FX攻略.com ズバリ!今週の為替相場動向 2020年9月21日号
先週のドル円相場は
FOMCを控えて米国金利先安観が広がったことから、ドル円はじり安の展開となり、105円台を割り込んだ。
FOMCは予想通り政策金利を据え置き、声明に「期間平均で2%を達成するため、2%を超えるインフレを容認する」新方針を盛り込んだ。これを受けてドル円はさらに下げ足を速め、一時104.27円と7月の安値104.19円に肉薄。またクロス円でも円高が進み、ユーロ円は123.44円と7月30日以来の安値をつけた。
先週の当コラムでは、米国金利の低下がドルにとって売り圧力となるとともに、株高・リスクオンを通じて円売りにもつながるため、ドル円に関しては中立スタンスとしたが、結果は円の全面高となった。
ドットプロットチャート
今回公表されたFOMCメンバーの金利見通し、通称「ドットプロットチャート」は、このようになった。
ドットプロットチャート 出所:FOMC付属資料
2022年末までは、前回と同様、ほぼ全員がゼロ金利見通しを示した。今回から新たに加わった2023年末に関しても、メンバー17人中13人がゼロ金利の継続が適切との見通しを示した。つまりFF金利の誘導目標は向こう3年以上ゼロに据え置かれる公算が大きくなった。
FRBがインフレ指標として重視するPCEコアデフレーターは、直近(7月)で+1.3%にとどまる。また2008年のリーマンショック以降、2%を超えたのはわずか2回しかない。
米コアPCEデフレータ(前年比)
FRBは「インフレ率が2%に上昇して当面の間2%をやや超えるような軌道に乗るまでFF金利の目標誘導レンジを維持する」というフォワードガイダンスを示しているが、それがいかに高いハードルであるかお分かりいただけるだろう。
2023年末までゼロ金利予想というのは決してオーバーな話ではない。そしてここまで明確なハト派スタンスを示している中銀はFRB以外にない。
ドルが売られやすい局面続く
向こう3年以上もゼロ金利が続く見通しのドルを積極的に買うシナリオは描きづらく、ドルは今後も全体として低迷が続くと予想せざるを得ない。
ドルインデックスは92ポイント割れ、ユーロドルは1.20ドル超え、豪ドルは0.74ドル超えを再び試す展開になりそうだ。特にユーロドルは、ECBが為替相場をターゲットにしないと言明したことも買い安心につながる。
ドル円に関しても、先々週までのもみ合いのレンジ105-107円を下にブレイクしたことで、当面は下値を拡大する展開が考えられる。
米国株式市場がいまだ不安定な状態であること、日本の新政権の為替スタンスがまだ明確でないこと、また今日・明日が日本の祝日で投機的な仕掛けが入りやすいことから、今週は104円台割れも想定しておく必要がありそうだ。
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