楽天MT4新規口座開設
FX力を鍛える有名人コラム

米利下げは織り込み済み 注目は日欧の出方[雨夜恒一郎]

FX攻略.com ズバリ!今週の為替相場動向 2019年9月9日号

先週のドル円相場

先週のドル円相場は、105円台を値固めし1か月ぶりに107円台へ上昇。香港が逃亡犯条例改正案を正式に撤回すると発表したことや、英議会が合意なきEU離脱を阻止する離脱延期法案を可決したこと、また米中貿易協議が10月に再開されることとなったことから、リスク選好型の円売りが活発化した。

リスクオフからリスクオンへ

日経平均は1か月ぶりに2万1千円台を回復し、NYダウも26800ドル台と先月の急落を帳消しにした。この夏、市場を覆っていたいくつもの不透明感が後退し、リスクを取る動きが再開しつつある。8月上旬には25ポイントまで上昇していた恐怖指数(VIX)は15ポイント割れまで下落し、平時の水準となった。

IMM通貨先物の取り組み(9月3日時点で27,682枚の円ロング)を見る限り、投機筋のポジションはまだ円買いに傾いているようだ。市場のセンチメントがリスクオフからリスクオンに転回しつつあるとすると、円ロングの解消、すなわちドル買い・円売りの余地は小さくないことになる。

FOMCは25bp利下げへ

先週発表された米ISM景況指数は、製造業が49.1と予想の51.3を下回り、2016年1月以来の低水準となったが、非製造業の方は逆に56.4と予想の54.0を大幅に上回った。雇用統計は、非農業部門雇用者数が+13万人と予想の+16万人を下回ったものの、失業率が3.7%と過去最低水準で推移する中で雇用の伸びが鈍化するのは致し方ない。むしろ平均時給が前年比+3.2%と予想以上のペースで上昇していることから、全体的にはそう弱くない結果といえる。これらの最新情報から景気後退の兆候は見いだせず、来週のFOMCでの50bp利下げは正当化されないだろう。

パウエルFRB議長は「米経済は非常に良好。景気後退を予想していない」との見解を示す一方、「経済を支援するために適切に行動する」と述べており、予防的利下げ、つまり25bpの利下げを行う意向と受け取れる。25bpの利下げは市場で9割以上織り込まれておりコンセンサスである。利下げ幅が実際25bpとなれば、市場の反応は材料出尽くし、つまりドル買いとなる公算が大きい。

日欧も追加緩和へ

今週木曜日のECB定例理事会においては0.1~0.2%の利下げが予想されており、フォワードガイダンスの強化や資産買い入れ再開の可能性も浮上している。日銀も来週金融政策決定会合を開くが、黒田日銀総裁は先週日経新聞のインタビューで「マイナス金利の深掘りを選択肢とする」と発言している。

米国だけでなく日欧もほぼ同時に金融緩和に動くのであれば、ドル売り圧力は当然軽減されるし、むしろ日欧の金融緩和のほうが、市場に十分織り込まれていない分インパクトが大きくなる可能性もある。今週から来週にかけては、米国利下げの「材料出尽くし」によるドル買いに加えて、日欧の追加緩和観測がユーロ売り・円売りを通じてドルを相対的に押し上げるシナリオもありうる。

\GogoJungleで売れ筋投資商品を探そう!/

結論:ドル強気

チャートの形状は、105円と「幻の104円台」でWボトムとなっており、8月13日高値の106.98円を抜いたことで大底をつけた可能性が高い。一目均衡表では、遅行スパンと基準線・転換線が好転しており、日足が先行スパンの上限107.70円近辺を上抜けできれば「三役好転」の買いシグナルとなる。今週もドル強気スタンスを維持したい。

一目均衡表日足 出所:NetDania

ABOUT ME
FX攻略.com編集部
日本で唯一の月刊FX情報誌『月刊FX攻略.com』を2008年から10年以上発行してきた編集部です。
トレイダーズ証券 みんなのFX
あなたに最適なFX会社・取引口座を見つけよう!!
【FX会社比較】10年以上FX専門誌を発行してきたFX攻略.com編集部が調査しました

「これからFXを始めよう」と思ったとき、意外と悩んでしまうのがFX会社、取引口座選びではないでしょうか? でも大丈夫。ご安心ください。先輩トレーダー達も最初は初心者。みんなが同じ悩みを通ってきているんです。

10年以上にわたってFX月刊誌を出版してきた老舗FXメディア「FX攻略.com」編集部が、FX用語を知らない人でもわかるようにFX会社、取引口座のポイントを解説しました!

取り上げているFX会社は、金融商品取引業の登録をしている国内FX業者です。口座開設は基本的に無料ですので、まずは気になったところで2〜3つ口座開設してみて、実際に比べてみてはいかがでしょうか

\FX会社によって違うところをチェック/

スプレッドFX取引における取引コスト。狭いほうが望ましい。
約定力狙った価格で注文が通りやすいかどうか。
スワップポイント高水準かどうか。高金利通貨の取り扱いの数。
取引単位少額取引ができるかどうか。運用資金が少ないなら要チェック。
取引ツール提供されるPC・スマホ取引ツールの使いやすさ。MT4ができるかどうか。オリジナルの分析ツールの有無。
シストレ・自動売買裁量取引とは別に自動売買のサービスがあるかどうか。
サポート体制サポート内容や対応可能時間の違いをチェック。
教育コンテンツ配信されるマーケット情報や投資家向けコンテンツの有無。
キャンペーン新規口座開設時や口座利用者向け各種キャンペーンの内容。

FX会社を比較・検討
したい方はこちら >>
FX会社を一社ごとに
見たい方はこちら >>

あわせて読みたい