利益が大きく取れるトレンド相場への関心が高い人は多いですが、トレンドのない場面には興味を示さない人もいるのではないでしょうか? トレンドで利益を丸ごと取るためには、トレンドが発生していない中間波動といわれる局面を制する必要があります。ここでは、そんな中間波動の攻略方法を神藤将男さんに教えていただきます。
サイクルのおさらい
皆さんこんにちは。前回は「サイクルの連続」について解説しました。トレンドは明確な転換のサインが出るまでは継続する傾向があるという、「ダウ理論」のお話もしました。強気のサイクルになると、次のサイクルも強気になりやすいとか、弱気のサイクルになれば、次のサイクルも弱気になりやすいという内容でした。
では今回は、その強気のサイクルと弱気のサイクルを合わせて、もっと大きな観点からサイクルを分析できるように解説していきますので、楽しみにしてください。
サイクルには、強気のサイクルと、弱気のサイクルがありました。そして、強気のサイクルは安値が右肩上がりとなり、弱気のサイクルは安値が右肩下がりとなります。
それぞれのサイクルを確認し、その出てきたサイクルが強気であれば、強気が連続する傾向があります。弱気であれば、弱気が連続する傾向があります。その連続するサイクルに変化が起きるところが、チャートにおいてもポイントになります。
サイクルの複合
今回は、このサイクルをもう少し大きな視点から見ていきます。まずは、日足チャートでサイクルを分析してみましょう。
最初に、強気のサイクルが出現しました。その一つのサイクルが仮に1か月の期間のサイクルとします。そして、その強気のサイクルが三つ連続しました。これは3か月かけて強気のサイクルが三つ続いたということになります。その後、弱気のサイクルが出現し、その弱気のサイクルが二つ続きました。
この強気のサイクル三つと、弱気のサイクル二つを合わせて、大きなサイクルとして分析していきます。つまり、最初の三つの強気のサイクルを一つの上昇の動きとして考えます。次に二つの弱気のサイクルを一つの下降の動きとして考えます。そうすれば、5か月間をかけて一つの大きなサイクルとして見ることができます。
チャートはフラクタル
ここで、大事なことをお話します。チャートは「フラクタル構造」であるということです。フラクタルとは、一部分を見ても全体を見ても、相似形であるということです。
具体的にいうと、どの時間軸であっても、同じようなチャートが描かれるということです。
つまり、日足の一つのサイクルを1時間足で見ると、もう少し細かなサイクルが内包されています。さらに、1時間足の一つのサイクルを5分足で見ると、もっと細かなサイクルが内包されているということです。
仮に、日足で強気のサイクルが三つ連続し、その後弱気のサイクルが二つ続いたサイクルがあったとします。これを週足で見た場合は、それが一つのサイクルになっているということです。
複合の強気と複合の弱気
このフラクタル構造を理解した上で、サイクルの複合の話に戻ります。強気のサイクルと弱気のサイクルがいくつか続いてできた、一回り大きなサイクルを理解することで、より大きな期間の分析もできるようになります。
どういうことかというと、先ほどの例で見る場合、日足で強気のサイクルが出たから、次も強気の可能性が高いと予測ができ、そこに弱気のサイクルが来れば、変化の予兆となり、次も弱気になりやすいことが予測できました。
そして、さらに大きなサイクルが強気なのか弱気なのかということが分かれば、仮に5か月のサイクルが強気であれば、次の大きなサイクルは強気になる傾向があるということを予測することができるようになるのです。
ということは、5か月のサイクルが弱気であれば、次の大きなサイクルが弱気になる傾向があると予測できます。
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未来予測の方法
サイクルを計算すると、必ず同じ周期になるわけではありませんが、ある程度は似た周期になる傾向があると感じています。その観点から、未来を予測することができます。
仮に5か月のサイクルが強気とするならば、次のサイクルも強気になる傾向があり、おおよそ5か月後にボトムがくることが予測できます。そして、その予測したサイクルが想定通りに動いているなら、前のサイクルの高値を更新し、少なくとも半分以上の期間をかけて上昇していきます。その後は、しばらく弱気のサイクルが来ますが、サイクルの始まりの安値を更新しないで5か月のサイクルが終了します。
一方で、もしそういった動きにならない場合は、サイクルに変化が起きているということを示唆していますので、サイクルがどのように変化していくのかを確認する必要があります。つまり、サイクルを理解すれば、次に来るサイクルが予測でき、期間もおおむね予測できるのです。トレードの精度を向上させるためにも、ぜひこの考え方をマスターしていきましょう。
※この記事は、FX攻略.com2021年1月号の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。
※当連載で使用している「中間波動」は、「一目均衡表」における中間波動とは一切関係ございません。
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