FX攻略.com ズバリ!今週の為替相場動向 2018年2月19日号
先週のドル円相場
先週のドル円相場は、米国のインフレ懸念を材料にドル売りが進行し、昨年の安値107.30円を割り込むと、一時105.55円と2016年11月以来の安値をつけた。先週の当コラムでは「昨年9月の安値107.30円を割り込み下げを加速させる可能性も出てくるだろう」と予想したが、まさにそのような展開となった。
先週発表された米国1月の消費者物価指数と生産者物価指数はそれぞれ+2.1%、+2.7%(前年比)と市場予想を大きく上回った。インフレ懸念を背景に、金利先物市場は来月のFOMCでの利上げをすでに8割以上織り込んだ。政策金利動向を反映する米国2年債利回りは2.2%台と10年ぶりの高水準、米国10年債利回りは2.9%台と4年ぶりの高値をつけた。トランプ政権が財政赤字を大幅に悪化させるとの見方も利回り上昇につながっている。
米国金利とドル円相場の相関関係に変化
従来、少なくとも昨年までは、米国金利とドル円相場には正の相関関係があった。すなわち、米国景気や物価指標が強く、金利が上昇すると、ドル円はほぼ間違いなく買われていた。しかし今年に入ってその相関は明らかに失われている。金利が急ピッチで上昇しているにもかかわらず、ドル円はむしろ下落基調が明確になっているのだ。
昨年まで流行していた「インフレのないゴルディロックス経済の中で、緩やかな金利上昇と株高が共存できる」との楽観的な前提が崩れ、それまで有効だった、「ドル円は米国金利の動向に従う」という「ゲームのルール」が無効になった可能性が高いのだ。
為替相場は無秩序に動くことはなく、常に一定のルールに基づいて動いている。われわれは早急に新たなゲームのルールを見つけなければならない。新たなゲームのルールはどういったものになるのかはわからない。米国のインフレ懸念がドルの実質金利を引き下げ、長期的にドルの価値を目減りさせるというロジックが今後流行するのだとすれば、ドルの名目金利だけ見ていても意味がない。市場が米国の財政赤字を問題視するならば、米国債利回りの上昇(米国債価格の下落)はドルにとってむしろ悪材料となることもありうる。あるいは新しいゲームのルールは全く別の事象に着目したものかもしれない。
ゲームのルールが変わっているかもしれないのに従前のルールに固執していては致命傷になりかねない。米国の利上げに伴ってドル円も上昇すると見込んでいた向きは、一度ポジションを解消し、相場観を再構築する必要があるだろう。
2016年の安値99円が視野に
筆者は昨年12月25日付の当コラムで、「3年にわたる巨大な三角形もそろそろ完成に近い。来年は三角保合いをどちらかに抜け出し、大きなトレンドが出る年になるのではないだろうか」と述べたが、下のチャートに示した通り、相場は三角保合いを下に抜け出したようだ。今後はゲームのルール変更によるポジションの巻き戻しで2016年の安値99円を視野に入れる展開を予想する。
ドル円週足 出所:NetDania
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