二つの重荷を抱えたユーロ!1.20ドル割れは不可避の情勢
先週の当コラムで述べた通り、ギリシャの大統領選出投票では、ディマス候補が必要な賛成票を集められず、解散総選挙に突入することとなった。これを受けてユーロは大幅安となり、年明けの2日には1.2001ドルと大台割れ寸前まで売り込まれた。ユーロ円は、ドル円の上昇にサポートされ下げ渋っていたが、金曜日には144.13円と昨年11月以来の安値へ下落した。
総選挙は1月25日に行われるが、世論調査では反緊縮財政を掲げる急進左派連合(SYRIZA)の支持率が与党を数ポイント上回っており、政権交代となる可能性が小さくない。ギリシャ10年債利回りは9.8%と約1年ぶりの水準となり、3年物の利回りは12%を突破した。クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)市場でも、5年物CDSスプレッドが1200bpを上回るなど、債務危機の再燃を織り込み始めている。少なくとも総選挙が終わるまで、ユーロ圏は緊張を強いられることになるだろう。
一方ドイツやオランダなど高格付け国では、ギリシャ、イタリア、スペインなど低格付け国から投資マネーが流入し、国債利回りは過去最低を更新中。ドイツでは5年物まで利回りがマイナスとなる異常事態となっている。10年債利回りも初めて0.5%を割り込んだ。
さらにドラギECB総裁は2日付の独紙のインタビューで「物価安定の責務を果たせないリスクが半年前より高まっている。必要なら今年初めに行動する用意がある」と述べ、1月22日の理事会での追加緩和を示唆した。追加策は国債購入を柱とする量的緩和となる可能性が高い。ドイツなど高格付け国の国債利回りはさらに低下する可能性が高く、ユーロの投資妙味は一段と低下することになるだろう。
ギリシャの債務危機再燃リスクと、高格付け国の国債利回り低下という二つの重荷を抱え、ユーロは長期的な下落トレンドが続く可能性が高い。今週ユーロドルは節目の1.20ドルを割り込むことは不可避の情勢で、2010年の安値である1.1875ドルを試す展開も十分考えられる。ユーロ円も下値警戒スタンスで臨むべきだろう。
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