩リードと言えそうです。先ほどドル円の上値が重いといいましたが、このハト派人事をある程度織り込んでいるのかもしれません。となれば「イエレン氏orパウエル氏」が選ばれても下押しリスクは限定される可能性もあります。一方、ウォーシュ氏が選ばれてもポジティブサプライズになり、ドル上昇のきかっけになるかもしれません。
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