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EAガチ勢も一目置くエース分析官! 最強ブロガーEAあざらし4000文字インタビュー「市販EAでも質の高いものが多くあることを知ってもらいたいです」

EAガチ勢も一目置くエース分析官! 最強ブロガーEAあざらし4000文字インタビュー

●聞き手:蛯沢路彦(編集部)

歴は浅いものの研究密度は濃厚

蛯沢 EAあざらしさんから見て、2018年相場と、2019年相場はいかがでしたか?

EAあざらし(以下、あざらし) 私は2018年2月からEAの運用を始めたばかりでしたので、他のベテランの方ほど去年の相場を把握できていたとは言い難いんですが、一般的に、EAにとってかなり状況が良かったと言われていますよね。ゴゴジャンで売れているEAを揃えれば、かなり勝てたという印象が強いです。

蛯沢 ツイッターをはじめとするSNS、ネット上でも、同じ意見が多く見られました。

あざらし それに対して2019年は、1月のフラッシュクラッシュから始まりましたよね。私は年末年始にEAの稼働を止めていたので、クラッシュを回避できました。ただ、直撃した人は被害が大きかったでしょうし、このときの被害によってEA運用を止めてしまう人もいたようです。それから、年初はとにかくドル円のEAが振るわなくなってしまい、ボラティリティが小さくなったことが主な理由として挙げられていました。ですが、2019年前半に関しては、確かにドル円のEAの調子が悪いものの、他のクロス円やユーロドルのEAはかなり稼げる相場だったと思います。

蛯沢 ドル円以外は、調子が良かったんですか。

あざらし そうですね。ただ、7月、8月に相場が変わってしまい、好調だったEAもかなりやられているという印象で、それらを総合して2019年はEAにとって苦しい年になってしまったのかなと思います。

蛯沢 2019年の、EAあざらしさんの成績はいかがですか?

あざらし 自作EAで運用もしているんですが、それは別として考えて、市販されているEAだけの構成では、上半期はドル円の不調がありながらも、ユーロドル系が好調で、昨年程ではないにせよプラス推移していました。7月、8月に成績を落としたんですが、9月以降はまたテクニカルが効きやすい相場が続いていて、絶好調という感じです。ちなみに、3月に「EAを厳選してポートフォリオを組むならこれ!」というブログの記事を公開していまして、それを参考に運用した人は、良い成績が出せたんじゃないかと思います。

蛯沢 ぜひその記事を参考にしてみますね。

あざらし流のEA選別方法

蛯沢 ところで、そのお勧めポートフォリオは、今後変わっていくものですか?

あざらし そうですね、変わる可能性は十分にあります。現時点でロジックが微妙かなと思っているEAが、入れ替えの対象です。

蛯沢 ポートフォリオを組んだり、入れ替えたりするにあたって、ポイントは何でしょうか?

あざらし バックテストの成績が良すぎるEAはカーブフィッティング(過剰最適化)の可能性がありますから、注意が必要です。あとは、プロフィットファクター(PF)などの主立った要素から、優秀なものを選んで構成すると思うんですが、どんなポートフォリオであってもフォワードテストでそれなりのドローダウンが重なってしまうときがあります。問題は、そうしたドローダウンに直面したときで、おそらく普通の人は耐えられないと思うんです。でも私は、検証を積み重ねて、これなら大丈夫だという自信を得てから運用するので、メンタルが揺さぶられることもありません。つまり、しっかりとEAを検証してポートフォリオを組むことが重要だと思います。確証とまでは言いませんが、自信があってこそ、長期的にEA運用ができると思います。

蛯沢 検証は、どのようにしていますか?

あざらし 「QuantAnalyzer」(QA)で検証したり、トレードする時間帯、ロングとショートの偏り、平均獲得pipsを見て……といろいろやったりしています。

蛯沢 時間帯やロング・ショートの偏りを見るというのは、どういうことでしょう?

あざらし 既存の優秀なEAに、特定の時間帯だけロングオンリー、ショートオンリーで取引するというものがあることからも、「ある通貨ペアでは、特定の時間帯に偏りが生まれる」と考えています。例えば、日本時間夕方はユーロが弱い…とかですね。ユーロドルやポンドドルは、時間帯によって偏る傾向がありますから、そのあたりをQAでチェックしています。

蛯沢 では、良いEAと、悪いEAを見分けるには、どこに注目すべきでしょうか?

