裁量判断が成功のポイント
編集部 山中さんの新著『着実運用で4年で10倍! ボリンジャーバンド×自動売買FX』はどういったことを学べる本なのでしょうか?
山中康司(以下、山中) 一言でいうと、リピート系運用をこれから始める方向けの入門書です。リピート系運用とは、一定の範囲に新規建てから利食いまでがワンセットになったイフダン注文を敷き詰め、その範囲内の値動きから利益確定を狙うやり方のことです。このイフダン注文は利食いまでが完了したら再設置されるため、範囲内で行ったり来たりすれば、それだけ利益が出ます。
編集部 いくつかのFX会社からいろいろなリピート系運用が登場していますよね。
山中 この本ではFXブロードネットの「トラッキングトレード」の運用について解説しています。通貨ペア、売りか買いか、想定変動幅、投じる資産額を決めるだけで始められるので、リピート系の中でも初期設定は簡単な部類でしょう。しかも、トラッキングトレードは相場の変動に合わせて設定した「想定変動幅」が移動するという機能も兼ね備えています。したがって、売り買いの方向さえ間違えなければ利食いのチャンスを逃さないという特徴があります。
編集部 FX初心者向けなんですね。
山中 リピート系運用は売買は全自動ですが、「買うか、売るか」「いつから始めるか」「いつ終わるか」という裁量判断は必要で、ここがしっかりしていれば利益を残せます。逆にここを間違えると、高い確率で損失になるでしょう。
週足の判断で時間がなくてもOK
編集部 トラッキングトレードにおいて、どうやって裁量判断すれば良いのでしょうか?
山中 この本では、期間20のボリンジャーバンドを判断の基準とします。
編集部 メジャーなテクニカル指標の、メジャーなパラメーターを用いるわけですね。
山中 そうです。ボリンジャーバンドを考案したジョン・ボリンジャー氏とは親しいのですが、彼は期間20のパラメーターで分析することを推奨しています。
編集部 ボリンジャーバンドを表示する時間足はどれになりますか?
山中 週足です。2週続けて終値がボリンジャーバンドのミドルラインより上にあれば買い、下にあれば売りでトラッキングトレードを始めます。そして、買い戦略の場合は2週続けて終値がボリンジャーバンドのミドルラインを下抜ければいったん終了し、売り戦略の場合はその逆に2週続けてミドルラインを上抜ければ終了します。
編集部 非常にシンプルなんですね。
山中 はい。ひと目見て、買いか売りかが分かります。FXで誰もが悩むのは、買うか売るかの部分ですが、ここが一目瞭然なので、FXの経験が浅い方でもすぐにできると思います。
また終値ベースで判断すれば良いので、1週間の相場が終わって週足が確定している、土日に設定の作業をすればOK。相場に張り付いて、リアルタイムの判断を求められることはありません。
編集部 時間のない方でも大丈夫なんですね。
積極的な利益拡大の方法
編集部 裁量トレードでも使える手法はありますか?
山中 ボリンジャーバンドのBandWidthを使います。上下のバンドの幅は、トレンドの勢いが出るほど広がり、勢いが衰えるほど狭くなります。幅が最大になったところを「ボージ」といい、これがトレンド転換のサインになりますので、リピート系の場合は運用をストップすることで収益性アップも狙えます。そして、このサインは裁量トレードでも有効です。
編集部 トレンドの勢いがあるうちは運用を続け、落ち着いたところで運用を止めるわけですね。
山中 そうなります。ただ、これは最も基本的な考え方です。ボリンジャーバンドには、非常に多くの活用法があるため、幅広い分析や判断が可能です。この辺りは本の中でたくさん解説していますので、ぜひ読んでいただきたいです。
編集部 最後に、これからトラッキングトレードを始める方へのメッセージをお願いいたします。
山中 裁量トレード、その次にEA運用とうまくいかず、リピート系運用にたどり着く方も多いと聞いています。リピート系運用は、売買がフルオートなのはEAと同じですが、ある程度の裁量判断を求められるのはこれまで解説してきた通りです。ボリンジャーバンドを上手に活用すれば、シンプルかつ客観的にこの判断ができると思います。
また、トレードというものは、入口以上に出口が難しいといわれています。裁量トレードもリピート系も、自分なりの判断基準を持たなければいけません。この出口の判断が的確なら、安定的に資産運用を続けることができるでしょう。この本ではそのための考え方について、たっぷりスペースを割いて解説しています。
リピート系運用は、裁量トレードやEA運用とは違う取引のやり方になりますので、新境地を切り開くべくチャレンジしてみてください。各通貨ペアの運用シミュレーション結果も載せているので、稼げるイメージがつかめると思います。
ボリンジャーバンド活用法を一部紹介
ミドルラインで流れの発生を察知
週足の終値がミドルラインより上に2週間続けてあれば、3週目が始まると同時にトラッキングトレードの買いを仕掛けます。売りの場合も、考え方は全く同じです。
ボージからの縮小でトレンド終焉と判断
ボリンジャーバンドの幅が広がるほどトレンドの勢いが強く、狭くなるとトレンドが下り坂です。BandWidthというインジケーターで幅の頂点であるボージを見極めます。
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◆著者:山中康司
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\FX会社によって違うところをチェック/
スプレッド | FX取引における取引コスト。狭いほうが望ましい。 |
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約定力 | 狙った価格で注文が通りやすいかどうか。 |
スワップポイント | 高水準かどうか。高金利通貨の取り扱いの数。 |
取引単位 | 少額取引ができるかどうか。運用資金が少ないなら要チェック。 |
取引ツール | 提供されるPC・スマホ取引ツールの使いやすさ。MT4ができるかどうか。オリジナルの分析ツールの有無。 |
シストレ・自動売買 | 裁量取引とは別に自動売買のサービスがあるかどうか。 |
サポート体制 | サポート内容や対応可能時間の違いをチェック。 |
教育コンテンツ | 配信されるマーケット情報や投資家向けコンテンツの有無。 |
キャンペーン | 新規口座開設時や口座利用者向け各種キャンペーンの内容。 |