では、まず各国共通指標の一つ目として、PPI(生産者物価指数)を取り上げていきたいと思います。
PPI(生産者物価指数)とは?
これは、製造業者の商品・サービスの販売価格を測る物価指標で、毎月発表されます。表記の仕方として、卸売物価指数と表記することもあります。
次回説明するCPI(消費者物価指数)とともに、各国金融当局が注目している経済指標となります。
簡単に言えば、物価指数を生産者、つまり売り手側から算出したものとなります。CPIは、逆に買い手側から物価指数を算出したものです。
また、このPPIには、コア指数というものがあり、こちらの方がより注目されます。
コア指数とは、広範な項目をいっしょくたにした総合指数から、食料やエネルギーを除いた指数のことです。
なぜこれらを除くかというと、需要や季節で価格変動が激しく、これらに大きくひっぱられてしまうからです。ですので、この食料・エネルギー関連を除いたコア指数のほうが、より正確に物価動向を把握できるということになります。
PPI(生産者物価指数)との向き合い方
さて、ではどのようこの経済指標と向き合っていくのか。
PPIは、ご承知の通り物価指数の一つなので、インフレなのかデフレなのかを測る指標となります。
ですので、指数が上昇していれば、インフレ。逆に指数が下落していれば、デフレに傾いているということになります。
勿論、このPPIだけがインフレかデフレかを判断する指標ではないので、あくまで参考の一つとしてとらえておいてください。
PPI(生産者物価指数)をFXに活かす方法とは?
では、このPPIからFXのロングショートに活かすにはどうすればいいか。
インフレになれば通貨安、デフレになれば通貨高、という一般論は確かにあります。まぁ、これはイメージも付きやすいでしょう。
ですが、これは鶏が先が卵が先か、いわゆるジョージソロスの再帰理論的な話で、「通貨安だからインフレになって、だから通貨安になって…」というような感じで一概に言えるものでもありません。
つまり、例えばコンセンサスより上に結果が出れば、常にその通貨は売られるのかというと、勿論そういうわけではないということです。
はっきり言うと、今後全ての経済指標においてそうですが、経済指標が上に出れば通貨高(安)みたいな法則は、まったく当てはまりませんし、覚えてもほぼ無駄といえるでしょう。では、どのように考えていくべきなのか。
それは、“金利動向”or“現在市場で注目されている事象”にどのような影響を与えるのかに立ち返って考えてみることです。
たとえば、Fedは、今でも米国のインフレ率をとても気にしている描写がFOMCの声明文や議事録から伺えます。
そうなると、PPIやCPIにも、おのずと注目することになるわけです。そして、どのような数値がでれば利上げペースに影響がでるのか、と想像していくことができることになります。
例えば、今Fedではインフレ率が目標の2%を下回り続けていることに対してよく言及されていますが、今ですとインフレ率が過度に下がるような指標が出た場合は、もしかすると金利の引き上げにより慎重になることが見込まれ、ドル安に傾く可能性もあります。
ただ、その時の米ドル/円の水準がかなり下であれば、すでに織り込み済みで、セルザファクトで上がる可能性もあるわけです。
このように、マーケットは生もの。常に“こうなったらこう”という法則はありません。法則がないのが唯一の法則といえるでしょう。
ですので、自分で調べたシナリオに対して、その指標の結果がどのような影響を及ぼすのかという観点で、見ていくようにしてください。
では、次回はもう一つの物価指数、CPI(消費者物価指数)についてお話ししていきます。
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