あざらし まずは単純に、取引回数を見ると良いと思います。取引回数が少ないというのは、ロジックに問題があるかもしれません。例えば、24時間トレードするタイプのEAが年間250回トレードしたというのと、朝スキャタイプが年間100回トレードしたというのでは、後者の方が断然良いです。なぜならば、24時間というチャンスがある中で年間250回しかトレードをしないというのは、ロジックに優位性や説得力がないと思うからです。

蛯沢 そのような観点でもチェックしているんですね。相当な検証をされているということで、テイクプロフィット(TP)やストップロス(SL)も研究なさっているかと思います。実際に運用する際には、それらのパラメーターを変更していますか?

あざらし ブログ記事のために変更しています。デフォルトよりも、変更した方が読者に喜んでもらえるようなんですよ。それに、開発者によっては、EAの成績の最大化よりも、販売の最大化を目標にする人もいるように見受けられます。要するに、勝率やPFの見栄えを良くした方が、ユーザーが買ってくれる傾向があるようなんです。売るためのEA、売れるための設定というのがあるので、それを見抜けるかどうかがポイントになると思います。

蛯沢 なるほど。デフォルトのパラメーターが、必ずしも最高のパフォーマンスを発揮するものだとは言い切れないわけですね。では、EAはどうしても良い面が宣伝されます。弱点を見抜くにはどうすれば良いですか?

あざらし その目利きには、経験が重要になるとは思うんですが、簡単にできることとして、開発者の過去の作品をチェックすると良いでしょうね。これまでにどんなEAを開発して、それがどんなフォワード成績になっているのか。良いものが多いのか、悪いものが多いのか、それだけの情報からでも、その開発者のEAの傾向がつかめると思います。それよりも、もっと踏み込むならば、QAで研究することですね。

特定の時間帯の優位性で稼ぐ!

蛯沢 先ほどお話に上がった、自作EAの調子はいかがでしょうか?

あざらし 調子は良いですよ。ただ、自作EAで勝っているということを、強調しないようにしています。私が発信する情報を読んでくれる人は、市販EAがどんな成績で推移しているかに興味があるのであって、私の自作EAについてではないと思うからです。私自身としても、市販EAでも質の高いものが多くあることを知ってもらいたくて、ブログを運営しています。

蛯沢 自作EAのアイデアは、どうやって生まれてくるものですか?

あざらし FXって、エントリーしたら上に行くか、下に行くかです。そこで仮にTPを100、SLを100と設定して、通貨ペアや時間帯を絞り込んで、統計的に勝てるポイントを探していきます。そうした作業でエントリーが決まったら、次に利大損小になる決済ロジックを作る……という流れですね。

蛯沢 一般的なEA開発とは、構築のアプローチが違いますね。つまり、最初に何かしらの手法やロジックがあって、それをEAで表現する……という流れではないのが特徴だと思います。ちなみに、統計的に勝てるポイントを探すことから始めるということは、24時間対応のロジックではなく、朝スキャのような時間帯限定型ですね。

あざらし そうですね。例えば、日本時間の12時~13時の1時間と、夕方16時~17時までの1時間って、明らかに値動きの性質や、そこから見いだせる優位性が違うんですよ。ユーロドルだったらショートオンリーで入った方が良いとか。なので、無理に24時間同じロジックで作ることはせず、時間帯に応じたロジックを考えています。

 今ある優秀なEAも、時間帯で区切れば、もっと成績が良くなるものもあると思います。どうしてもみんな24時間スキャルで勝率を高めに……となりがちなんですが、時間帯によって優位性があるのだから、それを利用しない手はないと思うんです。もし24時間対応のEAを作るとしたら、時間帯ごとの優位性を狙うロジックを、つなぎ合わせるのが理想です。

蛯沢 なるほど、つなぎ合わせれば24時間対応のEAになりますね。

あざらし そんなEAの研究を、今まさにしているところです。

蛯沢 それが完成すれば、すごそうですね。とても勉強になりました。本日はどうもありがとうございました。

※この記事は、FX攻略.com2020年2月号の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。

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