トレイダーズ証券の井口喜雄による【Dealer’sEYE】をお届けします。
米ドル/円は上値がだいぶ重くなっており、104円のミドルでは跳ね返される場面も多くなってきました。105円の急所を上抜ける事ができれば、米ドル/円は新たなステージに移ることができますが、ここを上抜けられないようだとレンジ入りの展開が待っています。
ここまでの米ドル/円は、米10年債の上昇と原油高を背景に堅調に推移してきましたが、ここにきて10年債は1.7台で止まり、原油高も50ドル付近では上値を抑えられています。
今週末にかけてはこれといった材料はないものの、複数の米経済指標やベージュブック、そのほかFOMCメンバーの講演も多く、明日には第3回米大統領候補TV討論会も予定されています。これらの反応を確認しつつ、相場の方向感を探ることが重要となりそうです。
中国経済指標には警戒を
ここにきて、ここ数カ月ほぼ無風だった中国関連指標に関心が高まっています。そしてマーケットの関心が中国に向いた場合、どうしてもリスクオフに大きな反応をしてしまうという傾向にあります。中国のリセッションについては報道が偏っているようにも感じており、マーケットもやや過敏に反応しているなどの印象を受けます。
しかし、マーケットはどうしても去年8月のチャイナショックや、今年1月の中国株価暴落の記憶が鮮明に残っているため、簡単にリスクオフの地合いになってしまいます。本日の午前11時に発表された中国のGDPは予想通りとなり大きな動きはありませんでしたが、今後発表される中国の経済指標ではダウンサイドリスクへの警戒が必要となってくると思います。
第3回米大統領候補TV討論会はヒラリー氏を織り込んでいる!?
日本時間20日の午前10時に第3回米大統領候補TV討論会が予定されています。
第1回と第2回の討論会を見る限り、ヒラリー氏のディフェンスは強固でトランプ氏が切り崩せる可能性は低いと思います。
ただし、ヒラリー氏が優勢ならばリスクオンの円安となり米ドル/円は堅調に推移するといわれておりますが、そのシナリオについてマーケットはすでに織り込んでおり、仮にシナリオ通りに行っても円安にはならないでしょう。
一方のトランプはスキャンダルから女性票を失い共和党からも見放され、窮地に追い込まれています。これによりトランプ氏は失うものがなくなりました。これまで討論会ではおとなしかった印象がありますが、言いたいことをはっきりと言い、なりふり構わない立候補時のスタンスになれば支持が集まるかもしれません。
トランプリスク再燃の可能性はまだ残されていると思っています。つまり、振れ幅の大小を考えるとテールリスクではありますが、円高方向に軸足を置くべきなのです。
103円~105円のレンジを予想
米ドル/円は75日移動平均線を明確に上回り、同線も上向きに方向を変えつつあるほか、方向性を示す一目均衡表の基準線も上向くなど強気のシグナルが散見しております。
下値も一目均衡表雲上限がさしかかる103.50円がサポートとして意識されており、直近6営業日も終値ベースでは同水準を下回っておらず、下値をしっかり固めているように思えます。103円ミドルからの下押しがあれば拾いたいと思います。
とはいえ、上値も引き続き心理的節目の105円が意識される展開です。チャート的には踏ん張りどころで、上昇トレンドを形成していくには105円超えは必須といえます。上抜けると今年7月の高値107円までが視野に入ってきそうですが、そう簡単にはいかないとも思います。103円~105円レンジに近づけば防戦される可能性は高く、ブレイクするには材料不足が否めません。ボックス相場濃厚となった場合は静観するか、オシレータ系を頼りに押し目買いも検討してみます。
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